電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

モーツァルト「ピアノ協奏曲第14番」を聴く

2011年05月04日 06時01分51秒 | -協奏曲
最近の通勤の音楽は、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第14番 K.449」でした。アンネローゼ・シュミットのピアノ、クルト・マズア指揮のドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団による全集からの一枚です。

添付の解説書によれば、このピアノ協奏曲は1784年に完成したもので、モーツァルト本人が父親レオポルトに書き送った手紙には、「まったく特別な種類の協奏曲」であり、「大編成の管弦楽よりも、むしろ小編成のために」書かれた、とされているとのこと。具体的には、弦五部にオーボエとホルンが任意に加わるだけとされているそうな。これは、たぶんモーツァルトの弟子のお嬢さんが自宅(むろん貴族の館)で演奏するために都合が良かったからと考えられているとか。でも、そんな裏の事情よりも、この曲の魅力のほうが、はるかに大事です。

第1楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ。変ホ長調、4分の3拍子。管弦楽による、比較的長い提示部があって、オーケストラがソナタ形式の主題と変奏を繰り広げた後、ピアノがおもむろに始まります。これがまた、なんといきいきとした音楽なのでしょう。若いヴォルフガング君が、自作の曲を作品番号で記録し始めた第一号の曲だそうです。そう言われてみれば、ピアノの腕前を披露するのに向いた曲かもしれません。
第2楽章:アンダンティーノ。変ロ長調、4分の2拍子。やわらかな弦楽の響きに導かれ、そっとピアノが歌い始めます。まどろみの午後のような、でも聴覚の意識はしっかり目覚めているような、実にステキな音楽です。ピアノの分散和音や微妙な転調も、弦楽の奏でる優しい響きも、実に至福の時間です。
第3楽章:アレグロ・マ・ノン・トロッポ。変ホ長調、2分の2拍子。優雅で軽やかなリズムが楽しいオーケストラに続いて、同じテーマをピアノが次々と変奏していきます。このリズムが楽しい!フィナーレも、ピアノが中心になって、華やかに結ばれます。実際の演奏会ならば、思わずブラボー!が飛ぶところです(^o^)/

■アンネローゼ・シュミット(Pf)、マズア指揮ドレスデン・フィルハーモニー管
I=9'00" II=6'39" III=5'48" total=21'27"



連休の晴天を利用し、早朝からサクランボの開花前の消毒をしました。今年は寒くて開花も遅れるかなと心配しましたが、昨年も同時期でした。ということは、サクランボの開花は主に日長に依存しているのかな?今回は殺菌剤が主体とはいえ、訪花昆虫への影響をできるだけ少なくするために、まだ虫たちが動き始める前の時間帯に、スピードスプレーヤで手早く防除を終えました。シャワーを浴びて朝風呂に入り、ゆっくりと朝食を食べ、食後にうつらうつらする気持ちよさ。通勤の音楽とは違い、部屋のステレオ装置で聴くモーツァルトの音楽の気持ちよさは、また格別です。

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2 コメント

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サクランボ、エエですね (mozart1889)
2011-05-05 05:49:11
おはようございます。サクランボの開花、エエですね。山形のサクランボ畑の写真もエエですね。収穫楽しみです。
山形の友人に案内してもらった山寺、銀山温泉、天童の蕎麦屋、そして一緒に食っただだちゃまめ。思い出します。良かったなぁ・・・・。もう8年前になりました。
アンネローゼ・シュミットのモーツァルト、ボクもよく聴きます。派手でない、鮮やかすぎない、でもとても上質。こういうモーツァルトって、エエですね。
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mozart1889 さん、 (narkejp)
2011-05-05 09:26:17
コメントありがとうございます。今朝も、朝仕事の後に朝風呂に入り、遅い朝食を済ませて、ゆっくりしております。日当たりの加減か、サクランボの花が五分咲き~ほぼ満開で、在来種のマルハナバチがぶんぶん羽音をたてて動きまわっています。今年もたくさん実をつけてくれることでしょう。
アンネローゼ・シュミットのモーツァルト、いいですね~。20番台になると、カサドシュとセルの演奏やアンダの弾き振り盤など魅力的な録音がたくさんありますが、初期のものではこうした全集で聴く以外になく、その意味でもありがたいです。
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