最近の通勤の音楽は、ポール・デュカス(*1)の「交響曲ハ長調」でした。フランス音楽らしい新鮮な響きは、管楽器の扱いの巧みさでしょうか。週末の午前、自宅でゆっくり聴きました。
第1楽章、アレグロ・ノン・トロッポ・ヴィヴァーチェ、マ・コン・フォーコ。主題が実にかっこいい。ドビュッシーと同時代、金管のファンファーレ風に再現される主題も音色も新鮮です。
第2楽章、アンダンテ・エスプレッシーヴォ・エ・ソステヌート。やや悲しげな始まり。悲歌ふうの要素をフルートがなぐさめます。ここはとてもすてきです。オーケストラのフルート奏者が思わず緊張してはりきるところでしょうか。しみじみとした、長い充実した歌謡的な楽章です。
第3楽章、アレグロ・スピリトーソ。沸き立つようなリズムにのって、金管楽器が勇壮に主題を再現します。循環形式というのでしょうか、この主題が全曲を貫いているようです。
演奏は、ジャン・フルネ指揮オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団。リズムが生き生きとしていて上品ですが、思わず目のさめるような、透明で鮮やかな響きを引き出しています。オランダでデジタル録音されていますが、曲目ごと(*2)に録音日付がクレジットされていませんので詳細は不明。1990年9月から1992年3月にかけてのもの、CD のレーベルと型番は DENON COCO-70658 です。
■フルネ指揮オランダ放送フィル
I=14'10" II=15'14" III=11'13" total=40'37"
作曲者は完全主義で、1920年代に大部分の作品を破棄してしまったのだとか。作品が現在13曲しか残っていないのは実に残念です。この交響曲も、もっともっと聴かれて良い曲だと思いますが、Wikipedia にもこの曲単独の解説はありません。当時、作曲者は31歳、演奏時間が40分をこえる、堂々たる作品です。
作曲者30~31歳頃の作品と言うと、
J.S.バッハ カンタータ「心と口と行いと生活で」BWV147-a (31歳)
モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」(30歳)、交響曲第38番(31歳)
ベートーヴェン 交響曲第1番(30歳)
R.シューマン 交響曲第1番「春」(31歳)
ショパン 幻想曲(31歳)
ブラームス ピアノ五重奏曲(31歳)
マーラー 歌曲集「子供の魔法の角笛」(30歳)
といったところでしょうか。野心的な、充実した作品ばかりです。若さと気力、なのでしょうね。
(*1):デュカスと表記するか、デュカと表記するか、いろいろな説があるようです。ここでは、単純に CD の表記どおりとしました。
(*2):魔法使いの弟子は、どこを間違えたか~「電網郊外散歩道」より
第1楽章、アレグロ・ノン・トロッポ・ヴィヴァーチェ、マ・コン・フォーコ。主題が実にかっこいい。ドビュッシーと同時代、金管のファンファーレ風に再現される主題も音色も新鮮です。
第2楽章、アンダンテ・エスプレッシーヴォ・エ・ソステヌート。やや悲しげな始まり。悲歌ふうの要素をフルートがなぐさめます。ここはとてもすてきです。オーケストラのフルート奏者が思わず緊張してはりきるところでしょうか。しみじみとした、長い充実した歌謡的な楽章です。
第3楽章、アレグロ・スピリトーソ。沸き立つようなリズムにのって、金管楽器が勇壮に主題を再現します。循環形式というのでしょうか、この主題が全曲を貫いているようです。
演奏は、ジャン・フルネ指揮オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団。リズムが生き生きとしていて上品ですが、思わず目のさめるような、透明で鮮やかな響きを引き出しています。オランダでデジタル録音されていますが、曲目ごと(*2)に録音日付がクレジットされていませんので詳細は不明。1990年9月から1992年3月にかけてのもの、CD のレーベルと型番は DENON COCO-70658 です。
■フルネ指揮オランダ放送フィル
I=14'10" II=15'14" III=11'13" total=40'37"
作曲者は完全主義で、1920年代に大部分の作品を破棄してしまったのだとか。作品が現在13曲しか残っていないのは実に残念です。この交響曲も、もっともっと聴かれて良い曲だと思いますが、Wikipedia にもこの曲単独の解説はありません。当時、作曲者は31歳、演奏時間が40分をこえる、堂々たる作品です。
作曲者30~31歳頃の作品と言うと、
J.S.バッハ カンタータ「心と口と行いと生活で」BWV147-a (31歳)
モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」(30歳)、交響曲第38番(31歳)
ベートーヴェン 交響曲第1番(30歳)
R.シューマン 交響曲第1番「春」(31歳)
ショパン 幻想曲(31歳)
ブラームス ピアノ五重奏曲(31歳)
マーラー 歌曲集「子供の魔法の角笛」(30歳)
といったところでしょうか。野心的な、充実した作品ばかりです。若さと気力、なのでしょうね。
(*1):デュカスと表記するか、デュカと表記するか、いろいろな説があるようです。ここでは、単純に CD の表記どおりとしました。
(*2):魔法使いの弟子は、どこを間違えたか~「電網郊外散歩道」より
関東は台風の影響で昨日から雨が降り続いています。
まだたいした降りではないのですが・・・
この曲はジョルダン/スイス・ロマンド管の演奏だけしか持っていませんが大好きな曲です。このCD故長岡鉄男氏のコラムに採り上げられていたのを見て購入したのですが大当たりでした。しっとりとした弦と晴れやかな金管が実に美しく録られていて聴き惚れてしまいます。
確かにもっと聴かれていい曲ですね。
アルミン・ジョルダン指揮ですか。LP時代、国内盤ではたしかエラートかどこかに録音していましたね。今はどこからCDが出ているのでしょう。
バタバタしていて遅くなってしまいました。
デュカの交響曲はいいですね。それだけに彼の完全主義のせいで、多くの作品がことごとく破棄されてしまったのは残念です。完成目前だったという第2番も聴いてみたかったです。ところで、この交響曲はシンフォニックな魅力たっぷりのフルネ盤と、テンポが伸び縮みして盛り上がるジョルダン盤の両方で楽しんでいます。
お忙しそうですね。健康でご活躍下さい(^_^)/
デュカスの作品は躍動感あり、元気が出ます。でも、代表作が少ないのが残念ですね。
「交響曲」は手元にあるのはフルネのが唯一です。「魔法使いの弟子」は競合版が多いが、やはり、デュカスの作品で今、出回っているのはフルネだけなのが、残念です。
今年も半月を切ってしまいましたが、narkejpさんもお忙しいでしょう。残り少ない2007年も色々ありました。
また、お邪魔します。
フルネは名演として有名ですね。
残念ながら私は未聴なんです。
都響の演奏をこの曲ではなく幾つか聴きましたがあの人の指揮台上での不思議なやわらかなオーラが印象的でした。
淡い色彩感にスケールの大きなそして結構情熱的な演奏をする人だったと思います。
懐かしく思います。