電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

アイアランド「ピアノ協奏曲」を聴く

2015年10月05日 06時02分40秒 | -協奏曲
通勤の音楽に、しばらく聴いていたのがアイアランドの「ピアノ協奏曲」ほかを収録したCD(Naxos:8.572598)でした。アイアランドという作曲家も初めてで、どんな音楽なのか、興味津々で聴き始めました。毎朝毎夕、通勤時に郊外路をドライブしながら繰り返し聴いているうちに、この曲の魅力がしだいに感じられるようになってきました。うーむ、けっこう近代的で適度にロマンティックで、なかなかいい曲ではないですか(^o^)/

そんなことを言っても、どんな音楽かわからなければ意味がない。YouTube に、この曲がありました。

John Ireland (1879-1962): Piano Concerto. HQ


ジョン・アイアランド(*1)は、1879年に生まれ1962年に没していますので、プロコフィエフよりも12歳だけ年上で、ラヴェルよりも四歳だけ若い英国の作曲家ということになります。どちらかといえば、オペラや交響曲のような大規模な作品よりもピアノ曲や声楽曲を得意とした人のようで、内向的なタイプだったのでしょうか。

このピアノ協奏曲(*2)も、お弟子さんだったヘレン・パーキンという女性ピアニストと仲良くなり、彼女の作品の旋律を取り入れたりしているのだそうな。初演も彼女が行っているようです。でも、結局は彼女は別の男性に走ってしまい、献呈を取り消したりしているのだそうで、何というか、みっともないったらありゃしない(^o^)/

第1楽章:In tempo moderato、ちょっとラヴェルやプロコフィエフを思わせるような響きもあり、近代的な印象派の風情があります。
第2楽章:(前半)Lento espressivo~(後半)Allegretto giocoso となっています。前半は、ヘレンさんへの思いがこういう音楽を作ったのかと納得の美しい緩徐楽章。後半は、ちょいとガーシュイン風に楽しいジャジーなところもある音楽です。曲全体として、聴き慣れると実に味のある音楽になっています。発表されたとき、クリフォード・カーゾンやアルトゥール・ルービンシュタイン、ジーナ・バッカウアーといった有名ピアニストたちがしばしば取り上げたというのも頷けます。

このCDのトラック分けは、第2楽章を二分して第3楽章のように扱っていますが、曲想も少し変わっていますので、そういう受け止め方もできるかもしれません。というか、Wikipedia の解説を読むまで、てっきり三楽章の音楽だとばかり思って聴いておりました(^o^;)>poripori
ピアノ独奏者はジョン・レネハンと読むのでしょうか、ジョン・ウィルソン指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団の演奏、2011年のデジタル録音です。

参考までに、CD添付のリーフレットに記載された演奏時間を示します。
■John Lenehan(Pf)盤
I=9'09" IIa=7'36" IIb=8'05" total=24'50"

(*1):ジョン・アイアランド~Wikipediaの解説
(*2):ピアノ協奏曲(アイアランド)~Wikipediaの解説




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