事のなりゆき

日々のなりゆきを語ります

葉室麟氏の世界・・・

2012-03-31 15:57:04 | Weblog
すっかり葉室麟の世界にすっかりはまってしまった。すでに5冊を読了した。初めて手に

したのは直木賞を受賞した「蜩ノ記」だった。すでに先日書いた。これをきっかけに彼の

持つ世界にすっかり魅了され「無双の花」「散り椿」「いのちなりにけり」そしてさきほ

ど「銀漢の賦」を読了した。これは松本清張賞を2007年に受賞している作品だ。

 葉室麟さんの作品は詳細な舞台となっている地域の詳細な説明があるわけではなく、詳

細な主人公が住む藩の説明があるわけではないので、あまり歴史的は知識のないひとにと

っては序盤のストーリーはわかりにくい。そこが司馬遼太郎とはちがう。司馬はすこし説

明が長すぎるところもあるが、葉室氏はいっさいない。小生歴史小説は嫌いではないが、

あまり日本史の幅広い知識があるわけではない。歴史小説の好きな理由は時代を超えた人

間模様があざやかに展開されるところだ。小生の本棚には司馬遼太郎氏、山本一力氏の作

品が並んでいる。いずれもその時代を精一杯に生き抜いた主人公たちが巧みな言葉で表現
されている。そこに惹かれるのだ。

 葉室麟氏の作品は小生のボキャブラリーではとても書評を書く能力はない。描かれてい

る登場人物に対する葉室氏の思いにすごく感動してしまって、いつのまにか引き込まれて

いく。5作品とも最後のページまで休むことなく、読み終えることができる。


「銀漢の賦」の解説を担当している国文学者で文芸評論家の島内景二氏は「友情の味は、

恋に似て」と題する書評を最後に書いている。紹介する。

「何よりも文体が、比類なきまでに清れつ(清く澄んでいること)である。人間の心は、

悩みや苦しみさえも、こんなに高雅(気高くてみやびなこと)文章で掬(すく)い上げる

ことができるものなのか。時として強烈な血の匂いも行間に嗅いだような気がするけれど

も、肉体から流れ出た血液ではなく、魂の傷口から滲み出た形而上(かたちえを超越した

もの)学的な血液なので、まことに透明である」と評価している。

そして結びでは次のように書いている。「葉室麟の時代小説は、現代日本の暗雲を吹き飛

ばす一陣の涼風である。作者のメッセージを心の耳で聞き取り、魂全体で感じ取った読者

は、現代社会で現代文明に対する葉室麟の辛辣な批評精神が、熾烈に、しかも美しく燃え

さかっていることに気がつくだろう。ここから、新しい日本文学の領域が切り拓かれ

る」。

 是非一度手にとっていただきたい。ふとそう思う。


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ガリバーの墓参・・・

2012-03-30 15:57:20 | Weblog
毎年3月はなんやかんやと東京に行くチャンスがあった。ほとんど会社にからむ会議がこの時期に総会を開くからだ。出張のチャンスから小生この時期を毎年恒例の墓参りとしてき

た。今年はしかし事情がちがう。ということで、自費できのう墓参りをしてきた。両親の眠る墓は小生が通っていた幼稚園の寺にある。境内が幼稚園の運動場だった。今は別の場所

に移転しているが、あらためてその運動場の跡地に立ってみるとこんな狭い場所で運動会ができたことに驚く。毎年恒例の墓参りの楽しみはこうした大昔の場所を尋ねることでもあ

る。知っている人にはいまさら逢いたくはないので、小生の生まれ育った場所にはあまり近づかないが、遊んでいた場所をいつも見に行く。かくれんぼをした路地、夕方遅くまで野

球をした中学校のグランド、駆け回ったねぎ畑や大根畑。当時畑だった場所は今は家が立ち並んでいる。当時は大きかったと感じた樹木や街路樹は自分よりも今は背丈が低く、小生

がガリバーのようになってしまったことに毎年びっくりする。小生が東京を離れてすでに30年近くが経つ。その間にはバブルという時期があり、土地利用も相当変わった。空き地が

マンションになり、畑が宅地になり野球をしていた駐車場にはホームセンターが建った。同級生ともしすれ違ったら小生のことがわかるだろうか。周辺を歩いている小生と同じよう

な齢の男女を観察してみるが、見覚えはない。小生だってすでに新潟市民として生活を営んでいることを考えれば、同級生もそれなりの生活圏域で仕事を持ち、家庭をもっているに

ちがいない。

 いつも歩きながら考える。もし新潟に来ずにここで生活をしていたら、どんな生活をしたのだろうか。仕事は何をしていたのか、どんな場所で一献を楽しんでいたのか。まさかあ

の時に40年後、新潟で暮らすということになるとは夢にも思わなかった。人の運命はわからないものだ。

毎年墓参りをしながら、そう思う。
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あの1球に酔った夜・・・

2012-03-29 05:55:17 | Weblog
昨夜はいつになく真剣に大リーグの試合をテレビ観戦した。いつもは朝の出掛けにながら

視聴することが多い。初めて大リーグの試合を見たのはいつだったか定かではないが、衝

撃的だった。まるでサーカスを見ているかのようなプレーに圧倒された。しかし徐々に見

慣れてくると日本の野球とはちがいプレーの粗さが目立ち、緻密さに欠ける野球に魅力も

半減していった。

 ところが昨夜は解説に桑田、長谷川と元大リーガーがいたためか楽しめた。ホームラン

を打たれた後の次の打者に対する初球。内野手が上から投げずに下から投げるのはコンマ

1秒でも速く投げるため。そんな細かなところまでの解説にあらため大リーグのすごさを

感じさせてくれた。

 小生が一番関心したのは、アスレチックスのマッカーシーのあの1球だった。

アスレチックスの先発マッカーシーは4回、マリナーズの2番アクリーにソロホームランを

浴びた。圧巻だったのはその後だった。3番イチローに対する初球。審判の判定はボール

だったが、小生はなにげなく見ていたのだが解説の桑田氏がうなった。今のすごいです

ね。マッカシーは相当精神的に強いと絶賛した。マッカシーが投げた球は内角低めのスラ

ーダーだった。わずかに低いが、コースは満点な球だった。小生は桑田氏のコメントの意

味が理解できなかった。桑田氏曰く、ソロホームランを浴びて先制された場面での次の打

者に対する投球であそこまできちんとした球を整えるという能力はすごいと絶賛したの

だ。そう言われてみると確かにそうかもしれない。ソロホームランを浴びて少なからずと

も動揺するのが人間だが、そのままズルズルと次の打者にもヒットなりホームランを浴び

るというケースが少なくない。しかしマッカーシーは違ったと桑田氏は解説する。小生も

野球には普通の人よりも少しだけ詳しいと自負しているが、あの投球を解説できるまでの

力はない。なるほどと思って見た。投球をするマッカーシーもすごいが、あの投球をきち

んと解説する桑田氏にも拍手した。さすがに元大リーガーだ。

 イチローの4安打でマリナーズが開幕戦を飾ったと新聞は報じているが、それも賞賛に

値するがそれ以上に一つ一つのプレーに昨夜はあらためて大リーガーが見せてくれるプレ

ーの深さに、ふと酔った気分だった。

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名門復活祈念・・・

2012-03-28 10:27:35 | Weblog
昨夜は友人と高校野球談義に花が咲いた。全国的に見てもずいぶんと勢力図が変わってい

る。名門高校がずいぶんと甲子園にご無沙汰している。特に四国が顕著かもしれない。香

川県といえば高松商業、愛媛県といえば松山商業、高知県といえば高知商業。徳島県と言

えば池田。そして選抜に限って言えば、高知県はこの選抜の開幕前は勝率が都道府県トッ

プの6割2分2厘の84勝51敗だった。しかし今年も1回戦負け。横浜に完封負け。これが実に

3年連続の1回戦負けとなった。高知県の嘆きは聞こえてこよう。夏は明徳義塾という名

をよく耳にするが、言われてみれば選抜の高知県勢の活躍は最近あまり耳にしない。野球

熱は冷めたわけではあるまい。ではなぜ野球王国高知が出てこれなくなったのか。高知県

だけではなく、四国全体に言える。例えば愛媛県。野球熱は変わらない。全国を見れば夏

の予選は1回戦から野球中継をするテレビ局は少なくなった。以前新潟県でもやっていた

が、スポンサーなどの問題で撤退をせざるを得なくなった。しかし愛媛県はちがう。試合

をやっているのになぜ見せないのかとテレビへの問い合わせがすごい。だから止められな

い。野球人気は相変わらずのようだ。

 参考にさせてもらったコラムに寄れば、野球王国四国を復活させるために、四国全体で

指導者連携を図って野球王国の復活を模索しているらしい。試合巧者でプレーにそつがな

く、粘り強く闘う四国野球の復活を願うのは小生だけではあるまい。甲子園球場にしっく

りくる名門ユニフォームが走り回る場面を見たいとふと思う。

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もっとゆっくりできませんか・・・

2012-03-27 16:00:43 | Weblog
仕上げなければいけない原稿がひと段落したので、午後から高校野球を見ることができ

た。午後からならば2試合見られると思っていたがなんと試合運びが速いこと速いこと。

午後1時に大学から車に乗って家に帰ろうとラジオをつけたところすでに第二試合が終わ

っていた。第一試合が9時からだからやむを得ないがまだ4時間しか経っていない。速す

ぎる。NHKがHPに試合開始時間と終了時間を載せている。それによれば第一試合の試合開

始が9時7分で終了が10時45分。第一試合は1対0と関東一高が別府青山を完封したとはい

え、1時間38分で終わった。両軍表裏17回のイニングがあって乱暴な計算をすれば一回た

った5分ちょっとしかかかっていないことになる。見ている方もたいへんだ。ちょっとで

も目をそらしているとあっという間に局面が変わってしまうことになる。

 そして第二試合は試合開始が11時19分で終了が13時00分。第一試合よりも遅かった

が、それでも1時間41分。2時間かからずに終わった。この試合も浦和学院が三重を2対0と

完封勝ちしている。両軍で18回イニングあったので単純計算するとやっぱり5分ちょっと

しか1イニングかかっていない。これも高速試合だ。

 さて第三試合は注目の大阪桐蔭の長身197㌢の右腕、藤浪投手が登場した。初球いきな

り149㌔が出た。腰の使い方がダルビッシュに似ている。今年のプロ注目投手だろう。相

手の九州学院の投手は打たせて取るタイプだが、このピッチャーもスピードこそないが切

れ味のするどいいい球を投げる。楽しみな試合と思って見ていたが、試合のテンポがはや

り速すぎる。欲を言えばもう少し落ち着いて見てみたいと思うのは小生だけだろうか。

ちなみに第三試合は試合開始が13時45分。終了が15時28分。第三試合も2時間かからずに

終わってしまった。1時間43分だった。特に九州学院の大塚はすぐに投げる。間合いがな

いくらいに速い。見ていてあわただしい。もっとゆっくり投げろと野次を飛ばしたくなる

くらいだ。そんなに急いでどうすると言いたくなる。

 甲子園の試合は選抜で一日3試合。夏は4試合をこなす。とにかく試合進行に運営側が

うるさい。余計なタイムはかけない。攻守交替は全力疾走、次のプレー間は出来るだけ速

くする。審判もうるさい。本当にめまぐるしい。もう少しゆっくりしてもいいと思ってし

まうが、このスピード感も高校野球らしいと言えば高校野球らしい。それだけにやる方は

たいへんだ。あのスピード試合の中で戦術戦略をこなさなければいけない。初出場の監督

のほとんどがあっという間に終わった。ほとんど覚えていないと試合後語っている。なに

がなんだかわからないうちに試合が終わる。そんな印象を持って帰ってくる。だから普段

からスピード感の試合展開訓練も必要になる。甲子園で勝つのはとにかくたいへんだ。そ

んなところまで要求される。

ふとそう思う。


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甲子園での闘い方の難しさ・・・

2012-03-26 17:18:40 | Weblog
まだ雪。もう4月なのに。今年はことごとく冬がしつこい。なごり雪といえば少し情緒的

だが、きょうの一時の降り方はそんな生やさしい感じがしなかった。

 土曜日に高校野球を見ていると甲子園もとんでもない天気だった。雨ならまだしも途中

でひょうだか、あられだかが降って大荒れの中で試合が行われていた。せっかくの晴れ舞

台なので、いい天気でいい状態でさせてあげたいと思った。小生の高校時代には雨の中で

も練習をさせられた。毎日ではないが、雨に日には雨に日の攻撃や守備の仕方がある。バ

ント体制や球のすべり具合を勘案しながらプレーするというのも大事な訓練だ。

 日曜日の試合を見ていて思うことがあった。甲子園での初戦での戦い方は難しい。相手

の流れをどう食い止めるのか。特に実力が伯仲し、初戦だとなかなか思いように試合が展

開できない。必要以上のタイムが許されない。必要以上の時間をかけられない。あらため

て甲子園での戦い方の厳しさを見た。

試合は滋賀県代表の近江高校と群馬県代表の高崎高校との戦いだ。見る限り実力の差はあ

まりなく、同じようなチーム同士の戦いのように感じていた。強いて言えば近江高校の方

が甲子園の常連校なだけに試合運びや場慣れしていることで若干の優位性があったかもし

れない。試合は予想に反して、近江が7対2と思わぬ大差で勝った。

小生この試合はおそらく3点が勝負の分かれ目だろうと事前には読んでいた。そして2対

1とリードされていた高崎は4回表に同点に追いついた。問題はここだ。次の一点がどち

らに入るのかが最大のポイントになる。甲子園ではそうした流れが勝敗に大きく左右す

る。緊張感のある初戦は特に流れが極めて重要だ。試合後の近江の監督談話を聞くとそれ

を十分認識をしていたようだ。4回裏近江の監督はこれまでにないように大きな声で選手

を叱咤激励した。結局近江は6単打を集中させ、4点をもぎ取った。あの時の近江ナイン

の集中力は見ごたえがあった。選手自身も3点がゲームの分かれ目ということを十分に頭

に入れて試合をしていた。だからこその集中力だろう。近江ナインは甲子園での戦い方を

知っていた。逆に高崎だ。近江の勢いと流れをなんとかして止めたかった。試合後高崎の

監督はとうして止められなかったと肩を落とし、甲子園での闘い方の難しさを知った。久

しぶりに甲子園に出場して試合所作は難しいが、あの場面でもっとうまくタイムや間合い

を使えればまた別の試合展開になったのではないかと思わなくはない。ピッチングが非常

に残念ながら単調になってしまって、近江の思う壺になってしまったのが、返す返す残念

だった。言うのは簡単だが、あれほどの大舞台で冷静になれという方が厳しいかもしれな

い。だからこそここ一番という集中力と試合展開を読んだ采配が必要になる。甲子園は怖

い。甲子園には甲子園の戦い方がある。ベテラン監督はみな口をそろえる。


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症候は気から・・・

2012-03-23 16:51:07 | Weblog
一週間くらい前から鼻がぐしょぐしょだ。少し早い気がするが花粉症が始まったようだ。

小生の花粉症は普通の人とはちがって、雨の日が特にひどい。午前中はまだよかったが、

午後になって降り出してぐしょぐしょになってきた。いつから花粉症を患ったかは覚えて

いないが、突然発症した。それまで花粉症は他人事だった。アレルギーは小生には似合わ

ない症候だ。子どもの頃、男特有の身体の弱さで両親を悩ましたが、しかし小学生に上が

る頃には風邪とは無縁で、冬でも半ズボンで通すほどだった。風の子だった。

病気には強かったが、車酔いがひどかった。車に乗るのが本当に憂鬱だった。特に遠足

だ。酔うので必ず一番前に座される。乗った時からバスガイド、先生、同級生から大丈

夫、大丈夫と声をかけられる。顔を見るたび、入れ替わり立ち代りに大丈夫コールが小生

に浴びさせられる。この心配が小生にとってよくない。気にしないで乗っているのが一番

いいのだが、そうはさせてくれない。小生忘れた頃に大丈夫、大丈夫と言われる。小生も

大丈夫かと声をかけられて、忘れかけていた酔いを思い出す。そのうちに徐々に目が回っ

てくる。頭が痛くなる。またきょうもだ。バケツを持って吐いていると同級生が背中をさ

すってくれる。大丈夫?うるさいと言いたが、声が出ない。放っといてくれ~と言いたい

が声が出せない。お前らのせいで酔ったんだ~と言いたいが声が出ない。

 鼻がぐしゃぐしゃ。花粉症か?これがいけないのかも。気にしない。それが一番いい。

 ふとそう思う。
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いつかどこかでまた逢える・・・

2012-03-22 15:44:54 | Weblog
なごり雪にはまいった。このまま春になるとは思っていなかったが、まさかそれほどの行

きが降るとは思わなかった。とはいえもう3月末、あと1ヵ月であの桜の季節はやってく

る。雪に苦しめられただけに春は待ちどうしい。さわやかな風を早く感じたいもの

だ。

 選抜高校野球が開幕した。夏の大会とちがって甲子園球場もまだ寒々しい。やらなけれ

ばいけないことが重なってなかなか見ることができない。石巻工業が21世紀枠に入った

ときから選抜出場は決まることが確実視されていた。新潟県から柏崎高校が出場した時は

拉致問題がバックにあった。しかし驚いたのはまさか選手宣誓を引き当てるとは思わなか

った。最初聞いたときはびっくりした。こういう運のつよい人間はいるものだと思った。

不思議とその人に当たる。そんな人がいる。野球で言えば必ずチャンスの時にそいつに打

順が回る。そして打つ。私の知るところでは今の巨人軍の監督原がそうだった。必ずチャ

ンスのところに彼の打順が回った。そして打った。巨人への入団も相思相愛でくじが当た

った。その逆もいる。江川だ。予選ではすごい成績で甲子園に出場してきたが、いろんな

不運にあった。私の記憶によれば江川は高校大学を通して、一回も優勝をしていないと思

う。巨人への入団もご存知の通りだ。今回の清武氏とのトラブルでも江川氏の名前が出

た。彼は悪い時に必ず名前が出てしまう運命にあるようだ。これもまた不思議な人だ。

 リアルタイムで見ることは出来なかったが、石巻工業の阿部主将の選手宣誓は見事だっ

た。新聞の選手宣誓の全文が掲載されているが、歴史的な名文と思う。メンバー全員から

言葉をもらい、それを阿部主将が一文にまとめた。そして直すためにその一文を見た監督

は思わず涙を流した。きのう選手宣誓を聞いた岩手、宮城、福島の被災地ではテレビで観

戦しながら涙を流しながら見入っている姿が映し出されていた。そう考えると今年の選手

宣誓は被災地の高校生が選手宣誓をやってよかった。他校ではむしろやりにくかったかも

しれない。治まるところに治まった感じだ。

 運は付いて回る。きっと彼はまたどこかの桧舞台に立つ日が来るだろう。その桧舞台が

どこかなのか、楽しみに待っていたい。

また逢える日が来るだろう。阿部翔人君。ふとそう思う。
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わからないものだなあ~

2012-03-21 15:38:47 | Weblog
今週は新潟大学付属図書館にこもっている。やっとこの大学の本物の学生になれた。今ま

で偽者というわけではなかったが、正式な試験に通ったわけではないし、どこかでお客さ

まのようなそんな気分だった。だからなんとなく胸を張って堂々と歩けるのがうれしい。

そんなこともあって大学付属図書館に来ている。しかし今年度末からこの図書館は2年間

かけて増築工事をしている。午前中は工事音がうるさい。ギ~ギ~ガ~ガ~とコンクリー

トを砕く音など一時も休まずに工事が続く。でも午後はそのギ~ギ~ガ~ガ~がなくな

り、静かになる。どうやらコンクリートを砕くのは一日に時間を決めてやっているよう

だ。その静かになってくると学生が集まってくる。その人数が多くて小生びっくりだ。小

生勉強する場所に困ったことがないのも一因があるが、恥ずかしながら独協大学時代に図

書館へ行った記憶がない。どこにあったのかもいま記憶にない。お恥ずかしい。

学生の勉強机を覗き見すると公務員試験やら教職員試験の問題集が並んでいる。試験対策

で頭を悩ましているようだ。今大学は春休み。勉強などせずに社会勉強するいい機会と思

うが、試験時期を迎えている輩には追い込みで大変な時期なのだろう。

そんな環境にいると、机に向かっていることが自然なことのように思えてくるから不思議

だ。時間もあっという間に過ぎていく。

まさかこうした日が小生に来るとは思わなかった。今でもふと小生ここにいて何をしてい

るのかと思うことがある。このところ、合格の祝宴が続いている。みんなからお祝いの言

葉をいただくのだが、まさか自分がこんな道をを歩むとは、人生ほんとうにわからないも

のだ。いつもそう思う。
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毒話・・・

2012-03-19 15:07:22 | Weblog
先日知人と宴席で毒の話をした。この場合の毒とは実際の毒ではなく、抽象的な毒のこと

だ。局面を打開する時に毒を用いてはいけないと説かれた。例えばバレーボールでファン

が離れた時に某テレビ局はジャニーズ系のタレントを呼び会場をにぎわせた。その時はよ

かった。しかし本来ファンを失う結果になりはしなかったか。それがここで言うところの

毒というわけだ。局面を打開するためには、時間と地道な努力によってそのものの質をあ

げてしか道はない。それを焦って時間を省略して、毒を用いて打開しようとすれば、本質

を失うことになりかねない。落とし穴になり、愚人が使いたがるのは、毒がすごく効くと

いうことだ。即効薬になる。だから打開策にはもってこいなのだ。しかし考えてみれば結

局毒は毒でしかなく、良薬ではないということだ。そこに大きな落とし穴がある。この話

は身につまされるよく出来た話だ。小生の今の生き方、身の振り方、いろいろ考えさせら

れる。毒を使っていないか、省略していないか、本質を見失っていないか。この話、奥が

深い。

ふとそう思う。
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意志が導く縁・・・

2012-03-18 07:13:55 | Weblog
昨夜も小生の合格祝い宴をいただいた。昨夜の方ももう25年来のお付き合いをさせていた

だいている。小生の新潟での生活ではかかせない1人だ。合格の話は1時間もすれば終わっ

てしまうが、この25年の歳月をふりかえれば時間がいくらあっても尽きない。人との縁は

不思議なものだ。新潟で知り合い、縁を育ててきた人は数多い。すべて出会いは不思議な

出会いがある。捨てた縁もあるが、育ててきた縁が多いのはその人たちが小生の羅針盤と

なっているからだ。昨夜もいろいろ率直なご意見をいただいた。

 意志のあるところに道あり。

昨夜もこの言葉が身にしみた。

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経営感覚・・・

2012-03-16 18:05:10 | Weblog
昨夜はある会社の社長さんが小生の合格祝いの宴を開いてくれた。逢うのは久しぶりのこ

とだった。毎回逢うたびに質問をさせていただく。経済情勢、世の中情勢、政治情勢、国

際情勢、話は留まるところがなく延々と続く。特に小生は東日本大震災をきっかけにいろ

んな世の中の制度が変わる可能性の話をさせてもらった。価値観も変わる。まだその動き

は本格化していない。しかしじわじわと動き出すと小生は読んでいる。とは言うものの所

詮は酔話でしかないが、小生の考えをぶつけてみた。

 小生いろんな方と話す機会がある。業界も様々だ。むしろテレビ業界の人が一番少ない

かもしれない。他業界の人との話の方がはるかに勉強になり、記憶に残る。記憶の残った

話や考え方が後々役に立つ。無から想像しながら創造していくためには発想力と考え方の

バリエーションが必要だ。だからいろんな人と出会うことが重要になる。いまのように閉

塞状態の世の中ならば余計にそうだろう。どのくらい引き出しを持っているかが最後は勝

負になる。

 さて、昨夜は発想のちがいを突きつけられた。その違う感覚とは経営者感覚だ。小生に

経営感覚は皆無だ。小生の周辺にその考えを持つ人もいない。いるのかもしれないが小生

がその人から引き出していない。小生からすればきわめて新鮮な感覚だ。では経営感覚と

は何か。利益感覚と株主への意識だ。利益感覚を言い変えれば、収支感覚かもしれない。

であるならば理解できる。経営者でなくとも理解は難しくない。しかし株主への意識はち

がう。会社はだれのものかという議論があるが、経営者は普段から常に株主を念頭に置い

ている。東日本大震災で世の中の仕組みが変化すると小生は勝手な意見を投げたが、株主

がどう動くのか、株主がその業界の将来図をどう描くのか、その一点にかかっているとし

指摘された。小生からすると見えざる手という印象がする。小生の知らない世の中の大き

なからくりなのだろう。またひとつ勉強になった。帰りながらふとそう思った。


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日本は大丈夫なのか・・・

2012-03-15 16:55:33 | Weblog
地震が怖い。きのうもあった。いつまで続くのか。関東地方ではあらたな大規模地震の起

きる可能性も報道されている。最近は東京に行く機会がめっきり減ったが、いつ起きるか

わからないことを考えれば、できるだけ東京には行きたくないと思ってしまう。中越地震

の時も余震が激しかった。ノイローゼになったといえばちょっと大袈裟だが、なんだかい

つも揺れているような感覚だった。中越地震、中越沖地震の現場を見て、もし東京に大震

災が起きれば、とんでもないことになる。起きた時にどこが日本のコントロールをするの

か。政府機能が無傷であるはずがなく、霞ヶ関機能が無傷であるはずがなく、最高指揮官

の首相であっても無傷という保障はまったくない。阪神・淡路大震災、中越地震、中越沖

地震、東日本大震災いずいれも指揮系統の中枢が震源地ではなかった。東日本大震災では

市役所など一部では行政機能が麻痺したところもあるが、補完することができてなんとか

持ちこたえた。しかし東京直下となればそうはいかない。政府などの具体的な地震対策を

聞いたことがない。無策であるはずがないので、小生が知らないだけだろうが、震災直後

にどこでどう指揮を執り、救済策を遂行していくのか。指揮命令系統とは別の震災対策を

知りたい。大阪、名古屋からの援助部隊も想定できるが、手のつけられない自体になれ

ば、日本自体が麻痺する。どのような想定になっているのか、補完機能はどこなのか、昨

日のような地震が起きる度に日本は大丈夫なのか。まさかの日本沈没。ふとそう思ってし

まうときがある。
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やっかいな冬の後片付け・・・

2012-03-14 17:06:49 | Weblog
きょうは暖かくいい一日だった。雪は消え、春がきた。そんなことを実感できた。まだそ

れほど薄着にはなれないが、歩いていても気持ちがいい。草花の芽が大きくなってきたの

か、春香も感じられた。振返ってみると、今年はずいぶん雪にいじめられた。

 冬の後始末で困っている場所がある。上越市板倉だ。地すべりが止まらずに大災害に発

展した。1時間に60センチで動いているらしい。画面で見る限り、前日の映像と比較しな

ければわからないほどのスローな動きだ。それだけになんとかならないのかと思うが、幅

150M、長さ770M以上という巨大な土地が滑っているので、簡単には止められないのだろ

う。上空から見る限り地すべりというよりも山が崩れた感じだ。現場にはまだ雪が2Mくら

いの雪があるというからすごい。板倉地区は言うまでもなく、県内有数の豪雪地帯だ。雪

どけ水が地下に浸透し、その融水が地盤を滑らせている。一気に崩れなかったので、けが

をした人はいないのが不幸中の幸いだ。雪は降っている時ばかりではなく、融ける時も災

害をまねきやすくなる。近年は雪崩防止策が充実しているので、雪崩災害はあまりなくな

ったが、地すべりの防止はなかなか難しい。

 1985年、旧青海町で起きた地すべりで10人が亡くなった。一報を聞いて小生現場に駆け

つけた。助かった人から数日前から仏壇のろうそくの火が、ゆらゆらしていたという話を

聞いた。ゆらゆらというのは家自体が少し揺れていたようだ。地すべりの兆候があったよ

うだ。もっと早く気がつけば惨劇は避けられたのかもしれない。

 まだ県内には地すべり、雪崩の危険な地域はたくさんある。この板倉を契機に危険な地

域を再点検する必要がある。冬の後片付けはやっかいだ。ふとそう思う。

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田舎暮らしとプライベイト・・・

2012-03-13 16:28:51 | Weblog
小生が今の場所に住んでもう17年くらいになる。隣人はその間に3回変わった。いずれも

近所付き合いはしていない。特に今の隣人は顔も知らない。生活時間がちがうようだ。夜

中に帰ってくる人で朝はいつ出ているのかわからない。あまり生活音も聞こえない。でも

雪が積もった時に玄関に足跡があったので、確かに住んでいることは住んでいるようだ。

小生がもっと社交的ならば事情は少しちがうのかもしれない。

 上越タイムスという上越地方の新聞がある。そこに載っていた記事だが、旧安塚町で雪

の中からその家に住んでいたと思われる人の遺体が家の前の雪の山の中から見つかった。

この人は一人暮らしで、埼玉県から移住してきた61歳の男性で、1ヵ月前に目撃されてい

た。おそらく除雪作業をしていて、なんらかの原因で雪の下敷きになり、死亡したと見ら

れている。旧安塚町のように近所の付き合いがしっかりしているような場所でのこうした

事故が起きたことで、上越市議会でも取り上げられた。地域コミュニティはどうなってい

るのかなどが議論されたようだ。

 最近は田舎暮らしが流行っている。雑誌や新聞テレビで田舎暮らしのいい面が紹介され

ている。小生豪雪はごめんだが、人里はなれた場所での晴耕雨読の暮らしにはあこがれ

る。この亡くなった人がどんな境遇なのかはわからないが、都会の人付き合いに疲れて旧

安塚町に逃げてきたのかもしれない。ひっそりと1人で田舎暮らしを楽しんでいたのかも

しれない。そっとしておいて欲しかったのだろう。地域コミュニティが問題ではなく、人

付き合いに疲れる都会生活に問題があると思わざるを得ない。プライベイトを考えると隣

人との付き合いは難しい。

 ふとそう思う。
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