波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

なぜ自分は自分なのか

2024年02月26日 | 日記・エッセイ・コラム

なぜ黒い肌に生まれたのか?なぜ女に?なぜ日本人に?・・・・なぜウクライナに、なぜガザに生まれたのか、・・・・・こういう偶然性に関心を持たなかった波風氏。ママヨさんの「なぜ私は私なんだろう?」という幼い時からの問いは同じことだったんだなあ。回答不能な死の宿命と生の偶然についての問い。前回ブログの本で(徐京植著『ディアスポラ紀行 -追放された者のまなざし-)繰り返していた、自己存在の根本的な疑問。これを神や宗教、哲学なんか持ち出さず、暇な人だと馬鹿にもせず、「自分はなぜ生まれ、どう生きて、どう死んでいくのか」を、老人らしい「もう怖いものはない」態度で飄々と話題にすることは楽しく意味あることだと思うなあ。老いて、社会や政治への関心、自分とは何者なのかの問い、逝く態度と残すもの・・・どれもママヨさんの問いにつながる。

 

水俣病を巡る事実とそれを言葉にした本と作者を、読むべき本と人に出合えた、自分が亡くなるまでに少しづつ投げ出さずに読み終えたいとママヨさん、晴れやかな顔なのは、「(水俣病患者は)なぜ自分ではなかったのか?」「生きるのが困難な中で人間として輝くとは何か?」という人間の生死含めた根本を知りたいという彼女の思いの表れ。志村ふくみさん、若松英輔さんという深くて真摯な言葉の著書に広げて読み始めた姿勢に感心。
水俣病のことに読書交流会でNIさんが、高校生の時に水俣病のことを知り憤ったけれどその後途絶えていた、ママヨさんに本を借りて読んでみたいと話してくれた。

 

昼飯なんにするか、体重や血圧の増減は、花の苗を居間で育ててみようか、読んだ本にこんなことが書いてあった、鍋焼きうどんの鍋敷き用に柚木さんデザインのタイルを4枚通販で注文したよ、このお雛様はどうかなあ、なんて話をする老後暮らし。暮らしの出口は健康、入り口は手作業、根幹はは「いつもワクワクしていないとダメ、肝心なのは情熱、そして気力」(『柚木沙弥郎のことば』より)だと思う。自分が生きている社会、自分を知るために、最近自発的に読書するようになった、やっと楽しみの読書、自分のための読書を70歳の時に始めた、若い時は難しい本をわかったふりして読んでいたと102歳で先月亡くなった柚木さんが言っている。そうかそうなんだな、と30歳も若い波風氏は強く共感する。


前回画像の続編『女がエライに決まっている雛』、ママヨさんは自転車2人乗りはダメ!息子たちは男女平等が良いでしょう、2人乗りはイカン、波風氏の妹はヘルメット(冠なんだけどなあ)を被れば男女がわかりませんね 今年の散歩お供主題歌の歌詞を2/26公式裏ブログ『行く、じゃなく、帰り』に掲載。たぶんあっていると思うけど・・・・。

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