波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

確かなつながり

2020年04月29日 | 日記・エッセイ・コラム

り合いの画家Sさんから、ママヨさんにハガキ届く。無断でブログ(4/17公式裏ブログ『ママヨさん言行録【ママヨちゃん】』)から模写させてもらったこと、すごく描きたくなった写真だったこと、描きながら姉妹と会話していたと言葉が添えられていた。郵便受けに見つけて、ママヨさんと声を出して驚きありがたく思った。
人と人がつながっている確かな実感、絵を描く意味を二人で静かに話をした。

グイス鳴かなくても、コロナ鶯で泣くね、と東京の息子たちに安否確認しているが、今一番心配なのは、この鶯で(もとえウィルスで)世界中に孤立感が蔓延すること、鬱が爆発的に広がることだ。そんな時の、温かなお便り。Sサンに無断で掲載したことをお詫びしつつ、心からの感謝の気持ちをこの場を借りてお届けします。

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言葉のケイコ【その参拾壱】

2020年04月28日 | 【保管】言葉のケイコ

アイドル・あいにーどゆー


ちのともちゃんはアイドルが好きだ。とあるアイドルグループの、大人に対する反抗心を歌った曲に惹かれ、そこから歌っている子たちも好きになったもよう。親としてはなんだか安心。そういう時期がともちゃんにも来たのだな、なんてうっすら感動さえした。のんびりした性格のため、めったに落ち込むことのないともちゃんが、まれに急に顔色を曇らせることがある。そんなとき理由をきくとたいていは「○○がグループを卒業」という記事を差し出してくる。ちょっと私も半笑いになるけれど、もっと深刻な理由で落ち込んでいるのではなくてよかったと安堵する。アイドルという存在に一喜一憂できる時期があっていい。今、アイドルたちは様々な発信をしている。手洗い動画やライブ映像など、自分たちのファンのためにできることを、自分たちのやり方で。そんなアイドルの姿を見てファンたちは「推し(=自分の好きなアイドル)が言ったことは守る」となるらしい。なるほど。

 

自身はアイドルにどっぷりのめり込んだことはないが、小学生の頃女子集団の中で流されるようにアイドルが好きだったことがある。それ以降も、なんとなく気に入っているアイドルは絶えずいる。うちの母は昔からずっと少年隊のヒガシが好きだし、父はキャンディーズのランちゃんが好きだった頃があると言うから、誰の心にもひっそりと大事にしまっているアイドルがいるのかもしれない。アイドルにときめけるなんて、心が若い証拠。そう考えるとちょっと楽しくないかしら?

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『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読む。

2020年04月27日 | 読書

 

備知識無く、ママヨさんが借りてきた『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレディみかこ著:新潮社)を読む。英国の元底辺中学校に通う息子の成長を見守る働く母親の『母と子の成長物語』。斜陽の大英帝国、EU離脱、コロナ禍の首相対応をニュースで時々耳にしたが、庶民の教育と子育てを興味深く読んだ。
ラジカルでいて思いやりを感じる母親(著者)と、思慮深くて努力家の息子(英国人の父親)の人間関係や言動に考えさせられる。経済的な格差、人種の違い、性とLGBTの問題、学校間の評価と競争・・・・・これでもかこれでもかの多様な実社会で健康的に仲良く暮らしている家族に感嘆。そして、日本の子どももちっとも変わらないなあ、「僕は貧乏な家で勉強のできない、ちょっと生きるのが辛い」子どもが実はいっぱいいると思った。


みながら、『君たちはどう生きるか』(吉野源三著)のことを時々思い出していた。シンパーシー(共感や支持の感情)とエンパシー(他人の感情や行為を理解する能力)の部分で強くそう思った。そして、人間はいじめるのが好きなんだという母親の言葉に対して、「僕は、人間は人をいじめるのが好きなんじゃないと思う。罰するのが好きなんだ」という今まで思ったことのない言葉なんかに時々立ち止まった。「私は年齢を重ねたせいで言動は自信ありそげだが、人間として大事なことをわかっていない未発達な老人」だなあと。


4月の読書会も中止し残念に思っています。今回も下記の要領で、デジタル版読書交流を計画しますのでご参加下さい。

❶3月の『デジタル版読書交流会記録』を参考に、3冊ぐらいを5段階評価して下さい。評価高いのを「おすすめ本」にします。
❷送信先は namikazetateo@gmail.com です。読書会に今まで不参加の方も、「皆さんの話を聞きたいだけの参加」も大歓迎。メール送っていただいた方には、波風ポイントがつきます。
❸〆切は、5月9日(土)。自宅に籠もらざるを得ない今年の連休、がんばってみて下さい。5月の読書会予定日は、5月31日(日)14:00~。暖かければ会場は波風食堂です。

本は必要なときにいつも近くにいてくれる友だち。人と人との大切な「ふれあい」が「濃厚接触」という異様な距離感表現の言葉となり、何とも嫌な感じです。親しい方々との茶飲み話(=雑談)を奪うコロナには困ったものですねえ。

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「生きる力」の教室

2020年04月24日 | 日記・エッセイ・コラム

裏ブログを『開ける力』で書いたら、『生きる力』はどうなんだと言われたような感じがしてきた。昼飯(喫茶店風の太麺ナポリタン調理)が終わって、昼寝して、波風食堂の掃除したからブログ書いておこう。


 

教員の波風氏は、コロナ禍での教育が気になる。子どもと先生と教えること(教えられること)があっての学校。のび続ける新学期、いつ再開されるか誰も本当のところはわからない。しかし、根本的な問題は見えて来た。

とつは、こういう状況でこそ迫ることのできる『生きる力』の教育がほとんど見えてこないこと。今世界で起きていることは何?これをどう考えたらいいの?君は何が出来るの?・・・・・これを指導の根幹に据えず、年間指導計画が、指導時間数が、夏休みを授業日に・・・・・・なんてことばかり聞こえてくる。学力という『生きる力』の部分と、困難を乗り越えていく『生きる力』そのものの検討と実践が試されている。

う一つは、教育条件の目に余る脆弱さ。こういう時こその丁寧で工夫された指導が教員の過大な児童・生徒受け持ち数で出来ず、必要な機材や研修機会に恵まれず、端末整備もほとんどされずにオンライン授業を指示されたり、きっと行政が求める調査報告も平常時よりも半端なく多いことだろう。貧困や虐待に震えている子どもに「ふれあい」が許されない状況は、教員の苦労と悲しみを察して余りない。安上がり教育のツケが回ってきている。

後生活でわかるのは、家事の大変さ。生きることは、腹の減ることで、汚すことで、壊すことで、機嫌良く暮らすこと。さっき、洗濯器の使い方を初めて聞いた。洗濯液を作ること、下洗いすること・・・・・とても一回では理解できない。今までのいい加減な洗濯に呆れる。「君は何が出来るの?」をさすがに自問自答する。未だ教えてくれる先生がいて、未だすぐに忘れてしまわない生徒のうちに。


空疎で悲しい主人公と作家の晩年、渡辺淳一著『孤舟』。プレディみかこ著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』読み始め、英国の教育と子育てに興味津々。どちらもママヨさんが友だちから借りて。

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言葉のケイコ【ついに!その参拾】

2020年04月22日 | 【保管】言葉のケイコ

 


わたしを
どうか忘れてください

れの季節。仲良くしていた元同僚が300キロ以上離れた土地へと赴任。彼女は私より一回り以上歳が若いが不思議と馬が合い、私が仕事を離れた後も折に触れて会いに来てくれていた。そんな彼女と離れることは寂しい。ただ同時に彼女の今後にとってはとてもプラスになるだろうと思うから嬉しくもある。離れて数日は、連絡をくれた。慣れない土地で一人きり。私自身、誰も知らない土地で教員生活をスタートし、心細くて仕方なかった。だから連絡がくるうちは精一杯心をこめて返していこうと思う。けれど私は願うのだ。早く私を思い出さなくてもよくなるように。私を忘れるように。今までたくさんの別れを経験してきた。巣立つ子どもたちもたくさん見てきた。みんな、忘れないよと言ってくれる。けれど、忘れていいのだ。私のことを思い出さなくてもいいくらい、今いる場所でしっかり立って幸せでいてほしい。その上でいつかふっと私を思い出し、会いたいと思ってくれたらこんなにも嬉しいことはない。そのとき私たちの関係はまた違うかたちで深くなっているだろうから。


風先生にとてもお世話になったのに、しばらく連絡をとらずに時が過ぎた時期がある。だが自分自身がどうしようもなくなったとき、私は波風先生に頼った。波風先生はいつだって受け入れてくれる。忘れるということは、消すことではない。私の中で波風先生の存在が消えることはなかった。だから私はいつだって、誰もを受け入れるだけの大きな人間でいたいと思う。波風先生のように。


【波風氏談】ケイコさんブログ30回UP、おめでとうございます。記念して画像『夜のケイコさん』描きました。良ければコピペして自由にお使い下さい。器の大きな波風先生とありますが・・・・そんなことありません。こういうふうに書けるケイコさんの器が素敵 ケイコさんブログ、普段でふと感じたことに正対し素直な言葉で表現。読み手にスーっと入り込む感じ。コメさんも同じことを言っていた。

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