昨年11月に科研製薬株式会社より、日本初の原発性腋窩多汗症治療薬が発売されました。エクロックゲルという名前の塗り薬となります。
心療内科と腋窩多汗症はあまり関係がないかと思われるかもしれませんが、実は多汗症の方はうつ病などの精神疾患を併発したり、日常生活に支障をきたすこともあり、精神面への影響も少なくないのが現状です。
多汗症の治療薬としては、これまではプロ・バンサインという内服薬がありましたが、便秘や口渇、瞳孔散大、排尿障害などの副作用が起こることもあり、必ずしも使い勝手はよいとは言えませんでした。
今回の塗り薬は、適応の身体箇所は腋窩(脇の下)のみですが、腋窩多汗症の方には新たな治療の選択肢ができ、恩恵が得られるかと思われます(ただし、残念ながらワキガには効果はあまり期待できません)。腋窩多汗症でお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
(院長 森)