心療内科 新(あらた)クリニックのブログ

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年2回の投与で治療可能な統合失調症治療薬が米国FDAに承認

2021年09月04日 | 抗精神病薬
9月1日付で、Johnson & Johnsonの開発した半年に1回の投与で統合失調症の治療が可能な続効性注射剤のInvega HafyeraがアメリカのFDAに認可されました。

治験の第3相試験では、同薬剤を投与された患者の93%が再発なしで1年間を過ごすことができています。

現在、日本では1ヶ月に1回投与のゼプリオンと3ヶ月に1回投与のゼプリオンTRI の使用が可能となっていますが、半年に1回の注射のみで統合失調症の維持療法が可能になれば、さらに統合失調症患者さんの維持治療に対する心理的・身体的負担は軽減され、QOLの向上が期待されます。

日本でも同薬剤の開発・発売が期待されます。

(院長 森)