心療内科 新(あらた)クリニックのブログ

最新の精神医学に関するトピックスやクリニックの情報などを紹介します

講演会参加報告

2012年12月18日 | 専門外来

12月13日に長崎大学にてメンタルヘルス講演会が開催されました。演者は北海道医療大学心理学部の坂野雄二教授で、日本における認知行動療法の第一人者のひとりです。演題は「メンタルヘルス対策に認知行動療法は何ができるか?」で、当院からは看護師1名と臨床心理士と私の3名が参加いたしました。

当院でも認知行動療法を行っておりますが、普段の臨床での疑問点などを直接質問することができ、有用なアドバイスを頂きました。今後、当院における心理療法をさらに充実させていきたいと思っております。


院外処方に変わります

2012年12月14日 | ブログ

以前ブログ内でも取り上げたように、これまで当院は院内処方でしたが、諸事情により来年1月から3月にかけて徐々に院外処方に移行します(4月からは完全に院外処方となります)。院内処方の方が処方料や調剤料が安いため、院外処方になると、必然的に患者さんの経済的負担が大きくなってしまいます。患者さんには負担増となり申し訳なく存じます


医療費の負担増を少しでも軽減するために、これまで院内で処方していた先発品を後発品に変えることで、お薬代を減らすことができます。後発品とは、先発品の特許(基本的に10年間)が切れた後に、他の製薬会社からも製造・販売される医薬品です。ジェネリック医薬品とも呼ばれています。一般的に、先発品に比べて、後発品の方が3~4割も割安です。こんなに安くできる理由は、先発品に比べて後発品の方が開発費用を安く抑えられるからです。効果は基本的に同等です。


院外処方のメリットとしては、これまでは院内においてなかったお薬でも、処方が可能となります。つまり、あらゆるお薬の処方が可能となります。ただし、全く専門外の領域に関するお薬は、責任を負えないためご処方できません。あらかじめご了承ください。


以上、ご理解のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。


第99回長崎精神神経科集談会

2012年12月10日 | ブログ

昨日、長崎精神神経科集談会が長崎大学医学部キャンパスで行われました。特別講演では内観療法について、三和中央病院の塚崎 稔院長のご講演をお聞きできました。


内観療法では、「してもらったこと、して返したこと、迷惑をかけたこと」の3項目について回想し、過去の事実を客観的に回想し見つめ直すことにより、周囲の人達とともに生きてきたこと、自分一人で生きてきていなかったことを実感し、被愛事実の発見~自己本位の発見から、社会的自己の自覚(一人ではない)、感謝・報恩的生活指向の安定した生き方へと向かっていきます。


この治癒転機において、「自分を客観的に見ることができるようになる」ことが重要ですが、これは、ベックの認知行動療法やマインドフルネス関連心理療法の「メタ認知的気づきを得る」ことと共通しています。安定した心理状態で生活を送るためにはメタ認知能力を高めることが重要で、その手段として古今東西問わず、様々な技法や心理療法が開発されてきたということは非常に興味深いですね。


最近は、東洋の思想を取り入れた様々な心理療法(特にマインドフルネス関連)が海外から日本に活発に逆輸入されているのが現状です。近年、内観療法は海外にも普及しつつあるとのことでした。ぜひこの素晴らしいメイドインジャパンの精神療法が海外にもどんどん普及していってほしいですね。なお、長崎では三和中央病院で内観療法を受けることができるとのことです。


森 冬季研修のお知らせ

2012年12月07日 | ブログ

2月15日(金)と2月16日(土)は冬季研修のため、私の外来は休診となります。通院中の皆さまにはご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願いいたします。2月16日(土)は代わりに松本院長が診療いたします。