フランスのSainte Anne病院で、医療従事者の新型コロナウイルス感染の発症や重症化が精神科病棟の患者より多いことが見出されました。
同病院の研究者はこれまでの研究で抗ウイルス作用が示されている統合失調症薬クロルプロマジンの新型コロナウイルス複製阻害作用を細胞実験で確認し、COVID-19入院患者40人を募る予備試験(pilot study)が早速計画されています。
クロルプロマジンはSainte Anne病院にとって大変ゆかりのある薬で、1952年に同病院の研究者が見つけた世界初の統合失調症治療薬です。最近ではあまり使用される頻度の少ない薬剤ではありますが、このような恩恵があるとは意外でした。
同薬剤が新型コロナウイルスの治療や収束に役立つことを期待しております。
(院長 森)