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もうすぐ見つかる? 第2の地球探索

2013年01月09日 | 宇宙 space
私たちの住む太陽系。

ここ以外の恒星系に惑星(系外惑星)を探す試みは、
1990年代初頭に最初の系外惑星が確認されて以来、大きな進歩を遂げてきました。




恒星ケプラー42(KOI-961)
(イメージ図)
これまでに見つかった中で
最小の太陽系外惑星3つが
周回している


最初の発見から系外惑星の平均発見数は、
当初の年に3個程度から、この5年間では年に50~100個にまで増えているんですねー

2012年末時点で確認された系外惑星は、総計854個におよび、
さらに、毎週のように新たな天体が見つかっています。

これらの発見は、主にNASAの系外惑星探索衛星“ケプラー”によるもので、
天文学者からは、系外惑星発見の黄金期を迎えたと言われています。

そして今では、第2の地球を見つける競争が始まっています。
これは、恒星の周りで“ハビタブルゾーン(生命居住可能領域)”、あるいは“ゴルディロックスゾーン”と呼ばれる、液体の水が存在可能な領域に位置し、小型で見つけにくい地球サイズの惑星を探そうとする試みです。

そろそろ、こうした惑星が見つかってもおかしくないんですよねー
以下は2012年に見つかった、興味深いトップ5の太陽系外惑星です。

くじら座タウe、f
12月になってその存在が発表された、くじら座タウ星系。
地球から12光年足らずの距離にあり、2012年で最も刺激的かつ重要な発見の1つと言えます。
恒星系で、5つの惑星を持つことが確認されたのは、このタウ星でようやく4つめになるんですねー
そのうち外側の軌道をめぐる2つの惑星(eとf)の質量は地球の4~6倍で、液体の水、さらには生命を育むのにちょうどピッタリの環境にあるのかもしれません。

ケンタウルス座アルファ星Bb
地球からわずか4.3光年しか離れていない、ケンタウルス座アルファ星B。
この恒星の周囲を、地球サイズの惑星が回っていることが、10月に分かりました。
太陽系に最も近い系外惑星となるんですねー
残念ながら、この惑星は主星(恒星)から約640万キロしか離れていません。
太陽系でいえば、太陽に最も近い水星の10分の1の距離です…
なので、この岩石惑星は生命が居住するには熱すぎると考えられています。
でも、隣り合う3つの恒星からなるケンタウルス座アルファ星系のどこかに、液体の水の存在が可能な他の惑星が存在している可能性はあります。

グリーゼ667Cc
ハビタブルゾーンを周回していることが、確認された初の系外惑星。
昨年2月に発表され、地球から22光年しか離れていない。
地球の4.5倍の質量を持つこの岩石惑星は、スーパーアース(巨大地球型惑星)に分類されています。
主星の周りを、わずか28日で1周します。
主星に近いのですが、この惑星が受ける光は赤外線が主体で、その光量は地球が太陽から受ける光の90%程度なので、その地表には液体の水が存在できるのではないかと考えられていあます。

ケプラー45b、c、d(別名KOI-961b、c、d)
地球から126光年先、はくちょう座にある恒星KOI-961の周囲を回る惑星系。
この惑星系は昨年1月に発見され、太陽系の金星や火星に相当する大きさの3つの岩石惑星からなります。
現時点で存在が確認されている中では、最小の系外惑星で、直径が木星のわずか1.7倍しかない小さな恒星の周りを公転しています。
すべて地球より小さい惑星ですが、主星のすぐ近くを周回しているので、公転周期はわずか2日しかないんですねー
非常に主星に近いので、これらの惑星の表面温度はかなり高く、液体の水すらも存在できないと考えられています。

ケプラー34b、ケプラー35b
映画スター・ウォーズに登場する、架空の惑星タトゥイーン。
2012年には惑星タトゥイーンを思わせる、2つの太陽を持つ惑星が多数見つかっています。
しかし、土星サイズの惑星2つが、連星となっている2つの主星のそれぞれを周回しているというこのケースは、特筆すべき発見と言えます。
連星周辺の環境条件は、あまりに複雑なため「惑星は安定した軌道を保てない」 っというのが、これまでの定説でした。
でも、この2つの惑星の発見により、“2つの太陽”を持つ惑星は、実は一般的に存在するのではないかという見方が出てきています。

まぁー 昨年、発見された系外惑星は、主星(恒星)に近過ぎたりして第2の地球にはほど遠いんですよねー
さて、今年はハビタブルゾーン内にある、水をたたえた惑星が見つかればいいですね。


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