宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

バルジが大きい銀河は赤い

2014年04月27日 | 宇宙 space
バルジと呼ばれる銀河中心部の膨らみ、
この部分の質量と銀河の色とが比較的単純な関係にあることが、50万個もの銀河の解析から明らかになりました。
今回分析された銀河の一部
銀河の星の総質量は下から上へ行くほど大きく、
全体に対する“バルジ”の割合は左から右へ行くほど大きい。

宇宙には数十億個の銀河が存在し、その銀河1つ1つに数十万から数千億個の星が存在しています。

銀河の多くは楕円形で、その色は赤く、ほとんどが年老いた星で構成されているのですが、
渦巻銀河に存在する平均的な星は、楕円銀河を構成する星よりもはるかに若い傾向にあるんですねー

今回、“スローン・デジタル・スカイサーベイ”のデータを用いて、50万個もの銀河を質量や形、色によって分類。
さらに、パターン認識ソフトウェアを使って個々の銀河の形を詳しく調べ、
銀河に存在する赤い星の割合が、他の物理量とどのような関係を見せているのかを確認しています。

その結果、銀河の色と銀河中心部の膨らみ“バルジ”の質量が、
比較的単純な関係にあることが分かったんですねー

これは、銀河円盤の大きさに関係なく、
“バルジ”の質量そのものが銀河全体の色を知る鍵になるということで、
“バルジ”の質量が一定以上の場合、銀河は赤く、そこに若い星は存在しないそうです。

ただ、ほとんどの銀河の中心には超巨大質量ブラックホールが存在しているので、
“バルジ”の質量は、ブラックホールの質量と密接に関係することになります。

そして、ブラックホールの質量が大きいほど、
より多くのエネルギーが強力なジェットやX線放射の形で放出され、
周囲のガスが吹き飛ばされたり、高温になったりして星の形成が妨げられます。

より大きな“バルジ”は、より赤い銀河である…
っという、比較的単純な今回の結果が示している事柄は重要で、
“バルジ”が大きいということはブラックホールも大きく、
結果、ブラックホールの活動によって星の形成が止まってしまう、ということを意味しているんですねー


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