宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

1万3000光年彼方の系外惑星

2015年05月24日 | 宇宙 space
NASAの赤外線天文衛星と地上望遠鏡の共同観測から、
天の川銀河の中心方向1万3000光年彼方に、系外惑星が発見されたんですねー

系外惑星の観測は、地球に似た天体を探すために行われています。
こうした遠方の惑星の存在を探ることに、なにか他に意味があるのでしょうか。
今回発見された惑星は、太陽系と天の川銀河の中心の中間あたりに位置している。

共同観測が行われたのは、NASAの赤外線天文衛星“スピッツァー”と、
チリ・ラスカンパナス天文台のワルシャワ望遠鏡。

このプロジェクトでは、
重力マイクロレンズ現象から系外惑星の探査を行っています。

重力マイクロレンズ現象とは、
恒星の前を、もう1つの恒星が通過したときに、
手前の星の重力がレンズのように働いて、
向こう側の星が明るく見える現象。

手前の星の周りを惑星が回っていれば、
このレンズ作用に変化が生じるので、
そこから惑星の存在が分かるんですねー

今回の観測では、地上のワルシャワ望遠鏡に加えて、
地球から2億キロの位置にある“スピッツァー”でも、
この重力レンズ現象を同時観測。

すると、惑星の存在によるレンズ作用の変化が、
地上より20日早く見られることになります。

このタイムラグから恒星の正確な距離が求められ、
この惑星が木星の半分程度の質量になることも分かりました。
重力マイクロレンズ効果を使った観測手法の概念図。

この手法で銀河バルジ(銀河中心部の膨らみ)に存在する惑星が、
30個ほど見つかっていて、最も遠いものでは2万5000光年彼方になるんだとか。

遠方の惑星を検出することで、
銀河スケールでの系外惑星の分布に偏りがあるかどうかを、
調べることが出来るんですねー


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