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モバライダー mobarider

火星で液体の水が流れている!? 有力な証拠をNASAが発表

2015年10月09日 | 火星の探査
探査機“マーズ・リコナサンス・オービター”の観測により、
火星の表面で、水和鉱物の1つ“過塩素酸塩”が検出されました。

この物質は、水の存在を示す証拠になることから、
NASAは「現在の火星の表面に液体の水が存在している」と考えているようです。
火星にある窪地“コプラテス・カズマ”の急斜面に見られる黒い筋。
これらは、化合物を含む水が流れてできたものと分かった。


暗い筋模様

5年前のこと、火星の斜面を走る興味深い筋模様が初めて発見されます。

この暗い筋模様は、春に現れ、夏に大きくなり、秋までに消失するので、
水の可能性があると推測されていました。

今回、この場所を、
NASAの火星探査機“マーズ・リコナサンス・オービター”に搭載されている、
撮像分光器を使って観測。

すると、水和鉱物(含水鉱物、含水塩)が検出されたんですねー

この暗い筋模様は、火星のあちらこちらの斜面にみられ、
気温が摂氏マイナス23度になると数百メートルにわたって現れ、
それ以下になると消えるそうです。
斜面上を約100メートルの長さにわたって伸びる暗い筋模様


液体の正体

この筋は、塩を含んだ液体の水と推定されています。

この水には水分子を含む塩“水和塩”が含まれているので、
凝固点が下がり温度が0度より低くても、液体として存在できているようです。

分光計によって検出された物質は、
水和鉱物である“過塩素酸塩”と見られていて、様々な物質の混合物と考えられています。

そして、一部の“過塩素酸塩”が含まれる液体は、
摂氏マイナス70度でも凍らないという特徴をもっています。

これまで“過塩素酸塩”は、
火星着陸探査機“フェニックス”や火星探査車“キュリオシティ”によって、
火星の土の中で発見されてきました。

でも、今回の検出は水和物の形で、
“フェニックス”や“キュリオシティ”が発見した場所とは異なるんですねー

火星における水というと、
過去のものか、あるいは凍った水を指していました。

それが、今回の発見により、
現在の火星に液体の水の存在を示す何よりの証拠を得たことになります。

複数の探査機による調査によって、数年という年月がかかりましたが、
ようやく、砂漠のような冷たい火星という惑星の表面に、
液体の水が存在することが分かったということです。


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2 コメント

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(^◇^) (nyantarow)
2015-10-10 09:12:38
なんと、過塩素酸塩!
ニャンも新聞で読んでた興味深い部分
でした。
火星・・・
いいよな~。妄想ですが、
コプラテスんとこの斜面、KXと言わず
オフロードマシーンで昇ってみたいですぅ!
もちろんそのときはMOBARIDERさん、
一緒ですよ(^◇^)
宇宙服に身を包んだ二人のライダー
コプラテスの急坂に挑むって記事がいつか
朝×新聞に・・・
返信する
火星ヒルクライム! (モバライダー)
2015-10-15 17:34:09
nyantarowさん
コメント遅くなりましたm(__)m
たぶんKXのパワーだと空飛んじゃいますよ(^_^) でも、あの広大な大地、山は走ってみたいですねー ぜひ、シャープ山のヒルクライムに挑戦してください!
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