「夢」と聞けば、真っ先に思い浮かぶのは漱石の『夢十夜』でしょう。筒井康隆にも、夢の話を下敷きにした短編がいくつもありました。遠藤周作は、エッセイで時折取り上げていましたね。枕許に手帳とペンを用意し、目覚めたら真っ先に記憶に残っている夢の内容を記述する、と。一時期、真似をしたことがありました。十代半ば頃だったかしら。イメージとしては覚えていても、文章化するのは意外に難しかったですね。
「夢」と聞いた時に漠然と浮かぶイメージを大まかに分けるなら、二種類になるでしょうか。睡眠中に見る夢と、「将来の希望」的ニュアンスのもの…幼い子が「大きくなったらウルトラマンになる!」っていう類ですね。今時は知りませんが、かつては小学校の文集の定番メニューでしたっけ。まぁ、このトシで将来の希望だの夢だのというのもどうかなぁ、とは思います。
ですから、以下は睡眠中の夢の話。
もっとも古い夢の記憶は就学前…おそらく幼稚園時代と思います。一人で留守番をしていると(母が弟だけを連れて買い物へ行き私は留守番、という事がしばしばありました)、家の周囲をライオンやトラ・熊・狼などの猛獣が取り囲み、交互にガラス窓から室内を覗き込み、やがてドアや窓に体当たりし侵入する…文字通り前門の虎、後門の狼という状況。逃げ場のない恐怖心は強烈で、夢から覚めた直後、こいつらをすべて抹殺してやりたいと幼いながら真剣に思い詰めたことでした(物騒な話です…苦笑)。これには実生活で続きがあり、翌朝、猛烈な歯痛に襲われて初めて歯科医のお世話になったのでした。猛獣に追われる夢と実生活での歯医者体験…幼稚園児にダブルで降りかかった恐怖体験でした(笑)。この夢は、歯痛こそ伴わないものの、形を変えてかなり後まで登場しましたね。
もう一つ、恐怖心を駆り立てられた夢は、置き去りにされるもの。父と私を置いて、母が弟だけ連れて異界(異次元空間か!?)へ消えてしまうもの。ただこちらは、成長するに従い消えてしまいました。
猛獣の夢は、屋内から公園のジャングルジム・空中などへと場所が移り、やがては何に追われているか不明なままにひたすら逃げる夢へと変形していきます。ところが、ひょんなことがきっかけで、あっさり消滅してしまいました。どうしていつも逃げるばかりなのか、と夢の中で突然思ったのです。途端に形勢が逆転(笑)。ひたすら逃げるばかりだった私が、今度は攻める側に立ったのですね。それ以前と以後とで実生活に変革があったわけではなく、本当に夢の中の気付きだけで夢の中身が変わったのでした。以降、追われて逃げる夢はピタッと見なくなりました。
この経験は、後々の夢に影響を与えるようになります。夢の中で不安や不快になりそうな時、快い内容に変えようとする意識が働くようになったのです。夢に介入して内容を変えようとする…そのような意識が、夢の中で芽生えてきたのでしょう。
その甲斐もなく今でも時折見る悪夢…卒論が締め切り日に間に合わず、受付窓口のシャッターが目の前で閉じられてしまうもの(-_-;)現実には卒論は締切に間に合い無事に卒業できましたし、万一の時の裏技も学科の助手さんから事前に教えられていましたから、心配すべきことは何一つなかったのですが…。もしかしたら、大学生に戻って人生をやり直したいという、潜在的願望のなせるわざでしょうかねぇ(苦笑)。
「夢」と聞いた時に漠然と浮かぶイメージを大まかに分けるなら、二種類になるでしょうか。睡眠中に見る夢と、「将来の希望」的ニュアンスのもの…幼い子が「大きくなったらウルトラマンになる!」っていう類ですね。今時は知りませんが、かつては小学校の文集の定番メニューでしたっけ。まぁ、このトシで将来の希望だの夢だのというのもどうかなぁ、とは思います。
ですから、以下は睡眠中の夢の話。
もっとも古い夢の記憶は就学前…おそらく幼稚園時代と思います。一人で留守番をしていると(母が弟だけを連れて買い物へ行き私は留守番、という事がしばしばありました)、家の周囲をライオンやトラ・熊・狼などの猛獣が取り囲み、交互にガラス窓から室内を覗き込み、やがてドアや窓に体当たりし侵入する…文字通り前門の虎、後門の狼という状況。逃げ場のない恐怖心は強烈で、夢から覚めた直後、こいつらをすべて抹殺してやりたいと幼いながら真剣に思い詰めたことでした(物騒な話です…苦笑)。これには実生活で続きがあり、翌朝、猛烈な歯痛に襲われて初めて歯科医のお世話になったのでした。猛獣に追われる夢と実生活での歯医者体験…幼稚園児にダブルで降りかかった恐怖体験でした(笑)。この夢は、歯痛こそ伴わないものの、形を変えてかなり後まで登場しましたね。
もう一つ、恐怖心を駆り立てられた夢は、置き去りにされるもの。父と私を置いて、母が弟だけ連れて異界(異次元空間か!?)へ消えてしまうもの。ただこちらは、成長するに従い消えてしまいました。
猛獣の夢は、屋内から公園のジャングルジム・空中などへと場所が移り、やがては何に追われているか不明なままにひたすら逃げる夢へと変形していきます。ところが、ひょんなことがきっかけで、あっさり消滅してしまいました。どうしていつも逃げるばかりなのか、と夢の中で突然思ったのです。途端に形勢が逆転(笑)。ひたすら逃げるばかりだった私が、今度は攻める側に立ったのですね。それ以前と以後とで実生活に変革があったわけではなく、本当に夢の中の気付きだけで夢の中身が変わったのでした。以降、追われて逃げる夢はピタッと見なくなりました。
この経験は、後々の夢に影響を与えるようになります。夢の中で不安や不快になりそうな時、快い内容に変えようとする意識が働くようになったのです。夢に介入して内容を変えようとする…そのような意識が、夢の中で芽生えてきたのでしょう。
その甲斐もなく今でも時折見る悪夢…卒論が締め切り日に間に合わず、受付窓口のシャッターが目の前で閉じられてしまうもの(-_-;)現実には卒論は締切に間に合い無事に卒業できましたし、万一の時の裏技も学科の助手さんから事前に教えられていましたから、心配すべきことは何一つなかったのですが…。もしかしたら、大学生に戻って人生をやり直したいという、潜在的願望のなせるわざでしょうかねぇ(苦笑)。