Fairys in the forest 【成美の森に住む妖精たちの物語】

大阪府寝屋川市にある認定こども園「ねやがわ成美の森こども園」の楽しい保育の様子を大公開!

「もくれん保育園」大改造プロジェクトvo.14

2015-04-15 | みんなの保育園【大改造プロジェクト】

こんにちは。園長の田中啓昭です。

 

前回のvol.13では主に内装工事についてお伝えしました。

今回のvol.14では外装工事や外観についてお伝えしたいと思います。

 

では、早速ですが、2階屋上の遊具設置についてご紹介しましょう。

 

もともと2階の屋上は写真のように防水塗装もされていないただの空きスペースでした。まったく手入れもされていず、雑草が生えていたりしたので、もったいないスペースだな、と常々思っていました。

 

取り壊しをしようかと思ったプールを、発想の転換で遊び場へと変えたように、このスペースも子どもたちにとって有益なスペースに変えることができないだろうかと考えました。

 

もくれん保育園の園庭は園舎とエスポアールそして民家に囲まれていて、子どもたちが楽しく遊んでいる姿や雰囲気は近隣に住んでいても感じ取ることが難しい状況でした。

 

そこで、「保育園なのに、子どもたちが生き生きと活動している雰囲気を伝えられないだろうか」と考えたのが、この2階屋上の空きスペースの有効活用です。そして考え出した答えが遊具の設置なのです。

 

園庭が狭く、遊具を置くことができないので、まさに一石二鳥といえる解決策です。

 

 

 

しかし、ただ単に遊具を設置するだけではコンクリートで囲まれているこの場所は子どもたちにとても不適切な場所となり、逆に危険が多すぎます。

 

そこで、まずは水漏れをしないように荒れ放題の屋上床を防水加工しました。

そして、設置予定の遊具や子どもたちの人数なども勘案し、屋上の加重も計算し、配置バランスや遊具の選考をしました。

 

また、この屋上は一部避難経路になっているので、その部分は通路を遮断しないように経路を確保しないといけないので、そのあたりも十分に検討し、遊具の配置も検討しました。

 

 

 

まずは防水加工が終わった屋上にデンマーク コンパン社の遊具が運び込まれました。

この遊具の設置も子どもが安全に遊べるように、コンパン社が配置を図面化し数センチ単位にまで遊具の向きなどにもこだわり、設置されました。

 

 

 

そして遊具が設置されると床にはクッション材が敷き詰められました。安全対策はこれだけではありません。

 

 

コンクリートの角にはコーナーガードを張り巡らし、柵には子どもが登れないように高さを増し、柵と柵の間には子どもがすり抜けることができないように柵の数を増やす対策をとりました。

 

 

そうすることで、ようやく子どもたちが安全に遊ぶことができるスペースへと変身したのです。

 

子どもたちもルールを守り、楽しく遊べているようで、もくれん保育園に新たな機能が付加され、それが有効に活用されていることがうれしく思います。

 

 

子どもたちが楽しく遊んでいる様子や、個々の遊具の紹介はコチラのブログをご覧ください⇒「新たなあそび場♪

 

 

 

次に、以前紹介したステンドグラスの紹介です。

 

もともとは写真のようなドーム型のプラスチック素材のものが取り付けられていて、それなりのデザインを醸し出してはいましたが、老朽化により変色、褪色が著しく、何かこちらにアクセントになるものを入れ込めないかと考えていました。

 

そこで、vol.12でご紹介したように建築士と相談し、ステンドグラスをはめ込むことに決定しました。

ステンドグラスは、滋賀県在住のステンドグラス作家さんに依頼し、デザインをしていただきました。

モチーフなどを用いずに、流線的な図案を採用し、3つのステンドグラスが各々に関連し合っているようなデザインを採用しました。

そして、真ん中にはカラフルな虹をイメージさせるデザインを用いることで、明るい雰囲気づくりに貢献しています。

また、今回は一般的にステンドグラスは透明なガラスを用いることが多いのですが、あえて不透明なガラスを採用しました。

そうすることで、一般的なステンドグラスとは少し違ったニュアンスのものが出来上がったように思います。

 

 

 

 

取り付けは作家さん自らが行われました。

 

 

ステンドグラスはガラスですので、万が一子どもや職員が誤って割ってしまうことも想定し、ガラスが飛散しないようにステンドグラスの両面をポリカボネードで挟み込み、安全対策も怠らずに行いました。

これで園児だけでなく、エスポアール等をご利用の際に園の前を通行される方にも危険が及ぶことがなくなります。

 

 

 

最後に外観について紹介します。

 

まずは正門です。

正門は電気錠がありましたが、朝夕の登降園が頻繁の際にはその都度のインターホン対応が難しいので、電気錠の電源を切るという対応をしていましたが、門が開きっぱなしの時間があるということがずっと気がかりになっていました。

 

そこで、これまでの警備会社との契約をバージョンアップし、イコカなどの非接触媒体のカードをリーダーにかざすことで電気錠が解錠されるような仕組みや防犯カメラなど、セキュリティ面をこの度、強化し対応することにしました。

 

 

そして、デザインとしては、外壁がシンプルなので、モザイクタイルを施しアクセントを加え、スライド式に変更した正門にはパンチングを施したロゴマークを配置し、シンプルながらも少しこだわりをもった都会的な趣の正門が完成しました。

 

 

 

外回りについては、無機質だったブロックだけの外壁をジョリパット化粧を施し、シンプルながらも温かみのある色調に仕上げました。

 

 

そして最後に外壁です。

 

これまでは写真の様に、クラックや褪色が著しく、地域の景観を損ねている状況でした。

 

 

 

そこにvol.10で紹介したような都会的でシンプルな配色を施し、地域になじみつつもさりげなく自己主張しているような配色を目指しました。

 

 

 

 

そして、出来上がった外観はこのような感じです。

 

 

 

 

 

とても前のもくれん保育園とは似ても似つかない様な佇まいで、多数の保護者や地域の方々からも「ええ色になったね」「とてもきれいになりましたね」「まるで新築ですね」などと、お褒めいただけ、嬉しく感じます。

 

外壁の配色に気を付けたのは、「地域社会に溶け込む」ということです。

これは人と人との関わりにも共通しているのですが、自己主張が強すぎると、人間関係もうまくいきません。

しかし、ある程度の自己主張は人が唯一無二の存在として生きていくためには必要なものです。

その相反する二つの要素がその都度の組織や団体といった属するところの関係性において絶妙なバランスを保ってこそ、良好な関係が成り立つものであると思うのです。

そういった意味では、今回の修繕工事においては「地域社会に溶け込みつつも、もくれん保育園としての存在感を醸し出す」という命題が達成できたのではないかと思います。

 

これでハードの面では、平均点以上のものがある程度担保されたように思います。

次は、保育園としての真価が問われるソフト、つまり中身についてこだわりを持ち、もくれん保育園のミッションを追求し、そのスタイルを確立していかなければなりません。

 

その道は平坦ではないかも知れませんが、これからも職員たちと共に力を合わせてまい進していきたいと思います。

 

最後になりましたが、昨年の8月から約8か月に渡り、大規模修繕工事を温かく見守ってくださった保護者の皆様、地域の皆様に深く感謝いたします。

これで一旦、「もくれん保育園大改造プロジェクト」は閉幕しますが、まだ少し追加の工事が残っていますし、これからももくれん保育園はソフトの面だけでなくハードの面でも進化していきますので、その進化の様子を時を見てお伝えできればと思っています。

 

では、また次回、更新するまで楽しみにお待ちください。

 

 

 

 


「もくれん保育園」大改造プロジェクトvo.13

2015-04-13 | みんなの保育園【大改造プロジェクト】

こんにちは。園長の田中啓昭です。

 

大規模修繕工事が最終局面を迎えたり、4月より子ども・子育て支援新制度が施行されたり、卒園式があったりと、バタバタした日々を送っているうちに、前回のvol.12から約3か月が経ってしまいました。

もう少しタイムリーに紹介できれば良かったのですが、申し訳ありません。

 

追加工事をもう少し予定しておりますが、当初の予定であった工事につきましては、おかげさまで事故なく終了しましたことをこの場をお借りしてご報告とともに、みなさまの工事に対するご理解とご協力の賜物と厚く御礼申し上げます。

 

さて、ということで工事が終了してしまったのですが、まだご紹介していなかった箇所を写真を交えながら少し振り返っていきたいと思います。

 

まずは、事務所からのご紹介です。

 

工事前の写真をすっかり撮り忘れていて、いざ事務所の工事が始まるというときにあわてて撮ったために少しわかりにくい写真での新旧対比となってしまいますがご了解ください。

 

 

写真からも室内はどんよりと暗い感じがします。デスク類もグレーですのでなおさらの状態です。もう少し明るさが欲しいですね。

 

 

そこで、事務所はお客様や保護者の方がこられる場所なので、保育室と同様に明るい場所にしたい、と思い色調にも気を配った配色を心がけて整備しました。

 

 

 

事務所のこだわりは色調だけではありません。写真のようにデスクの配置を従来とは一新し、事務担当の保育士は園の玄関側を向いて仕事をし、いつでも保護者やお客様を出迎える事ができるようにしました。

 

 

また、主任保育士は園庭を向いて仕事をし、いつでも子どもたちが園庭で遊んでいることを気に掛けることができるようにしました。

 

 

 

このように従来は事務所の中心に事務机を配置していましたが、各々の職員が役割のもとに外側を向いて仕事をし、ミーティングや会議など、職員が集まって仕事をしたり話をしたりするときのためや、ご来園の方への来客テーブルも兼ね備えるため、中心にミーティングテーブルを配置しました。

 

コピー室も専用室を設け、レイアウトをすっきりさせたり、従来の保健スペースを事務所とは切り離し、保健室として独立させました。

こうすることにより、発熱した子どもが看護師と落ち着いて過ごすことができるようになったり、感染の疑いのある子どもからの感染を最小限にとどめることができると考えています。

 

当園はご存じのように、寝屋川市内でも珍しい病児保育(体調不良字型)を行っています。そのようなことから、修繕にあたり、看護師と相談のうえレイアウトや備品なども事業が滞らず遂行していけるようにと熟考し、決定していきました。

 

少し余談ですが、事務所の壁にはaccototoさんの原画を飾っています。accototoさんは原画を売らない作家さんですが、当法人のホームページのデザインをお願いした際の原画を無理を言って、譲っていただきました(原画を手放されたのは初めてのことだそうです)。ちなみにこちらのページの原画です。⇒コチラ

 

 

 

次に、もも組(2歳児)保育室をご紹介します。

 

こちらもすっかり写真を撮り忘れており、改修前の部屋全体がわかる写真が見当たらないのが残念ですが、ご覧のように他の保育室と同様に快適に過ごせる部屋へと変身しました。

 

 

 

もも組(2歳児)の保育室では、一人で色々なことができるようになってくるものの、まだまだ十分な動作などができない年齢であることから、子どもが自分自身でしていくことを重要視し、角や突起など、危険な部分を排除する形での修繕を行いました。

 

例えば、おもちゃ箱を造作し、子どもたちが当たる恐れのある部分は大きなRをとり、安全に使えるように配慮しました。

 

 

 

トイレも十分な広さを確保し、子どもたちが自分でトイレに行き用を足すために乾式の清潔なトイレに変更しました。

 

次に今回の修繕工事最大の改修部分である1階廊下のイスターカーテン取り付け工事を紹介します。

 

1階廊下は写真のように軒のテントが数か所破れており苔が生えるほどずいぶん腐食しているため雨が降ると廊下の半分ぐらいは水浸しで、バスタオルなどを敷かないと歩けないような状態でした。

 

 

また、園庭がエスポアールや住宅など密集した建物に囲まれているため、風が吹くと園庭の砂が渦を巻き舞い上げられるため、廊下は常に埃っぽい状態でした。

 

こんな廊下を何とかしたい!

 

実は、これが今回の大規模修繕工事に取り掛かる決意をした発端になるのです。

 

そこで、アルミ製のイスターカーテンを取り付け、軒もアルミ製のものに取り換えることによって砂ぼこりの被害からは無縁となり、また雨の日も廊下が濡れることがなくなりました。

 

 

 

 

このイスターカーテンは常に閉めっぱなしにするのではなく、季節の良い時や心地よい風が入ってくるような季節には一部開放することにより、室内に潤いを与えてくれるようになります。

 

 

また、このイスターカーテンも通常は半透明のすりタイプにする方がキズも目立たず長期間きれいに使えて良いのですが、accototoさんに描いていただいた壁画の部分だけは上下クリアタイプにしました。

 

 

思い起こせば約2年前にaccototoさんに描いていただいたこの壁画が私たち、もくれん保育園の始まりであり、原点なのですから、この画が見えなくなるのはありえないと思ったのです。

 

そういう想いからイスターカーテンの一部仕様を変更したことで、玄関を入っていただくと、正面にはaccototoさんの壁画がイスターカーテン越しですが、これまでと同様にお出迎えしてくれています。

 

 

そして、最後は玄関です。

 

 

玄関はご覧のように暗くて重苦しい雰囲気だったのですが、少しホールの面積を広くし、車いすの方でも段差なく上がっていただけるようにスロープを作ることにしました。

また、ガラスブロックが向かって左側にあったのですが、光も入らない部分にガラスブロックが使われていて、せっかくのガラスブロックの意味合いがありませんでした。

 

 

そこで、ガラスブロックを乳白色の大きな角のものに変更し、玄関を明るくするような工夫をしました。

 

 

また、玄関は保育園の顔であるとの想いから、玄関の壁にはボーダータイルを敷き詰め、上品さにもこだわりました。

 

今回この部分でのこだわりは、カウンターを設けたことです。

 

事務所工事の部分でも触れましたが、事務を担当する保育士が外側を向いて仕事をするのには理由があります。

そうです。向いている方向にはカウンターがあり、カウンター越しに保護者の皆様や来客の方とのやり取りを行うことにしたのです。

というのも、昨今個人情報の適正な運用について考える際に、関係者以外の方の事務所への入出を極力避けたいとの思いがあり、本来ならば気軽に入っていただきたい事務所ではありますが、そうもいかない部分が現状です。

 

そのようなことから、特定の場合を除き、通常はカウンター越しに手続等をさせていただくほうが良いのではと考えました。

そこで、窓の高さを下げ、カウンターを玄関側に設置し、そこでのやり取りをできるように改修しました。

最初は保護者だけでなく、職員も戸惑いがありましたが、もうすっかりと慣れているようです。

 

そのカウンターには熱帯魚の水槽を置くことで子どもたちもとても興味を持ってくれています。(熱帯魚にも少しこだわり、子どもたちが楽しめる要素を入れてみました。詳しくはコチラをご覧ください⇒「素敵なお友達がやってきましたよ

 

その他、職員トイレを教材庫(倉庫)へと機能変更したり、階段横には新たに職員用ロッカールームを製作したり、1階の園児用トイレにシャワー機能を付加し、園庭からもトイレに入れるように改修したり、倉庫を職員用シャワールームに変更したりと修繕するだけでなく、新たな機能付加をすることで、新築の保育園にも引けを取らないような、あったらいいなを形にした「リノベーション」を行うことができました。

 

 

以上、今回のレポートでは内装についてお伝えをしていきましたが、次回のvol.14では、外装や外観等についてレポートしていきたいと思います。

次回を楽しみにお待ちください。

 


「もくれん保育園」大改造プロジェクトvo.12

2015-01-08 | みんなの保育園【大改造プロジェクト】

こんにちは。園長の田中啓昭です。

 

今回のvol.12では、前回のvol.11でお伝えしたように、工事の中で少し遊び心を持たせた部分や先駆的なこだわりを取り入れた部分を少しお伝えできればと思います。

 

まずは、前回のvol.11でお伝えした、ふじ組(0歳児)とあか組(1歳児)保育室の工事ですが、こんな遊び心も持たせています。

 

一見、何の変哲もないただのドアです(トイレと保育室をつなぐドア)。

こちらのドアには窓が上下2つあります。

そこがミソなのです。

上の窓は保育士や大人が中の様子を確認できるように。

下の窓は子どもが中の様子を確認できるように。

 

子どもたちや大人がドアで関係や思いを遮断されないように…そのような想いで作っています。

 

実際に子どもたちがお友達が室内に入っているのが気になるのでしょうね。

私たちの予想以上に子どもたちが興味をもってドアの前に集まってきます。

子どもたちにとって、他者を意識できる窓ではあるのですが、大人にとってもとても有効な窓で、トイレにいながら保育室の様子が確認でき、またトイレから出る時も、ドアの前に子どもがいるのかどうかといった安全の確認ができるようになっています。

子どもにとっても大人にとってもとても有効な窓が出来上がりました。

もちろん、子どもたちに危険がないようにガラスではなく、ポリカーボネード製で安全を考慮した仕上がりです。

 

次はトイレについてです。

通常は洋便器を設置されることがほとんどですが、写真のように和便器を幼児トイレに1箇所取り入れています。

 

 

各ご家庭ではほぼ洋便器となっていますが、まだまだ公共の施設等では和便器のところが多くあります。

学校においても施設設備の老朽化から修繕を行う機会に少しずつ洋便器に移行されていますが、こちらもまだまだ和便器も多数存在しています。

そのようなことから、子どもたちがどのような状況においても用が足せるように、当園ではあえて和便器を導入し、どのような状況においても対応できるようにしています。

 

 

 

次は少し夢ふくらむお話です。

今回、ステンドグラス作家さんに依頼して、園舎の一部にステンドグラスを入れ込む計画をしています。

 

 

先日、建築士さんとステンドグラス作家さんと打ち合わせをしました。

とてもきれいですよね。

私は個人的にステンドグラスが好きで、100年ほど前のヨーロッパの教会のステンドグラスなどアンティークなものをいくつか所有し、我が家ではオブジェとして活躍しているほどです。

 

そこで、今回はアンティークではなく、「作ってしまおう!」と作家さんにお願いしたのです。

もくれん保育園だから、「もくれん」をモチーフに制作してもらおうかとも思いましたが、基本的にモチーフはあまり好きではなく、しかも「もくれん」だったら和風になってしまうし…、じゃあ幾何学的な模様にしようかなと思ったりしたのですが、悩んだ挙句に模様ではなく保育園だから「色で遊んでしまえ!」とスタイリッシュになる予定の外観のカラーリングとは対照的に写真のようなカラフルな色合いで遊び心を持たせることにしました。

ステンドグラスも、写真のようにイエローとブルーを重ねるとグリーンに変化するんですよ!

 

どこに、どんなステンドグラスが使われるか、楽しみにしていてください。

 

 

そして、最後は保育室のテーブルとイスについてです。

今回の修繕に付随して、すべてのイスとテーブルを取り換えることにしました。

全園児のイスとテーブルを取り換えるわけですがら、これだけでも多大な金額がかかってしまいます。

ですが、現状は子どもの身長や年齢にあっていないものが多いうえに、びっくりしたのですが、テーブルやイスの足を鉄のこぎりなどで切って高さを調整しているものが多く、すべてのイスやテーブルの高さがマチマチで、中にはぐらぐらするものもいくつか存在していました。

 

そのようなことから、まずは幼児の机とテーブルを一新しました。

 

き組(3歳児)テーブル・イス

 

 

みどり組(4歳児)テーブル・イス

 

一見すると同じように見えますが、3歳児と4歳児では活動の内容が変わってくるので、テーブルの幅とイスの高さを変更しています。

 

しろ組(5歳児)デスク・イス

 

 

5歳児については、就学に合わせた取り組みとして「アプローチカリキュラム」を園独自で取り組んでいますが、その一環としてマイデスク・マイチェアを持ち、スクール形式の保育(授業)に対応できるための環境を整備しました。

とはいうものの、保育はグループで行うことももちろんありますので、そのようなときはマイデスクをもちより、写真のようにくっつければ、従来のようなテーブルの機能を有することになります。

 

つまり、ただ単なるテーブル・イスととらえるのではなく、年齢に応じた取り組みが展開できるように、発想から一新することにしたのです。

 

 

従来のようにグループとして使う場合

 

 

スクール形式で使う場合

 

このように、きれいにするだけの修繕ではなく、子どもたちの目線で遊び心も持たせつつ、子どもたちの発達や年齢に応じてどうすることが最善なのか、と考えながら引き続き修繕工事を行っていきたいと考えています。

 

 次回のvol.13では事務所の改装工事を中心にレポートしていきたいと思います。

 

楽しみにお待ちください!

 

 

 

 


「もくれん保育園」大改造プロジェクトvo.11

2014-12-29 | みんなの保育園【大改造プロジェクト】

こんにちは。園長の田中啓昭です。

 前回vol.10では外壁のカラープランの模様をお伝えしました。

 

今年最後のレポートになるvol.11では1階の乳児室などの修繕についてレポートします。

前回の更新から約2か月が経過し、工事も大詰めになってきています。きれいになるだけでなく、新たな価値を付加した試みも見え隠れし、少しずつですが、新生「もくれん保育園」の全貌が明らかになってきています。

長文になりますが、どうぞお付き合いください。

 

 2階の3歳児~5歳児までの保育室及び遊戯室が共有部である廊下や階段などを除きほぼ完成し、いよいよ1階へと修繕を進めていきました。

その中で今回は、ふじ組(0歳児)とあか組(1歳児)の修繕の模様をお伝えします。

まずは、修繕前の両保育室の現状をご覧ください。

 

 

ふじ組(0歳児)保育室

 

 

 

あか組(1歳児)保育室

 

 

 

乳児トイレ(ふじ組・あか組共用)

 

 

調乳室

 

 

大規模修繕工事が決まった際にまず改装したかった部屋がこの保育室でした。

修繕後の今だから言えますが、乳児の部屋とは思えないほど、清潔感がありません。エアコンなどは何度も業者さんにお願いし、クリーニングを行いましたが、カビ臭さが抜けきらなかったり、床も冬場になると冷たくて、乳児が一日の大半を過ごす場所であるにもかかわらず、快適な空間とはとても言える状態ではありませんでした。

 

その隣のあか組(1歳児)保育室も、広い割には使い勝手が悪く、部屋を仕切る家具パーテションも荷物置き場と活動の場所とを区切っているような感じになり、広いスペースを有効に活用しているとはとても言い難い状態でした。

そのようなことから、幼児の保育室以上に、大改装の必要があるとの思いのもと、「機能面からも一新してしまおう」とほぼ、骨格以外はすべてのものをリノベーションすることにしたのです。

 

そしてまずは解体作業からです。

 

ふじ組(0歳児)保育室解体模様

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あか組(1歳児)保育室解体模様

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は以下の内容を重要課題と位置づけ修繕を行いました。

 

1. トイレと調乳室の場所を入れ替えて機能の転換を図る

2. 必要以上に広すぎた調乳室を誰もが使うことができるユニバーサルトイレに改装する

3.トイレは汚いものであるという概念を覆すように乾式の清潔なものに変更

4.0.1歳児は室内は上靴を使用しないので、冬場の寒さ対策として床暖房の設置

5. 家具も置き家具ではなく、園の用途に応じた別注の造作家具にし、すべてが現場が使いやすいようにとカスタマイズする

6.乳児が生活する場所であるとの前提で角を極力排除した物のつくりを行う

7.家具のチャイルドロックや地震の際に中のものが出てこないように家具への耐震装置の設置など安全対策を施す

8.遊び心も持たせるつくりを少し取り入れる

 

 

そうして、約1か月を要して生まれ変わった、ふじ組(0歳児)とあか組(1歳児)の保育室がコチラです。

 

ふじ組(0歳児)保育室

 

 

あか組(1歳児)保育室

 

 

 

乳児用トイレ

 

 

 

ユニバーサルトイレ(大人用)

 

 

調乳室

 

まだ全ての工事が終わっていないので、物が雑然と置かれていたり、家具が入っていないところは少しさびしい感じもしますが、工事が進むにつれて順次そのあたりは解消されていきます。

 

 

下記に修繕前と修繕後がわかるように写真を並べてみました。

 

ふじ組(0歳児)保育室

修繕前

 

修繕後

 

 

あか組(1歳児)保育室

修繕前

 

 

 

修繕後

 

 

いかがでしょうか?

劇的なリノベーションが行われたのだと写真からも感じていただけるのではないかと思います。

 

 乳児室はただ単にきれいにするだけでなく、衛生的であり、安全面を重視し、保護者や職員たちにとっても使い勝手の良い環境へと生まれ変わりました。

 

次回のvo.12では修繕の本筋とは少し外れますが、工事に付随したちょっとした当園のこだわりをお伝えできればと思っています。

ぜひ楽しみにしていてください!

 

最後になりましたが、今年もあとわずかとなりました。

このたびの大規模修繕におきましては、保護者をはじめ関係各位のご理解のご協力のもとなんとか進めて行くことができました。

来年も子どもたちをはじめ当園を利用される皆様にとって、快適で安全な施設整備を進めていきたいと思っていますので、ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

 

来年も皆様にとって素晴らしい年でありますように!

 

 

 


「もくれん保育園」大改造プロジェクトvo.10

2014-11-07 | みんなの保育園【大改造プロジェクト】

こんにちは。園長の田中啓昭です。

 

前回のvol.9では、2階の幼児クラスの各部屋のロッカーや掲示板、ホワイトボードなど、家具類についてご紹介しました。

2階は廊下や階段、絵本コーナーなどの未修繕箇所と修繕が完了していない補修部分を残すまでとなりました。

いよいよ11月10日(月)からは1階の工事へと取りかかります。

まずは、0歳児(ふじ組)と1歳児(あか組)の部屋とそれに付帯するトイレ・もく浴室、調乳室などの修繕から始めていきます。

そして、11月16日(日)にはいよいよ外壁に足場がかかり、外装・防水工事を年内いっぱいまで行う予定です。

 

工事の進捗が心配なところですが、現在のところ、工程は順調に消化しています。

これからが今回の大改造プロジェクトのメイン工事となりますので、引き続き安全に行っていきたいと思います。

 

さて、そのような中、室内はこれまでのブログで紹介したようなカラートーンで、明るく木質感がある温かみのある部屋に変貌を遂げましたが、屋外はどうなるんだろう?

 

そんな疑問もチラホラと聴こえてきました。

 

そこで、本来はお見せしないものですが、外壁のカラープランを少しだけご紹介したいと思います。

 

 

 

基本は、保育園だけれども、「保育園です!」とカラフルなカラーで自己主張するのではなく、街中や住宅街のなかに溶け込み、落ち着き上品かつ洗練されたカラーリングを念頭に保育園らしさを兼ね備えた配色を採用しました。

 

イメージ的にはvol.8でご紹介した2階トイレのようなイメージです。

 

ちなみに先日、寝屋保育園で建築士さんと工事業者さんと、カラープランをもとに、微妙なカラー選択をしました。

 

茶・白といっても、ホントに微妙な違いがあるものですね。少し違うだけでもずいぶんと印象は変わってくるようです。

 

 

 

 

写真のようにカラープランに基づきカラーサンプルをとりよせ、日光に当てたり、日陰に置いてみたり色々な角度で検証してみました。

 

そして決まった2色のメインカラーがコチラです。

 

 

少し大人のカラーリングですが、とても斬新で洗練されたイメージであると自負しています。

 

2階屋上に設置する予定のデンマーク製コンパン社のカラフルな総合遊具がシックなカラーリングにとても映えるのではと、楽しみにしています。

 

ぜひ皆さんも楽しみにしていてくださいね。