NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

温暖化の現実 (8月18日)

2018年08月23日 | 間伐
8月第3週の週末は一気に気温が下がり、夜は肌寒いほどでした。
数日前から夕立も頻繁に有り、乾ききった森もいくらか潤いを取り戻しました。
しかし、ある程度の雨量があったにもかかわらず森の土壌を少し掘り返すと5.6㎝下はほとんど濡れていません。
川の水量も相変わらず少ないままです。
驚いた事に今までずっと元気だったミツバウツギの葉が枯れ始めました。
森は限界近くまで乾燥し、樹木もかなりのダメージを受けているようです。
いつもの夏なら町中と比べかなり気温差がある森で、今年はそれ程の涼しさを感じません。
森が乾ききって蒸散力が衰えている為でしょう。
こうした森に地球温暖化の現実が見えたような気がします。
地球の平均気温が上がって行くという事実は頭では理解していても普段はなかなか実感として捉えられません。
しかし、今年の酷暑が森を痛めつけている様子から初めてその事実を感じました。
こんな酷暑が頻繁に起きると、今年は何とか生き延びるだろう森も数年後にはどうなるのでしょう。
何度も繰り返し痛みつけられ、森がゆっくり弱っていく様子が目に浮かびます。
温暖化の影響は、こうした何年にも渡るダメージの積み重ねによる現象なのかもしれません。
死神は何食わぬ顔をして忍び寄って来ます。
決しておどろおどろし姿で現れる訳では無いのです。
これが地球温暖化の現実の姿なのでしょう。
今年の夏は今までもやもやしていた疑問が解消された気分です。
温暖化の現実を今目の前にしているのかもしれないという不気味な実感が湧いて来ています。

18日の活動日の参加者は私も含めて二人だけでした。
上流の川沿いの森で東側の急斜面上部を間伐しました。

写真足元かなり下に林道があります。


倒したヒノキにはうろが有って、アリが飛び出して来ました。
巣が暗闇から突然日の光にさらされ、アリたちはかなり狼狽えていました。


倒れきらない材を玉切りして処理しました。
傾斜がきつく不安定で、緊張する作業です。


久しぶりの急斜面での作業に疲れ、小屋での昼食後作業を終了する事にしました。
名古屋へ帰る仲間は、薪としてヒノキの玉切りを出来るだけ車に積んで帰りました。
間伐材の薪は、地球温暖化防止にほんの少しだけでも貢献する事でしょう。


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熱中症? (8月4日)

2018年08月09日 | 間伐
川沿いの森の対岸の広場で間伐作業の続きです。


この広場へは川から急斜面をよじ登らなくてはならないので階段を作ることにしました。

杭を作ります。




作った杭を打ち込みながら横木を渡し階段を作ります。




TVでは日中の外での活動は控えるようにと警告が流れ続けています。
森も雨が降らないので乾燥し蒸散活動が衰え、いつもの夏の様に涼しくありません。
それでも今はまだ川の上にだけかろうじて涼しい風が吹きます。
少し動かしただけで息も絶え絶えの体を河原に吹く風で冷やしている時間が、活動時間より長くなりました。
軽い熱中症状態だったかもしれません。
この高温と乾燥はいったいいつまで続くのでしょうか。
いい加減うんざりして来ました。
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