NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

林道入り口のんびり間伐(4月19日)

2009年04月22日 | 間伐
暖かいというより暑いくらいの日曜日になりました。
この日恵那では恵那峡ハーフマラソン大会が開催されました。
拓志館の前のコースをウオーミングアップで走る選手を見ながら草地でワラビを探したり、柘植さんとおしゃべりしたりしてからのんびりと林道入り口の間伐現場に向いました。
ここからもコースの一部が見え、10時過ぎからは次々と選手が走りすぎていくのが見えました。
選手はこの暑さではかなり苦しかったのではないでしょうか。

林道入り口の間伐はそろそろ終わりかけで、仕上げとして林道側の日当たりの良い境界線を間伐しました。
休憩時には日当たりを避けて林内に入り、気持ちの良い風に吹かれて話に花を咲かせました。


隊員の目線の先には


こんな山里の風景が広がっていました。
一週間前の景色と比べると、季節の移り変わりが良く解ります。

午後からは目を付けていたコシアブラの収穫をしながら間伐作業を続けましたが、コシアブラが次から次に見つかるものですから、作業どころではありませんでした。


楽しく充実した1日でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新しい林業手法(4月18日)

2009年04月21日 | 間伐
恵那市の坂折棚田の上流、恵那市と白川町を結ぶ赤河峠の近くで施業している林業現場の集材作業を見学に行きました。
ここは、今年2月に森林組合から独立した知人が、一人で山主さんから森林整備を請け負って作業しています。
知人は、大規模集約型で林業を経済活動としか見ない既存の林業に疑問を持ち、生活の不安を抱えるのを厭わず思い切って独立しました。
まだ個人事業主としての活動を始めたばかりで、しかもまた材価が下落傾向の現状に先行きは不透明ですが、明るく立ち向かっています。
5haの現場の1ha程が終わった段階で、100㎥程の材を搬出しました。
ここでは小型ユンボを改造したグラッブルと小型林内作業車が活躍しています。

林内で活躍するグラッブルです。
グラッブルの先端部分の部品は直接海外から輸入し、国内で業者に取り付けてもらったので、安く改造出来たということです。
かなり狭い場所で作業が可能ですので、不必要に木を切る必要がありません。


4m、6mに玉切りした材を林内作業車に積み込んでいます。


積込が終わると林道の土場まで運び上げます。




運搬速度はゆっくりですが、一度に1㎥ほどの材を着実に運び上げることが出来ます。
車幅が狭いので、幅1.5mの作業道を作るだけで運搬出来、林内の踏み荒らしを最小限に抑える事が出来ます。
確かにこの現場はかなり傾斜が緩く、林業現場としては条件に恵まれていますが、こうした小型機械を使いこなせば立派に林業経営が行なえます。
小型機械を使えば初期投資を抑える事が出来、運搬やメンテナンスが楽な上、作業の安全性も向上します。
そして何より多くの人が林業に参入し易くなります。
林業の衰退が指摘され、対策が声高に叫ばれるようにはなってきましたが、林業現場の集約化が進まず、担い手が減り続けている林業の現状では、大型機械の導入、作業現場の集約といった現業林業の手法は万能ではありません。
もうそろそろ新しい発想で対策を講じるべきでしょう。
そして知人のこうした小規模林業の手法こそが新たな対策への道筋を示してくれているように思えます。
これからの林業には、大規模、集約、高性能機械、効率、専門といったキーワードではなく、小規模、分散、小型機械、丁寧、アマチュアといったキーワードが重要になるのではないでしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

賑やかな春(4月11、12日)

2009年04月15日 | 間伐
名古屋では桜の花が散り、葉桜の季節を迎えようとしています。

地面に落ちた花びらは吹き寄せられて側溝に流されようとしています。

街中の木々はどこか不自然で窮屈そうです。

林道入り口の間伐地から見た鍋山です。
桜が満開になりました。




畑の土手を歩いていると足元に小さな花を見つけました。
オオイヌノフグリとスミレです。
新しいデジカメに慣れていなくてアップのピントが外れてしまいました。




こんな物まで見つけました。
筍です。
ちょっと大きくなりすぎて取るのは止めにしました。


林道入り口の間伐地はほぼ作業が終わりかけています。
光が入るようになったせいか、成長が旺盛になったせいなのか、乾燥のせいなのか、コケで緑がかっていたヒノキの皮が剥がれて茶色の皮が現れようとしています。


間伐作業を終えての帰り道、桃の花を見つけました。
向こうに見えるのは笠置山です。




春の野山には美しくて不思議な生命に溢れかえっています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする