夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

阪神、優勝。〈前置き〉

2005年09月30日 | まるっきり非映画
本日は映画にはまったく関係のない話です。あしからず。

私の母は神戸の出身ですが、父は秋田の出身。
巨人戦しか放送のない地方だったであろうに、大のアンチ巨人。
こんな父に似たのか、巨人を目の敵にするうちに
私もいつしか阪神ファンに。

独身時代は毎カード、甲子園に通いました。
ひとりで観戦するのも大好きで、
秋空の下、がら空きの外野席でよく観たものです。
「ネエちゃん、ひとりで来てるんか」と
近くのおっちゃんにビールをご馳走してもらうことも。

顔も思い出せない外国人選手、ディアーがいた1994年、
“Deer”の1文字ずつを書いたプラカードを持った4人組が
ビールの売り子さんを呼ぶさいに
“D”だけ“B”に変えて掲げていたのが
これまでに見た洒落たプラカードNo.1です。

あるとき、ダンナと出かけた甲子園で、
ダンナの勤務先の人にばったり出会いました。
会社では結構怖い先輩で通っていた人らしいのですが、
「なんや、お前、阪神ファンやったんか」、
「いや、僕じゃなくて嫁さんが」という会話になり、
その人が応援団の一員であることも判明。
弱い阪神にもかかわらず、
シーズン通して甲子園通いしていることをよく思ってもらえたのか、
応援団員の席に入れてくださるようになりました。

それから数年後、その人が脳梗塞で倒れました。
一命はとりとめたものの、半身に後遺症が残り、
立ち上がることも思いのままになりません。
振り絞るように出す声も、聞いていて辛かったです。

倒れられてから数ヵ月が経過したオフシーズン、
入院中のその人から電話があり、
「年間予約席2席を一緒に買わへんか」とお誘いを受けました。
半身が不自由な状態では、身動きの取りやすい席でなければ
甲子園で観戦することはできませんから。
いつかは手に入れたいと思っていた年間予約席ですが、
ホイホイと買える値段ではありません。
電話を受けたダンナは一瞬悩んだようですが、
ここで断れば、値段的にその人も年間予約席を断念せざるを得ない。
これは話に乗っとこうと即決。

後日、奥様からメールをいただきました。
「シーズンが始まったら甲子園に行くことだけを楽しみにして
主人はリハビリに励んでいます」とのこと。
ただし、熱狂的な巨人ファンである奥様は
こう結んでおられました。
「主人に阪神の優勝を見せられたらと思うものの、
私の心中は少々複雑です」。(^_^;

やっと昨日の話に進みます。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ウィンブルドン』 | トップ | 阪神、優勝。〈本番〉 »

まるっきり非映画」カテゴリの最新記事