夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

クラシック音楽に浸る。〈演奏家編〉

2003年08月17日 | 映画(番外編:映画と音楽)
『ほんとうのジャクリーヌ・デュプレ』(1998)は
42歳でその生涯を閉じたイギリスの天才女性チェリスト、
ジャクリーヌ・デュプレの物語。
原作は彼女の姉ヒラリーと弟ピエールだそうです。

幼いころから音楽の英才教育を受けてきた姉妹。
姉のヒラリーはフルートを、妹ジャクリーヌはチェロを。
当初は優等生の姉に対し、妹は目立った存在ではありませんでした。
しかし、あるコンクールでふたりが同時に優勝して以来、
ジャクリーヌのその大胆な演奏が注目されるようになります。
それからはジャクリーヌを中心にまわる家族。
華々しい活躍の裏でジャクリーヌは多発性硬化症を発症し、
思いどおりの演奏ができなくなります。
やがて闘病生活が始まります。

『カストラート』(1994)でもそうだったように、
自分の弟や妹がちやほやされることに嫉妬せずにはいられない兄や姉。
しかし、当の弟と妹は、普通の生活を送りたいと望みます。
自分の好きなことを好きなときにしたい。
それができないことに、ときにはキレたりもして、
自由奔放なジャクリーヌの姿はわがままにもうつります。
でも、富と名声を手に入れてしまった人にしかわからないのだろうと思います。
特に、その富と名声を自分で望まないうちに手に入れてしまったのだとしたら。

主演のエミリー・ワトソンはチェロをかなり練習したそうで、
彼女自身が演奏しているシーンもあるとか。
どこがそうなのかは素人にはわかりませんが。
本物のジャクリーヌ・デュプレのCDももちろん出ています。
ついでに、彼女に捧げられたという、同名のバラの花もあってオドロキ。

「音楽が流れまくる」というよりはクラシック限定やなと思い、
前述分もタイトルのみ変更しました。あしからず。

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