不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ファーストフード・ネイション』

2008年09月19日 | 映画(は行)
『ファーストフード・ネイション』(原題:Fast Food Nation)
監督:リチャード・リンクレイター
出演:グレッグ・キニア,アシュレイ・ジョンソン,
   カタリーナ・サンディノ・モレノ,ウィルマー・バルデラマ他

エリック・シュローサー原作のノンフィクション、
『ファストフードが世界を食いつくす』を基にしています。
一応フィクションですが、本作を観たら、
ハンバーガーにはまず手が出なくなるはず。

業績好調のバーガー・チェーン“ミッキーズ”。
ある日、マーケティング部長のドンは、社長室に呼ばれる。
社長と個人的に親しい大学の研究室で、
各チェーンの牛肉パテを調べたところ、“ミッキーズ”のパテは、
牛糞の混入率が図抜けて高いというのだ。
内部調査を命じられ、ドンは精肉工場へと向かう。

さて、コロラド州の精肉工場では、
メキシコから密入国してきた不法就労者たちが
牛のなどの工程を請け負わされている。
まだ若いカップル、ラウルとシルヴィアもそうだ。
女癖の悪い現場責任者に、蔓延する違法ドラッグと、取り巻く環境は最悪だが、
メキシコでの1カ月分以上に値する給料が速攻で稼げるとあっては辞められない。

その精肉工場が建つ町の“ミッキーズ”でバイトする、
真面目な女子大生アンバーは、
大学の環境保護グループと出会ったことから、
バーガー・チェーンの在り方に疑問を抱くようになり……。

ファーストフード産業を皮肉ったお気楽作品を想像して借りたら
エライまちがい。凹みました。

視察に来たドンにいいところだけを見せて、
清潔な製造工程をアピールする工場責任者。
しかし、こっそり調べてみると、出て来る、出て来る。
耳を塞ぎたくなる数々の事実。

ラインの動きが速すぎて、牛の解体作業を急がねばならない。
すると、うっかり腸を傷つけてしまうことがあるそうな。
それはたまにではない、毎日起こること。
関係者はもちろん事実を知っていて、ドンが詰め寄ると、
「焼けばどんな菌も死ぬ」と開き直ります。
社長に報告するつもりだったドンも、
それがいかにドンの出世にマイナスとなるかを説かれ、
さらには自分を送り出した社長も、
そんな報告を望んでいないことがわかります。

不法就労者や環境破壊の話まで提議され、やるせない気持ちに。
だけど、いちばん強烈だったのは、やっぱり牛ですよ、牛!
肉嫌いになりそう。

西宮のお店、“淡路島バーガー”のハンバーガーだけはお薦め。
フルトッピングを予約して食べるべし。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『全然大丈夫』 | トップ | 『ガチ☆ボーイ』 »

映画(は行)」カテゴリの最新記事