徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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抗がん剤投与6回目&障碍者認定(がん闘病記15)

2017年11月21日 | 健康

ようやく抗がん剤治療が今日の6回目で無事終了しました。

抗がん剤点滴中は気持ちよく爆睡し、血液値にも異常なし。

 

前回の抗がん剤投与から副作用の指先のしびれが全く改善してないので、キーボード操作が少々やりにくいというのはあるのですが、それ以外の副作用は大抵2・3日で終わる一過性のものなので、それほど生活の質に悪影響はありません。

毎日新鮮な野菜や果物のジュースを作って飲んでいるせいか、季節の変わり目のこの時期に風邪もひかずに過ごせています。

来週火曜日に検査と担当医との面談があり、そこで放射線腫瘍医との面談日程を決めることになると思います。いろいろと思うところはあるのですが、まずは専門医の意見を聞いてから判断しようと思ってます。心配の種は原発性なのか転移なのかはっきりしていない【腹膜がん(Peritoneales Karzinom)】です。取り敢えず子宮・卵巣がんからの転移という扱いで、パクリタキセルとカルボプラチンを組み合わせたPC療法がおこなわれましたが、はっきりとしたマーカーがあるわけではないので、治療効果はこれまでのところ不明です。

今日は健康保険組合から電話があり、治療状況などを聞かれて、またリハビリや段階的復職支援プログラム(ハンブルク・モデル)について「そういうものがあるということを知っておいてください」と言われました。入院した病院のソーシャルワーカーのおかげでもうすでに知ってましたけどね。でもこの保険の積極的な姿勢は高く評価できますね。被保険者自身が申請してくるのを待っているだけだとどうしても保護の必要な人を多く取りこぼしてしまうものです。だから保護対象者に積極的に働きかけていくことが必要です。誰も彼もがリサーチ力に優れているわけではありませんし、ただでさえ病気でリサーチどころではなくなっている場合もあるので、こうした保険組合からの積極的アプローチは非常に重要だと思います。ドイツのどの保険組合もこのようなアプローチをするのかは不明ですが。私の加入している保険組合はTechniker法定健康保険組合です。

 

障碍者認定

さて、8月17日に障碍者認定申請書を提出し、8月28日に申請書受理のお知らせが来て以来しーんとしていた案件ですが、11月13日付で障碍者認定のお知らせが来ました。障碍度(Grad der Behinderung)は80%と認定され、有効期間は6年です。障碍度50%の5年有効期間を予想していたので、ちょっとうれしいですね。

就労者が障碍者認定を受けると次のような特典があります。

  • 追加有給休暇1週間(通常5日)
  • 特別解雇保護
  • 就労先でのサポート請求権
  • 残業免除(本人が望めば)
税制上の特典は以下の通りです。
  • 障碍度に応じた障碍者控除(現在45-50%なら570€、75-80%なら1060€)
  • 上記の定額障碍者控除の代わりに障碍によって生じた実費を控除対象として申告することも可能
  • 障碍度70%を超える障碍のある就労者は通勤費用、自家用車の維持・修理費・月極駐車場料金・自動車税・保険・駐車料金などを含む経費を控除対象として申告することが可能
  • 実費の代わりに通勤距離定額控除(Kilometerpauschale)1kmあたり0.30€で申告することも可
  • 自分で運転できない場合は、運転手のための追加通勤距離定額控除が申告できる
  • 障碍度80%以上と認定された歩行困難者はさらにプライベートな移動のための経費も控除対象として申告できる。プライベートの移動は年間約3000kmまでが適正範囲。
その他、美術館・博物館・コンサートなどの入場料や公共交通機関の運賃などが割引になる場合があります。
この前行った五嶋みどりのコンサートも障碍者割引があったので、もうちょっと障碍者認定が早かったら半額だったのに、とちょっと惜しい気持ちになりました。しかももう一つ障碍者割引のあるクリスマスコンサートのチケットを購入してしまった後だったので、2度損した気分です。まあ、6年間有効なので、その間ガンガン利用させてもらうことにしましょう。
 

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書評:Kelly A. Turner著、『9 Wege in ein krebsfreies Leben(がんが自然に治る生き方)』(Irisiana)