新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月24日 その2 労働分配率の低下の問題

2017-06-24 17:17:21 | コラム
経営者の質の劣化か?

畏友尾形美明氏が日経新聞から下記のように引用されて

<今回の景気拡大は55カ月目を迎える。企業の経常利益は史上最高を更新し、産業界は好況を享受しているが、雇用者報酬はほぼ横ばいで、民の暮らしは豊かになっていない。労働分配率は過去20年間、6%前後で推移して来たが、今回の景気回復局面で急低下し、今年1~3月時点で58%と26年ぶりの低水準に落ち込んでいる。尚、労働分配率の低下は先進国共通の現象だ。熟練工の職場が激減した一方、増えた仕事の多くは女性やアルバイトで十分な仕事でしょう。>

のように労働分配率の低下を論じておられた。これに対しての私の考え方は、

”上記にに加えるに、所謂非正規雇用が増えたこともあると思います。私はリタイヤー後に多くの業種で当時の団塊の世代よりも若い世代と話をする機会が常にありました。そこで彼らが激しく非難したのが「団塊の世代」でした。「こういう何もしない自己保身だけの連中が我が社の経営の中枢を担う時代が来れば、我が社は衰退するか息絶えるかの何れかだ」と言って。

こういうことを述べれば、既に引退されたあの世代の方々から反発が来るでしょうが、私は当時の若手の意見を代弁しているに過ぎません、念の為。

私はあの年代が非正規雇用を増やすような政策を採ったことことが、現在の労働事情を招いたと思っております。長期的な展望に欠けた姑息な手段ではなかったかと思うのです。私と同学年の世代で某大手製紙会社の社長だった切れ者の方は引退後に「経営者の劣化だ」と鋭い批判をされたそうです。。

私はその世代の経営者かまたは上司を頂く時代に育った現代の幹部たちが、一向に非正規社員を減らそうとしないのは、彼らはそのような手法を上司から学んだからかと疑っております。それでも「内部留保」は増えたと報じられています。何のことはない、従業員の犠牲において成り立っているのかも知れないとすら疑いたくなります。


であった。



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