Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

とおくへいきたい。

2019-11-30 00:10:00 | コラム
ホテルのマネージャーを始めたのが今年の2月。

そこそこ仕事をこなしているはずだという自覚はあるものの、元々はフリーライターとして彼方此方に飛び回っていた身。

そろそろ、どこか遠くへ行きたい気持ちにもなってきて。。。

とはいいつつ、よく考えてみたら自分、一般的でいうところの「観光」の経験があまりない。

基本、家が大好きだし。
取材先と名所が「たまたま」かぶったとしても、ご当地の食べ物にありつければ大満足、建物を撮ったりもしなかったりする。

もったいないっちゃあ、もったいない。


そこで。

そんな自分であっても、ここに行くとすればテンション ( ☝ ՞ਊ ՞) ☝ アゲアゲ まちがいないっしょ!? みたいなリストを作ってみた。

以下が、その10選。

この際です、実際には存在しない場所(??)も含んでいます。


(1)『ツイン・ピークス』シリーズ(90~)

20歳のころ、ツアーに参加しロケ地を巡ってはいるのだけれども、何度だって行きたい。



ちなみにそのツアーで、沢尻エリカの元旦那さんと親しくなりました。

曰く「このツアーに参加することは、我々の責務なんです」。


(2)『黒部の太陽』(68)

ダムをこの目で。

ちなみにこちらの動画は、予告編となっているけれどオープニングですね。




(3)『第三の男』(49)

あの、でっかい観覧車(ウィーンのプラーター公園)に乗りたい。


(4)『ブエノスアイレス』(97)

悲しみを閉じ込めるために主人公が向かう、圧倒的なイグアスの滝。




(5)北野映画の海

フィルターを通さなければ、あの色は出てこないのかもしれないが。


(6)『機動戦士ガンダム』(79~80)

サイドセブン。

もちろん、架空の場所。


(7)『ロッキー』(76~)

ベタだが、フィラデルフィアのあの階段で両腕を上げたい。

というか、ここには行ってます。でも、もういちど。




(8)『ケープ・フィアー』(91)

クライマックスの舞台となる、「恐怖の岬」。

冒頭でジュリエット・ルイスがいうよね、「あんなに美しい場所なのに、なぜ恐怖なんて冠したの」と。


(9)『ヘイトフル・エイト』(2015)

ワイオミングの大地もだが、あの小屋にも行ってみたい。

手がけたのは、種田陽平。




(10)『アイズ ワイド シャット』(99)

あの、厳かな乱交パーティの会場に潜入したい。

階級がありそうだが、仮面かぶっているからバレないっしょ?

でもな~、エッチはあんな風に堅苦しくやるものじゃないよ。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『しぶとくいきたい。 + 11月コラムの目次』
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

にっぽん女優列伝(154)杉咲花

2019-11-29 00:10:00 | コラム
97年10月2日生まれ・22歳。
東京出身。

公式プロフィール


美少女ウォッチャーを自称しているのだから、杉咲花(すぎさき・はな)さんに注目しないわけがありません。

味の素のCMでぐっさん山口智充と共演しているときから「お! この子は化けるだろうな」と思っていましたし、



実際にメディア露出が増えてきたころには「ほれ! 見たことか」と周囲にドヤ顔を披露していたものです。


とかいいつつ、ぜんぜん似ていないのに「ときに」高畑充希とまちがえてしまったりして、あぁ自分の眼は衰えたのかなぁ、、、なんつって。

ともあれ。
自分がアレヤコレヤいわずとも、これから先どんどん活躍してくれる女優さんのひとりであることは、誰もが認めるところでしょう。


※現時点におけるベスト



<経歴>

母親は、歌手チエ・カジウラ。




「梶浦花」の名前で子役として活躍。

実質的な映画俳優デビュー作は2007年の『吉祥天女』ですが、公開当時はまだ10歳でした。

『映画 桜蘭高校ホスト部』(2012)、『映画 妖怪人間ベム』(2012)、
やっぱり出てきたねぇ、、、と思ったのは2014年の『イン・ザ・ヒーロー』で、もう10代後半でしたし、自分が疼いたとしても「ぎりぎり」許される年齢でしょう?笑

RADWIMPS野田洋次郎が主演した『トイレのピエタ』(2015)では、ほのかなエロスさえ感じさせる好演、

『繕い裁つ人』(2015)、『愛を積むひと』(2015)、『劇場版 MOZU』(2015)、『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』(2016)、
おそらく、知名度が完全に一般層にまで浸透した『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)、
キムタクと共演した『無限の住人』(2017)、
『BLEACH 死神代行篇』(2018)、『パーフェクトワールド 君といる奇跡』(2018)、『十年 Ten Years Japan「DATA」』(2018)、『十二人の死にたい子どもたち』(2019)、
最新作は『楽園』(2019)、公開控え作品に『弥生、三月―君を愛した30年―』(2020)。


また、来年度後期のNHK連続テレビ小説『おちょやん』のヒロインにも決定。

女優・浪花千栄子をモデルにしたドラマです。

これで来年は、さらなる飛躍が約束されたようなものでしょう!!


次回のにっぽん女優列伝は、杉田かおるさんから。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『とおくへいきたい。』
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

にっぽん女優列伝(153)菅井きん

2019-11-28 00:10:00 | コラム
26年2月28日生まれ・2018年8月10日死去、享年92歳。
東京出身。

ガミガミいうけど愛嬌があって憎めない、中村主水(藤田まこと)の姑を演じつづけた菅井きん(すがい・きん)さん。

※ムコ殿!




自分と菅井さんの出会いは(ほとんどのひとがそうであったように)テレビドラマ『必殺!』シリーズ(73~、朝日放送)でしたが、
その後、テレビ番組の再放送であったり、名作映画などで菅井さんの別の面を知って何度も驚かされました。

たとえば『太陽にほえろ!』(72~86、日本テレビ)における、ジーパン(優作)の母親タキ。

たとえば黒澤の傑作『生きる』(52)の、陳情する主婦のひとり。



本作における「名もなき主婦たち」の存在はとてつもなく大きく、それは、線香をあげにくるシーンを観れば誰もが納得することでしょう。


主演することはほとんどなかった脇役の人生―しかし何遍もいいますが、こういうひとの存在が映画に深み厚みを与えるのですよね。


※懐かしい…というか、自分の年齢では初めて触れるCMも多し



<経歴>

死ぬまで愛煙家だったことでも有名。

少女時代より女優に憧れ、終戦後「劇団俳優座」に入団する。
父親には「女優とは美しい女性のための職業」といわれ、最後まで分かりあえなかったそうです。

映画俳優デビュー作は、51年の『風にそよぐ葦』。


以下、代表作をドドドっと。


『生きる』(52)、代議士を演じた『ゴジラ』(54)、つづいて婦人議員を演じた『愛のお荷物』(55)、『幕末太陽傳』(57)、『張込み』(58)。

黒澤に川島雄三に野村芳太郎に…って、大人気ですね!!


【60年】
『秋立ちぬ』『路傍の石』『女が階段を上る時』『悪い奴ほどよく眠る』『黒い画集 あるサラリーマンの証言』

【61年】
『豚と軍艦』『大学の若大将』『女ばかりの夜』

【62年】
『キューポラのある街』『放浪記』

【63年】
『天国と地獄』『雨の中に消えて』『白と黒』『女の歴史』

【64年】
『われ一粒の麦なれど』『風と樹と空と』

【65年】
『怪談』『赤ひげ』『けものみち』

【66年】
『エロ事師たちより 人類学入門』

【68年】
『不信のとき』『みな殺しの霊歌』『肉弾』

【70年】
『野獣都市』『どですかでん』『無常』

【71年】
『曼陀羅』『まむしの兄弟 お礼参り』

【72年】
『人生劇場 青春・愛欲・残侠篇』『忍ぶ川』『黒の奔流』『人斬り与太 狂犬三兄弟』

【74年】
『ザ・ドリフターズの極楽はどこだ!!』『砂の器』『サンダカン八番娼館 望郷』『新仁義なき戦い』

【75年】
『絶唱』『神戸国際ギャング』

【76年】
『やくざの墓場 くちなしの花』

【77年】
『トラック野郎・度胸一番星』『江戸川乱歩の陰獣』『八甲田山』

【79年】
『復讐するは我にあり』『月山』


『日本の熱い日々 謀殺・下山事件』(81)、『炎のごとく』(81)、『遠野物語』(82)、『幻の湖』(82)、『序の舞』(84)、『お葬式』(84)。

映画版の『必殺!』にも全出演。

『必殺! THE HISSATSU』(84)
『必殺! ブラウン館の怪物たち』(85)
『必殺! III 裏か表か』(86)
『必殺4 恨みはらします』(87)
『必殺!5 黄金の血』(91)
『必殺! 主水死す』(96)


『薄化粧』(85)、『植村直己物語』(86)、『火まつり』(87)、『ハチ公物語』(87)、
『あげまん』(90)、『仔鹿物語』(91)、『超少女REIKO』(91)、『四万十川』(91)、『仔鹿物語』(91)、『さくら』(94)、『深い河』(95)、『機関車先生』(97)、『あの、夏の日』(99)、
『川の流れのように』(2000)、『化粧師 KEWAISHI』(2002)、『理由』(2004)、『黄色い涙』(2007)。

2008年―『ぼくのおばあちゃん』で「初」主演を果たす。
御年82、キャリア57年にして初めての主演映画。

すばらしー!!


しかし『瞬 またたき』(2010)や『春との旅』(2010)の撮影を終えたあたりで自宅で転倒、怪我を負ってしまいます。
リハビリに励むも、本人は俳優復帰は諦めていたとか?

そして。
2018年8月10日、心不全のため死去。
享年92歳でした。


いちばん驚いたのは『天国と地獄』ですかね。
オープニングで「けっこう大きめに」クレジットされたので、どこで出てくるか? と注目していたのですけど、1度目の鑑賞では発見出来ず。

2度目の鑑賞で、あ! 麻薬患者だったのね・・・苦笑 と。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(154)杉咲花』
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

にっぽん女優列伝(152)釈由美子

2019-11-27 01:59:13 | コラム
78年6月12日生まれ・41歳。
東京出身。

公式ブログ


有段者(芸能武道)の釈由美子(しゃく・ゆみこ)さん、動きがキレッキレです。

もっともっとアクション映画に主演し大活躍してほしいところですが、現代日本映画って特撮物以外で女性が活躍するアクション物が異様に少ないのですよね、じつにもったいない。

和製サラ・コナーみたいなキャラクターが、あってもいいじゃないですか。


かつてグラビアも展開していましたが、身体が絞られているので煽情的な雰囲気はありませんでした。
だからその分野においては(自分は)ピンとこなかったですね、少し歳を取ってから久しぶりに披露したグラビアでも男目線で下半身が疼くということはなく、しっかりキープしているなぁと感心したことがあります。




※監督はいまや売れっ子、佐藤信介。



<経歴>

短大在学中に『週刊ヤングマガジン』主催の「Missキャンパスグランプリ」でグランプリを受賞。
これをきっかけとして、グラビアの世界に。

前述したように釈さんのグラビアにはピンとこなかった・・・はずなのに、先ほど確認したら写真集がひとつありました、なんでだろ笑笑


99年にテレビドラマ出演を果たし、同年に歌手デビューも果たす。


映画俳優デビュー作は、動画リンクした2001年のアクション『修羅雪姫』。

抜群のタイトルセンスですが原作は漫画であり、映画化の第1弾は梶芽衣子が主演した73年版です。


『ゴジラ×メカゴジラ』(2002)、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003)、
テレビドラマで当たり役を得た映画版『スカイハイ 劇場版』(2003)・・・という流れが21世紀のアクション女優になるか!? と期待を抱かせてくれますが、アクションがメインのお仕事もここまで。

『変身』(2005)、堂本光一主演の『銀幕版 スシ王子! ~ニューヨークへ行く~』(2008)、『さらば愛しの大統領』(2010)、
『リトル・マエストラ』(2013)、ウエンツ瑛士が主演した勇気ある実写映画『タイガーマスク』(2013)、
『相棒 ―劇場版III― 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』(2014)、最新作が『KIRI ―「職業・殺し屋。」外伝―』(2015)。


身体能力をムダにさせないために、佐藤信介さんあたりがまたアクションを撮ってくれませんかね。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(153)菅井きん』
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Irishman

2019-11-26 00:18:05 | コラム
あすより、「配信系」映画『アイリッシュマン』の配信が「Netflix」でスタート。

スコセッシが久しぶりにデ・ニーロと組み、盟友ハーベイ・カイテル、そして引退したはずのジョー・ペシ、さらにアル・パチーノまで迎えて実在の殺し屋を描く200分超の大作。




配信に先がけ、一部劇場でスクリーン上映され、自分も「当然」5~6回ほど行きましたさ。




十八番ともいえるギャング物、
そして映画話法を一新させた『グッドフェローズ』(90)のスコセッシとなれば、期待しない映画好きのほうが頭おかしいでしょうよ。


以下、「まだ6回ほどしか観ていない」ハンパなスコセッシ信者である自分による、ネタバレ20%程度の軽い解説。


結論。
ひかえめにいって傑作。

ただ、あり得ないほどの情報量を、あらゆる映画技法を駆使して描いた楽しくて面白い『グッドフェローズ』を期待すると肩透かしを喰らうかもしれない。

語り口のスピードも「ぜんっぜん」ちがうし、さらにいえば今回は、ちょっとした予習も必要になる。

それが、ジミー・ホッファとロバート・ケネディの関係。

なぜ司法長官は、全米トラック運転組合の委員長を裁判にかけたのか―このあたりを理解していないと、けっこう置いてけぼりを喰らうシーンが多い。


だからまず『アイリッシュマン』に触れる前に、ジャック・ニコルソンがホッファを演じた『ホッファ』(92)を観ておくことをお薦めする。

パチーノが演じる「ホッファ像とのちがい」、そうした比較も出来るようになるし。


けれどもホッファ関連の予習は、前述したように「ちょっとした」くらいでいい。

軽くなぞる、ざっと観ておく。
その程度にして、以下の2本の映画こそ「あらためて」「じっくり」観るべきであると自分は考える。


『アイリッシュマン』を観終えたあと、すぐに想起した映画。
肌触りが、後味が、ひじょうによく似ているふたつの映画。


『ゴッドファーザーPART III』(90)と、




『ブロウ』(2001)。




うん、名作の誉れ高い第1作・2作ではなく、賛否両論のあった第3作目。

これ1本だけだと「?」かもしれないが、『ブロウ』を並べると映画好きならピンとくるのではないかな、『アイリッシュマン』がどこを目指しているのかが。


哀切と、痛切―主人公フランク・シーランの半生を通し、我々はこの世の儚さをあらためて思い知らされるのであった。




…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(152)釈由美子』
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする