Cape Fear、in JAPAN

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にっぽん女優列伝(187)田中好子

2020-05-22 00:10:00 | コラム
56年4月8日生まれ・2011年4月21日死去、享年55歳。
東京出身。

「公認」サイト

世代はちがいますけど、キャンディーズでいったらランちゃん派。
けれども映画の括りでいったら、スーちゃんかもしれません。

田中好子(たなか・よしこ)さん、生きていたら64歳かな。



<経歴>

69年、東京音楽学院に入学。
在学中にスクールメイツの一員となる。

72年、歌番組『歌謡グランドショー』(NHK)のマスコットガールのオーディションに合格、ともに選ばれた伊藤蘭、藤村美樹の3人は「キャンディーズ」として、番組アシスタントなどを務める。
翌年、正式に歌手デビューを果たす。
解散までいろいろありましたが、本コラムは俳優列伝ですので、このあたりは割愛。
78年4月、キャンディーズ解散。

いちどは芸能界を離れた身でしたが、骨肉腫で苦しむ実弟が姉の復帰を強く望んだことから80年に復帰。(実弟はその翌年に死去)

映画俳優デビュー作は、80年の『土佐の一本釣り』。

『ひめゆりの塔』(82)、『次郎長青春篇 つっぱり清水港』(82)、『真夜中のボクサー』(83)、『夢千代日記』(85)、『おれは男だ! 完結編』(87)などで好演するものの、ビッグインパクトは残せず。

そういう意味では、80年に『ヒポクラテスたち』に出演していた伊藤蘭のほうが一歩リードしていたのかもしれません。

しかし89年、鬼才イマヘイが井伏鱒二の記録文学を映画化した『黒い雨』のヒロインに抜擢、
ピカドンによって髪の毛が抜け落ちていく「矢須子」を熱演し、高評価を受ける。



※イマヘイも、自身の嗜好を極力排してがんばった



以降、オファーが急増し・・・
『ゴジラVSビオランテ』(89)、『ゴジラVSモスラ』(92)、『お墓と離婚』(93)、『さくら』(94)、『サラリーマン専科』(95)、『サラリーマン専科 単身赴任』(96)、『鉄道員』(99)、
『リング0 バースデイ』(2000)、『鏡の女たち』(2003)、『草の乱』(2004)、『インストール』(2004)、『深紅』(2005)、『ありがとう』(2006)、『0からの風』(2007)、『親父』(2007)、『スマイル 聖夜の奇跡』(2007)・・・などに出演、さすがに『黒い雨』のインパクトに勝る作品には出会えませんでしたが、数々の話題作やヒット作に出演。

ときを「グンと」戻します。

91年、夏目雅子の実兄・小達一雄と結婚。
しかし翌年に乳がんが見つかり、早期発見で治療出来たものの再発・・・を何度も繰り返す。
スーちゃんはそれを公にすることなく芸能活動をつづけ、明かされたのは結局、死後のことでした。

2011年4月21日、55歳の若さで死去。
映画の遺作は、2008年の『明日への遺言』。

今宵はもう少し、動画サイトでキャンディーズ視聴を楽しみたいと思います。

あらためて、合掌。


次回のにっぽん女優列伝は、田中律子さんから。

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明日のコラムは・・・

『アイリッシュマン 完結篇』
コメント (1)
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