loisirs

日々、小さな楽しみを見つけて・・・

みかづき

2017-04-16 | 

「みかづき」  森 絵都 著

お話しは昭和36年からのスタートです。

今では当たり前になっている

塾のお話し。

 

当時の文部省

政府の教育機関への不信感を抱いている一人の女性。

小学校の用務員室で始められていた

勉強についていけない子供達をフォローしていた

放課後教室。

そこで教えていた用務員の男性。

 

この二人が

一緒になって始めた塾からのスタート。

 

この二人は夫婦となるのですが

紆余曲折あり

途中からは

二人の塾ではなくなります。

 

それでも

最後まで

二人の関係はどこかで繋がっていて

子供達の勉強に対する熱意は変わりません。

 

二人の子供時代にまで引き継いで

話は進み

昭和の文部省と塾との関わりが

色濃く浮き上がっています。

 

考えてみれば

私はこの時期よりは

少し前の小学校時代を過ごしてきたわけですが

私が小学校の頃にも

ほんの少し

塾というものは生まれていました。

 

私はお勉強ができませんでしたので

親が心配してか

近所の塾に通わされましたが

そこは

お寺の一室

板敷の部屋に

長机が数個並べられ

その前に正座して勉強する様な

寺子屋的なものでした。

 

そして

中学受験される人達は

模擬試験なるものも

存在していたと記憶しています。

私は普通の家庭の

普通の子供でしたので

中学は公立へ進みましたが

私のグループのお友達は

皆、受験されました。

通っていた小学校が

かなりの進学校だったのです。

 

まだまだ

焼け跡などもちらほら残る戦後ではありましたが。

 

教育も

ゆとりだとか

ゆるめてみたり

詰め込んでみたり

その都度その都度

迷惑を被るのは子供達です。

 

でも

時代に翻弄され

模索しつつ

進められていたことも

事実であるのでしょう。

 

この本は

教育という事を書いた本でもありますが

家族

家族の繋がり

そういったものこそ

テーマとしているのだと思います。

 

コメント
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