「異邦人」 原田マハ 著
高村画廊の息子
篁一輝
と
有吉美術館の娘であり副館長の
有吉菜穂
この夫婦にはもうじき新しい命が授かる
菜穂は妊娠していて
ところが生憎時期は悪い事に
東日本大震災の後
まだ東京も原発の影響が心配され
菜穂は京都に滞在することにすることにします。
以前、志村照山の作品を買った
美のやま画廊を訪れ
そこで見つけた絵「青葉」をひどく気に入り
買い求めます。
その作者である白根樹
言葉を発することのできない女性画家に
菜穂は強く惹かれていきます。
照山の家に世話になっている樹とその照山との関係
その後わかってくる
菜穂と樹の関係
これらがミステリアスに繋がって
原田マハさん特有の
美術とミステリーが合体する文章に
どんどん引き込まれていきます。
美術史を勉強され
NYの近代美術館に勤務されていた
彼女ならではの感性で
やはり魅力のある1冊でした。