葉月の季まぐれノート 花と木と…時々五七五

日々の思いを気まぐれ、季まぐれに綴る。時々自己満俳句やります。

夕焼と夜の虹

2020年05月30日 | 日記





夕焼の 美しければ 母恋し







夕月の 雲の間に間の 五月かな





(ハワイマウイ島の月虹)



夜の虹 眠れない子が 渡り来る





一年前ほど前から、深夜、十歳の孫娘から電話がかかって来るようになった。
「眠れない。」と。両親に叱られたとシクシク泣きながら話す。

思えば、赤ちゃんの頃から眠るのに時間がかかった子だった。
共働きの両親にしてみれば、何時迄も寝てくれない子には、随分困る事も多かった事だろう。

それでも、一歳前から保育園、そして小学校と、朝は早く起きて、教室には一番か二番目には来ている生真面目な子だった。

夜中の電話の話に戻す。
初めの、ばあばへの深夜電話は、両親から強く叱られたよう。夜中に電話なんかしては駄目。寝ているばあばを起こすなんて…。と


だけどばあばはこう伝えた。
「ばあばは、夜型人間だから、いつ電話しても良いよ。○○が電話する頃は寝てない。もしも出ない時はずっと鳴らして。」

娘にも、夜中の電話は許してあげるよう頼む。こちらは何の影響も無い。
じじばば共に、仕事もしてない。
田舎の嫁、43年が経ち、今は朝早く起きねば、なんて事も免除された(笑)

そして幾度か、深夜便が来るようになっていた。不定期に。
いつだったか、1時半、眠りについた直前に来た時は、しばらく気がつかなかった。。
気がつき慌てて取ると、不安げな声で、「ばあば、寝てた?ごめんね。」
ううん、寝てない、ちょっとボーっとしてた。良いよ、よくかけて来たね。と褒める。諦めちゃ駄目だよ、と(ちょっと違うが (笑))

そして昨夜12時ちょっと前。しばらくぶりの深夜便。
一人で、下のリビングにいると言う。又ちょっとした親子喧嘩をした模様。
シクシク泣きながら、反省はしてるけど、もう二人とも寝てる。と言う。

しゃくりあげながら、ことの次第を話して聞かせる。
もう思春期に突入したかのよう。悪いとわかっていても、親への反抗は止められない。
うまくいかない日々に、自分ができない事など心の葛藤が、大人が思う以上に大きいのだと思う。
15分程して、様子を見に降りて来た(らしい)父親。
ほっとして電話を切った。
ところが、又かかって来た。「明日、ばあばの家に泊まっていい?」
あーいいよ。明日おいでね。だから今日はもうベッドに行きなさいね。
うん、おやすみと、電話を切った。
今からばあばの家に行きたいと言う孫に、正直困った。夜中の運転は心許ない。
もうとっくに寝ているじいじを起こす訳にもいかず、
第一孫の親達も困惑するだろう。
とりあえず、良かった。

天使のようだった赤ちゃんが、今こんなに悩み苦しむなんて予想もしなかった。
いや、当たり前の事、と自分に言い聞かせる。
成長の証。十年後はきっとあんな事もあったね、随分子どもだったね、なんて言うんだろうか。

赤ちゃんの頃も、保育園の時もいつだって、ただただ可愛いらしかった子。
今でも、変わらない天使のような笑顔は、何にも替えがたい宝。




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庭の花

2020年05月28日 | 日記







七変化 蛾を留まらせ 美学説く










夏月天心 花壇の花の 賑わいて











夕暮や 吊玉葱 ひとつだけ








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休暇の娘とランチ。最近どうもついてないと…

2020年05月28日 | 日記





ついてない五月 ティラミスふわっとろ






逞しきかな こんなところに 姫女苑







森に入る 真夜の繊月 五月果つ







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孫達との日常と、親類からの長電話

2020年05月26日 | 日記



青嵐 本音は二割ほどの 仲







大人びて まだ幼くて 金魚草







バイバイの手が 角曲がる 夏夕べ










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月曜日、天気は下り坂

2020年05月25日 | 日記







喧嘩みたいに 遊ぶ姉妹や 孔雀草



   







なかなかに 暮れぬいち日 遠蛙










紫陽花に 閑かな雨の 夕べかな






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緊急事態宣言解除以降、初めての女子会

2020年05月23日 | 日記
何ヶ月振りだろう。
食べる事と、買い物大好き母、子、婆の四人揃っての外出は。
お正月が終わり、日常が戻る頃、コロナ騒ぎが始まった。
店の棚からマスクが消え、消毒薬、トイレットペーパー、洗剤までもが
なくなる。
学校が突然休校になり、皆が外出を禁じられ、自由を失ったこの二ヶ月半。
待ち望んだ日が、やっと来た。
重く鎮まりかえっていた街、お店がようやく再開した。
学校が、分散登校とはいえ、やっと始まった。
娘の自宅勤務も、結局三日間で終わった。
日常が戻って来た。
元の日常とは丸で違ったものではあるが。

早めに家を出て、娘と孫を迎えに行く。今日はそのまま私の車で、15分程の
大型ショッピングモールへ。
三日前にはまだ閉鎖していた映画館も昨日から再開したという。
かなりのスペースの駐車場も、本日は満車に近いよう。
人手はぐっと増えて、活気に溢れている。
一通りの買い物を済ませて、昼食をと、レストランスペースへ。
どのお店も開いている。以前と比較したら行列はあまりないけどそこそこの
客数。
人気のお店は、やっぱり10人強待ちなので、さっさと諦め、
第二希望の「タン塩」が美味しい、(二人待ちの)和食屋さんに決める。
四人なのに、六人テーブルの堀コタツ席に通され、なんか得した気分。(笑)
いつものメニューにした娘と孫二人。私はちよっとだけ変えてみた。
程良く待たされ、懐かしい(大袈裟〜)料理が運ばれて来た。
娘が、「なんだか嬉しいね。これって幸せな事なんだって気がつかなかった。」
と言う。
ほんとにね。週末は惰性の如く、買い物して、好きなもの食べて、誰にも感謝
する事もなく、過ぎて行った今までの日々。
当たり前ではなくなった日常が、今日ほんとにありがたいと思った。
娘や孫の笑顔が、嬉しい。下らない駄洒落で大笑いして好きなお店で好きな
ものを食べられる幸せ。
ささやかだけど掛け替えのない時間。けれど…
まだ、自由を奪われている人達、地域がある。そして終息をした訳ではないコロナ禍。
本当の日常が戻るのは、二年はかかるという。

それでも、ひと段落した感のこの土曜日。
庭の片隅のペチュニア。ほんのひとかたまりだけど、元気で綺麗に咲いてくれて
いる。ピンクと水色と薄い紫。あまり人目につかない場所だけど健気に咲いてる。
夕暮れが迫る時間、雨戸を閉める時、一瞬鮮やかに、笑っているように見えたのだった。












山滴る カロリーオーバー ものともせず



      




よく笑う 母子や 新緑の昼下がり











ペチュニアの 長く咲きたる うす紫






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夕歩き

2020年05月22日 | 日記






梔子の真白 一人の夕歩き







薫風や 家紋の光る 御堂屋根








もぎたてのトマト 厨を明るくす














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長かった休校終わり、明日から分散登校

2020年05月21日 | 日記



不自由で 自由な時間(とき)終わる はつなつ









難題はさて置き アイスクリーム食ぶ







金星に 口遊ぶ唄 夏野かな






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久しぶりのモール。カフェ巡り(笑)

2020年05月20日 | 日記







五月のモール コロナ対策 余念無し









カフェランチ しずかに人増え 小満








足形に待つ列 カフェに新樹光






   




スタバカップに 謎のイラスト 夏兆す







薔薇買って キープディスタンスの孤独






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青葉窓

2020年05月19日 | 日記







青葉窓 トランプ占い ハートのA











春長けて 自堕落になる ヘッドフォン









額紫陽花 咲き初む夕べ 雲西へ









下界の騒ぎ 知っているのか 夕焼雲







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雨の日は憂鬱

2020年05月18日 | 日記




皐月ひと日 篠突く雨や 子らの黙







雨しとど 薄水色の 四葩かな







五月闇 透明幕張る レジスター







春愁を 落すかのごと 手を洗う









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明日は大雨…らしい

2020年05月17日 | 日記







模型組む 小さき指や 聖五月











小満や 未完の 模型飛行船










十薬に 雨の匂いの 濃くなれり




緊急事態宣言が解除され、孫達の小学校も21日から再開する事が決定した。
ただし、しばらくは分散登校。
6月から、ほぼ正常登校になる予定とか。
マスク着用で、できるかぎり児童たちは互いの距離を取り、会話も思うようには出来なくなるかもしれない。
今までのように、給食時グループで机をくっつけてワイワイ食べるなんて事出来ず、皆前を向き、できるだけ喋らないが鉄則らしい。
つまらないだろうな。
放課後、友達と遊ぶのも当分禁止なのだろう。
小五の孫は、そこが一番辛いらしい。新しいクラスへの期待と不安。
6月学校再開と言われていたのが、突然間近になり、戸惑っているのが本音だろう。

昨日、又 ばあばの家に泊まると言って、大きなリュックを背負って30分弱の道を、一人で歩いて来た。蒸し暑い昼時、おでこに汗を滲ませて。
昼食を済ませて、ひと休みし、久しぶりに近場のモールへ出かける事にした。
書店で見つけた「3Dウッドパズル」
目を輝かせ、ばあばこれ買ってくれる?
もちろん良いよと言うと、真剣に数ある中から選んだ「馬車」
早々に帰って作りたいと言う。
せっかく久しぶりに来たモール。おやつでも食べゆっくりが目的だったが(笑)
マスクが苦手なばあばと孫、それがいいねと、最低限の夕食材料を買い、急いで帰宅する。帰宅するや否や早速模型の箱を開け製作に取り掛かる。
説明書を読みながら、小さなピースを器用に外し組み立てる。
絶えず動かす指先。見る見る形が出来上がってくる。真剣な目。
は〜誰に似たのだろう。夫も目を丸くする。少なくても我々ではないね。(笑)
一時間程で、ほぼ完成。細かい仕上げは明日と言う。

その明日、つまり今日。歯科受診の予約で出かけ、帰りに又書店へ。
もうひとつ欲しいのがあったらしい。
ばあばいい?
良いよ〜。孫には滅法甘い!まあ婆ちゃんて皆同じ(笑)でしょ。
で、この「エアシップ」
速攻帰ると言い、速攻作りだす。
今日は、家に帰らなきゃならないので少々急ぐ。途中、母親から、何時頃帰る?のLINEが入り、キリのいいところで、本日は終了。
明日は、ばあばが早めに迎えに行くからと納得させて、送りとどける事に。
「じいじ、絶対触らないでよ!」と言い残して(笑)帰って行く子。
明日は、大荒れになるらしい。早めに迎えに行った方がいいぞ。と夫。
庭の西側、サボテンの間のドクダミ、いつの間にか咲いていた。白い可愛い花。地味だし、あまり良い匂いではないけど、なぜか好きな花。
見上げた夕空は、厚い雲に覆われて今にも雨が降り出しそう。





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君へ

2020年05月14日 | 日記

娘から、LINEで送られてきた新聞記事の写真と、「これ良いよね。思わず涙が出た。」
と言うメッセージ。 
コ ロ ナ を繋ぐと君になるという。頭良いなあ。この方。短歌も胸を打つ。

思えば、こんな騒ぎになってなければ、四月の初めに、東京に帰郷していたはずだった。
母の四回目の命日も近く、高齢の伯母、孤軍奮闘している弟、埼玉に住む妹。
皆に会いたい。日頃の無沙汰を詫びたい。

しかし三月からの臨時休校、予想もしていなかったコロナ禍は酷くなるばかり。
非常事態宣言は、東京周辺の県のみならず、我が福岡県までもが…。
諦めるしかない。夏にはきっと…。

それにしても、去年の暮に、たったの三泊だったけど帰省して良かった!
103歳の伯母は、想像していたよりずっと元気だった。変らぬ笑顔で迎えてくれた。
話も弾んだ。あっと言う間だったけど、また春に来るからね。と約束をして歳晩の
東京を後にした。

その半年前の六月に、帰省した時のことが、今、鮮明に蘇る。
そう、かれこれ一年前の事。
嫁いで、42年目の帰省はこれまでに、経験した事がない、悔いの残る後味の悪い
思い出となった。

前日の夜に、くだらない事に私は癇癪を起こし、弟を怒らせ口論となり、伯母を困惑させる
事態にしてしまった。一応和解はしたものの、翌朝も気まずいまま。
伯母に昨夜の詫びを言い、別れの挨拶をする内、伯母の目から涙が一筋二筋…
なんて事をしてしまったのか。いい年をした姪は、恩ある伯母をこんな風に
悲しませて、こんな帰り方をして。遺影の母をチラッと見れば、満面の笑みも
霞んで見える。弟にはろくに目も合わさずに玄関を飛び出して来た。
けれどバス停の坂を上る時、きっちりと涙を拭き気持ちを変えた。
とにかく帰ろう。孫達の迎えに間に合うように。
電話できちんと弟に謝ろう。伯母にももう一度、今度は大きな声ではっきりと。

羽田を飛び立つ飛行機から見る、東京は広かった。大きかった。
しばらくして、眼下に飛びこんできた富士山の美しい事。こんなに綺麗な
荘厳な富士山は、多分初めて見る。今でも忘れない光景。忘れられない思い出と共に。










夕顔や 老いたる伯母を 泣かす罪





この坂に 思い出留め 夏の空






梅雨晴るる 大東京を 眼下にす





夏富士の青 目に灼きつけて 旅果てる







その時に詠んだ句。
しばらくは会えないけれど、この異常事態が終わったら、必ず会いに行きます。
それまで、元気で穏やかに健やかに、どうか過ごしてください。
おばちゃん。妹、そして 7月の舞台を無観客で公演すると決めた弟。君に会いに行きます。





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天気晴朗なれど…

2020年05月13日 | 日記



今朝の夏月 器量が良くて 白々し






皐月晴朗 変らぬ朝の 始まりぬ






青空虚し 観客も無く ポピー咲く









ポピー揺るる 彼方に青き 耳納山










紅きポピーに 見据えられてる 膝が痛い













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暮春

2020年05月12日 | 日記




夕空の 高き青さよ 暮の春







片隅に咲く かたばみ草の 美学かな







あやめあやめ こっちの方が 濃き色ぞ 

 





柔らかな入日や 鉄塔の朧影











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