夏の月

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　　　　曖昧な　記憶のかけら　夏の月

　　　　　　

雪うさぎ

雪うさぎ　やがては星を　映す水

草の花

信楽の　壺に野の風　草の花

たんぽぽ

蒲公英の絮へ　子の息母の息

春雷

春の雷　一服という　間合いあり

冬日和

ホットラテ　泡まで甘き　冬日和

花は葉に

桜蕊降る　ものがたりの　終章

春の夕焼　ほっこりほろり　ジ・エンド

夕暮浮かぶ　白き既月　花は葉に

しつこい喉痛

朝桜　吾の背を撫でる　妣の声

居心地良き　喉に居座る　春の風邪

花冷え

二人静　伯母へ手向けし　余情かな

巡る母の忌　もう伯母も居ぬ　四月

言の葉の　喉に張りつく　花の冷え

エイプリル・フール

幾度目の　疫病（えやみ）拡大　四月馬鹿

エイプリルフール　空青すぎて　悲壮感