葉月の季まぐれノート 花と木と…時々五七五

日々の思いを気まぐれ、季まぐれに綴る。時々自己満俳句やります。

ある種の奇跡

2017年04月26日 | 日記


ルビー婚 
お母さんの 忍耐の賜物と 
子言いき 
それだけじゃないけどね









―作者から―
「ルビー婚おめでとう!お母さんの忍耐力、
ちょっとお父さんの経済力に感謝しています。」
娘がくれた結婚記念日祝いのメッセージです。

―挿画人から―
40年をルビー婚というのをここで初めて知りました。
いよいよ次は50年、金婚式ということになりますね。
歴史ですね。
添い遂げる、というきれいな日本語が頭に浮かびました。









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季語の壁

2017年04月23日 | 日記



夕歩き
行く手阻むか
春の雷



春雷や
歳時記めくる
指止めり









ー作者からー
思いがけず自由時間が手に入った土曜日は、
本屋さんのハシゴ、義母のいる施設訪問、ウォーキング、と
独りの楽しみを楽しみました。
ただし、ウォーキングは途中で引き返す羽目に。
西の空にあれよあれよと現れた真っ黒な雲が放つ
見事な稲光と、雷鳴の轟音が理由です。
ここは意外に落雷が多く、孫娘を震い上がらせます。
私も孫娘にならって踵を返し、スタコラ家路を急ぎました。
帰宅すると早速取り出したのは歳時記。
えぇ〜!?雷は夏、稲光と稲妻は秋、の季語って…。
さっき見たのは、素晴らしくも綺麗な「稲光」でしたが、
秋の季語だから今は使えません。
かと言って「春雷」では、どうもあの迫力が出ないのです。うーん…


ー挿画人からー
雷が夏の季語と言うのはわかりますが、稲光と稲妻が秋とは。
しかしなるほど。確かに漢字を見ると「稲」が入っていて、秋らしい
と言えば秋らしい。
いやはや…決まり事の苦手な僕にはクラクラするような話です。











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また来てね。

2017年04月23日 | 日記



宝物に 触れるがごとく
ひ孫の手を 唇に寄せる母 祈りに似て









ー作者からー
母の米寿のお祝いで帰省したときの思い出を詠んでみました。
あの時は娘と、まだ乳飲み子の孫を連れての帰省。
母にとっては、ひ孫との最初で最後の対面でした。
滞在最終日、お別れのとき。玄関先で母はひ孫の手を取って、
さよならを言いました。また会えることを願って。

ー挿画人からー
この時、ひ孫の⚪︎⚪︎ちゃんを抱っこしていたのは、
何を隠そうこの僕であります。
あれから7年。
母はこの世でのつとめを終え、⚪︎⚪︎ちゃんは小学2年生になりました。
⚪︎⚪︎ちゃんに向かって遠い空から手を振る朗らかな母を想像したり
していますと、有名なアニメーション映画の主題歌が頭の中を流れて
いきます。

さよならのときの 静かな胸♪
ゼロになるからだが 耳をすませる♪
生きている不思議 死んでいく不思議 ♪
花も風も街も みんな同じ♪










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拠りどころ

2017年04月22日 | 日記



また会えたね 窓辺の母の
映像の その背にそっと よびかける吾









ー作者からー
窓から外を眺める母を斜め後ろから撮ったビデオ。
そこに映しとられた母の横顔、後ろ姿が大好きなのです。
皆のいるところではいつも朗らかで底抜けに明るい母が、
一人でいるときにふと見せた悲しみや苦悩。
私にはそんなものが見えてくるのです。母の全部が詰まった
シーン。
思い出すのは晩年の母との再会です。
ベッドの母に私が声をかけると一瞬びっくりした表情をみせ、
すぐさま満面の笑みになる。幸せな瞬間でした。
それで私は、ビデオの母にもよく声をかけてしまいます。
すると記憶映像のスイッチが入り、「あの時の」母が鮮やかに
浮かび上がってくるのです。

ー挿画人からー
そうでした。一瞬驚いてから見せる満面の笑み!








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春の白

2017年04月18日 | 日記


遠き生家
真白に零るる
雪柳




寡黙なる
父の手入れし 庭と花
朗らかなる母  遠い思い出











ー作者からー
ウォーキングをしていると、あちらこちらで雪柳の
真っ白が揺れるさまに出会います。
思い出すのは亡き父が丹精を込めた庭。
雪柳は生垣として植えられていました。
桜の終わる頃、いれ違いに花盛りを迎える生け垣の真っ白。
それは、新学年を迎え真新しい教科書やノートを手にして
心躍らせる少女の私の気分、そのものでした。
大好きな季節、大好きな花、大好きな思い出!

むかーしむかし、50年も前の思い出です。

ー挿画人からー
あの花を雪柳と命名した人の詩心を思います。
その名の通り雪のような花。
葉の緑もまた美しくて、花と調和してるんですよね。
数年前、渓流の岩場にひと株咲いているのを発見した時は
感激しました。










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天の采配

2017年04月16日 | 日記



母の忌に
去年を辿る
花の雨









ー作者からー
開花から散り始めまで雨の続いた今年の桜。
孫娘の通う保育園の桜の下は雨で散った花びらが
びっしりと張り付き、水溜まりは花いかだと言うより
花溜まりになっていました。
それを見て孫娘、
「さくらこんなに落ちて可哀想だね。」とポツリ。
「そうだね…」
もの悲しい今年の桜。
今の私にはちょうどいいトーンで花の季節が終わりました。

ー挿画人からー
あぁいい句だなぁ…と挿画人、唸りました。
それは多分、身内のひいき目だけではないと思います。
そしてこういう時ーいい句のとき、挿画人はもう一つ別の
唸り声を上げます。
ひぇ〜挿し絵が句に追いつかないよー!













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緑のパレット

2017年04月16日 | 日記



庭の彩
草萌えという
色を足し









ー作者からー
我が家の庭は今が花盛り。
ランダムに植えられた色とりどりの花々は、
手入れの行届いた美しさとはひと味違う、自由でカラフルな
楽しさがあります。チューリップの赤白黄色、パンジーの
紫黄色、水仙の白と黄、ペチュニアのピンク…そして緑!
暖かさに比例するように色濃くなってゆく鮮やかな緑!
雑草の緑さえ今日は眩しくて。

ー挿画人からー
色合い、かたち、葉っぱとの組み合わせ…。
花のなんと絶妙な!







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ウ〜ウォンテッド!

2017年04月02日 | 日記



無灯自転車
不意に現る
春の闇









ー作者からー
ウォーキングでのこと。
月明かり星明かりの全くない曇天の夜でした。
突然、凄まじい勢いのなにか黒い塊が、
私の脇をすり抜けて行きました。
その正体はライトをつけていない自転車。ヒヤッとしました。
あ、の、ヤ、ロ、〜〜〜、許せん!
おまわりさんもくっだらない取り調べなんかしてないで、
ああいう輩こそとっ捕まえてこっぴどくしかってくれたまえ。


ー挿画人からー
自転車がすり抜けて行った瞬間をマンガチックに
想像してみました。
昔の漫画によくありましたよね。クルクルっと回る
シーン。瞬間バレリーナになってるという。
あぁ懐かしや。
懐かしさ余ってタイトルも、ピンクレディの往年のヒット曲から。
ウ〜ウォンテッド!
あんちくしょうに会ったら〜♪
こんどはただでおかない〜♪
地球の果ての町でも 逮捕に向かうつもりよ♪


…こわすぎです、葉月さん。













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足踏み

2017年04月02日 | 日記



近づきて
また遠くなる
花を待つ









ー作者からー
桜開花の知らせだけが電波に乗って来ました。
「本物の」桜はといえば、蕾を固く閉じたまま
冷たい雨に打たれて、寒そうに身を縮めていました。

ー挿画人からー
さくらちゃんの行く手に通せんぼをする、ゆきおくんがいました。
そんな意地悪するのはゆきおくん、さくらちゃんが好きなんですね。
さくらちゃんは言いました。
「ゆきおくんも一緒に行こうよ。」
「…うん。」
二人は一緒に春の方を目指して行きました。
やがて桜は満開を迎え満開を過ぎ、薄墨色の花びらが
一斉に散りました。
さくらちゃんは吹雪になって地面に還ってゆきました。
地面では、先に還っていたゆきおくんが通せんぼをしないで
待っていました。













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おはよう、春。

2017年04月01日 | 日記



朝空の
遠き峰々
山笑う









ー作者からー
ゴミ出しの朝は、久々の青空でした。
背振山、耳納連山、宝満山、どれがどれだか
わかりませんが(笑)、くっきりと空を縁取って
います。花壇の花達も色鮮やかな雨上がりの
朝でした。

ー挿画人からー
あー、花壇の花達を描き忘れましたー。
でもパジャマが花がらですし、それでよしとします。
だめ?








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