深淵

家事終えて
薄暮の庭の
秋の声

老眼のせい…だけじゃないかな。

我がメール
あちらこちらに
誤字脱字

緋色の化身たち

寂しきは
畦に群がる
曼珠沙華

クリアビジョン

年輪か
単なるしわか
秋澄みぬ

いちにち

ありふれた
今日を重ねて
秋の夜

落日幻燈

秋夕焼
名も知らぬ山
つづれさせ

季節は洗面台に

朝起きの
水の冷たさ
秋彼岸

都会 ②「解放区」

秋麗の
公園を抜け
石鳥居

都会 ①「個に帰る」

ひとり来て
喧騒の街の
心地良さ

あなたの場所から…

とこしえの
母のベランダ
忘れ花

敬老の日(今年100才の伯母に)

つましさも
逞しさも秘め
今日百寿

痛み

心にも
湿布を貼って
眠る夜

夜に向かう道

夕闇の
揺れる薄を
避け歩く

薄(すすき)

曇り空の名月さん

心なし
子等も憂う
無月かな

名月さん : 仲秋の名月の晩に行われる行事。子供たちが「名月さんが上がったよ。上がったなら引かせんの」と歌いながら袋を持って各家を回り、お菓子を入れてもらう。ハロウィンに似ている。

秋の息吹

 

新涼や
一息つきて
草の道