私は「心」を持ってしまいました。
持ってはいけない「心」を持ってしまいました。
あなたの息で、私の カラダを 満たして…
製作年度 2009年
上映時間 116分 映倫 R15+
原作 業田良家 『空気人形』(小学館刊『ゴーダ哲学堂 空気人形』所収)
監督/脚本 是枝裕和
出演 ペ・ドゥナ/ARATA/板尾創路/高橋昌也/余貴美子/岩松了/星野真里/柄本佑/寺島進/オダギリジョー/富司純子
川沿いの古びたアパート。ファミレスで働く冴えない中年男、秀雄(板尾創路)が優しく語りかけている相手は、空気人形のラブドール(ペ・ドゥナ)。ある朝、その空気人形が心を持ってしまう。秀雄が仕事に出かけると、メイド服を着て外へ飛び出す空気人形。見るもの全てが美しく、驚きにあふれていた。やがてレンタルビデオ店に辿り着き、店員の純一(ARATA)とめぐり会う。その店で昼間のアルバイトを始めるようになった空気人形は、次第に純一に心惹かれていくのだが…。
え・・っと、これは、多少の予備知識を持って観に行かれたほうがいいかも知れません。
「誰も知らない」が良かったとか、「歩いても歩いても」で好きになったからで行かれると、私のように(笑)戸惑います。
明らかに前2作とは違った雰囲気、描写なんですよ。映倫 R15+も目に入らなかった
いつものようにチラシもあんまりちゃんと見ないで行ったもので、軽くショックを受けるところから始まり、
でも、全体にはやはり是枝監督の人間をみつめる目の優しさを感じた作品でした。
以下、ネタバレを含みます。
↓
↓
舞台は日本のある川沿いの街。
サエナイ中年男は、彼女に仕事のグチをこぼしながら食事をし、風呂に入り、同じベッドで眠りにつく。
絶えず一方的に喋りながら、彼は楽しそうだ。
しかし、朝になりゴミを出し、フツウに1日が始まると、、彼女は初めてのお散歩に出かける。
まずアパートを出たところのゴミ集積所。
そしてこの町に住む色んな人の様々なシーンと出会っていく。
おそらくは帰ることのない母親を待つ小学生とその父親。
ニュースで知った事件をメモし、自分が犯人だと交番に名乗り出る老婦人。
その彼女の話に毎日付き合う暇な交番勤務のおまわりさん。
そして街に出ては大量の食品を買い込む食べ続ける拒食症の女。
また、老いていくことを受け入れられずにもがくハイミス。
老いて死を意識しながら時を過ごしている元教師の老人。
空っぽのヒトがいる町・・・、
そしてとあるレンタルショップで最後の出会いは訪れ―。
純一に一目で恋をした―。
心を持つことで彼女に訪れる変化。
そして彼女が知りえたこと・・知ることのなかったこと・・・。
純一によって彼女は幸福感を知り、空気入れを捨てる
そして、純一から聞いた、「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」の区別。
自分と似たようなジュンイチ――。
ドキュメンタリー出身の監督らしく、
その虚しさの描写が、露骨にリアルな場面で表現され、
人間とは上手くコミュニケートできない男の日常だとか、
「だれかの代用品」と解っている彼女の切なさが凝縮されています。
そして、ラストは韓国映画ばりの展開に、びっくりします。。。
なので・・・これはデートムービーとしては恐ろしく不向きです
私の前の列に、高校の制服を着た爽やかなカップルがいましたが、、大丈夫だったかな?
ペ・ドゥナは完璧ともいえる演技で、その心情が女子高生にも伝わったならよかったけど
持ってはいけない「心」を持ってしまいました。
あなたの息で、私の カラダを 満たして…
製作年度 2009年
上映時間 116分 映倫 R15+
原作 業田良家 『空気人形』(小学館刊『ゴーダ哲学堂 空気人形』所収)
監督/脚本 是枝裕和
出演 ペ・ドゥナ/ARATA/板尾創路/高橋昌也/余貴美子/岩松了/星野真里/柄本佑/寺島進/オダギリジョー/富司純子
川沿いの古びたアパート。ファミレスで働く冴えない中年男、秀雄(板尾創路)が優しく語りかけている相手は、空気人形のラブドール(ペ・ドゥナ)。ある朝、その空気人形が心を持ってしまう。秀雄が仕事に出かけると、メイド服を着て外へ飛び出す空気人形。見るもの全てが美しく、驚きにあふれていた。やがてレンタルビデオ店に辿り着き、店員の純一(ARATA)とめぐり会う。その店で昼間のアルバイトを始めるようになった空気人形は、次第に純一に心惹かれていくのだが…。
え・・っと、これは、多少の予備知識を持って観に行かれたほうがいいかも知れません。
「誰も知らない」が良かったとか、「歩いても歩いても」で好きになったからで行かれると、私のように(笑)戸惑います。
明らかに前2作とは違った雰囲気、描写なんですよ。映倫 R15+も目に入らなかった
いつものようにチラシもあんまりちゃんと見ないで行ったもので、軽くショックを受けるところから始まり、
でも、全体にはやはり是枝監督の人間をみつめる目の優しさを感じた作品でした。
以下、ネタバレを含みます。
↓
↓
舞台は日本のある川沿いの街。
サエナイ中年男は、彼女に仕事のグチをこぼしながら食事をし、風呂に入り、同じベッドで眠りにつく。
絶えず一方的に喋りながら、彼は楽しそうだ。
しかし、朝になりゴミを出し、フツウに1日が始まると、、彼女は初めてのお散歩に出かける。
まずアパートを出たところのゴミ集積所。
そしてこの町に住む色んな人の様々なシーンと出会っていく。
おそらくは帰ることのない母親を待つ小学生とその父親。
ニュースで知った事件をメモし、自分が犯人だと交番に名乗り出る老婦人。
その彼女の話に毎日付き合う暇な交番勤務のおまわりさん。
そして街に出ては大量の食品を買い込む食べ続ける拒食症の女。
また、老いていくことを受け入れられずにもがくハイミス。
老いて死を意識しながら時を過ごしている元教師の老人。
空っぽのヒトがいる町・・・、
そしてとあるレンタルショップで最後の出会いは訪れ―。
純一に一目で恋をした―。
心を持つことで彼女に訪れる変化。
そして彼女が知りえたこと・・知ることのなかったこと・・・。
純一によって彼女は幸福感を知り、空気入れを捨てる
そして、純一から聞いた、「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」の区別。
自分と似たようなジュンイチ――。
ドキュメンタリー出身の監督らしく、
その虚しさの描写が、露骨にリアルな場面で表現され、
人間とは上手くコミュニケートできない男の日常だとか、
「だれかの代用品」と解っている彼女の切なさが凝縮されています。
そして、ラストは韓国映画ばりの展開に、びっくりします。。。
なので・・・これはデートムービーとしては恐ろしく不向きです
私の前の列に、高校の制服を着た爽やかなカップルがいましたが、、大丈夫だったかな?
ペ・ドゥナは完璧ともいえる演技で、その心情が女子高生にも伝わったならよかったけど
トラックバックありがとうございました。(*^-^*
確かに、クライマックスは韓国映画のような衝撃的な展開でしたね・・・。
あと、甘美でありながらも残酷な寓話のようにも感じました。
映画にも戸惑うところがありますが、この映画を観ているカップルを観るのにも戸惑うところがありますね。
でも、映像はひたすらきれいだからいいのかな。
ストーリーが進んで行くうちに引き込まれて行きました。
伏線の張り方も上品に適度に散りばめられており
「だからか~」と何度も頷いたものです(笑)
終盤の展開は予想外でした!
背中を押されマンホールに突き落された感じです(マ、マンホールって・・)^^;
こうして彼女に宿り始めた感情が、
結果的にあの結末へと彼女を導いてしまいましたね。
私は女友達と何事もなく(笑)鑑賞しましたが、
たしかに若いカップルがデートで観るには
ちょっとキツイかもしれませんねぇ・・・。
不思議に、後味が悪くないのは、
恋をしたのが、生まれたての赤ん坊のような「人形だから」
大人のためのファンタジーって、
でも、大人が観ても虚しい気がします(笑)
その虚しさを、だから、若いうちに感じて欲しい・・と思いますね
始まるまで、あら可愛いカップルだわ~とみていたんですよ。
R指定が付いていたことも知らなかったから
最初のシーンで、へっ?!っとなり、途中から彼らのことが気がかりに(笑)
ちゃんと、このムナシサが伝わったらいいんですけど・・
よくぞここまで持ってきたなあ~と思いますよね~(原作は未読ですが)
満たされない人間たち。
たったひとつのもので満たされていく人形―。
私もいろんな意味で舐めていたかも~です。
リンゴの謎が解けたらまた伺います~
大人が観るより、これから大人を迎える少年少女が、
観て何かを感じとって欲しい気持ちもありますが、
まだ若いカップルが一緒に観るのはキツイきがしますね~
あの化粧品を手に入れた彼女と、
空気入れをもう必要ないと捨てる彼女は、
幸せな予感に満ちていて、かわいかった。。。
この手の作品に付き合ってくれる友人は一人も居ないので、
一人で行って正解でした
これは万人にお薦めするという訳に行かないいかない空気感がありますよね?