算太郎日記

日々の日記を綴ります

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」読了

2022年05月04日 | 日記
ブレディみかこ著「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」を読了した。

一作目が大変良かったので、是非読みたいと思っていた本だった。
著者は日本人で、イギリスでアイルランド人の配偶者と中学生の息子と暮らす。

イギリスと言えばその昔、「ゆりかごから墓場まで」という高福祉政策を掲げていたが今や見る影もない。
日本と同じように格差社会で、多くの労働者の生活は厳しい。
その社会の在り様が、家族や息子が通う学校に、そして家族が暮らす地域コミュニティに大きな影響を与えている。

そんな中で、繊細で気持ちの優しい息子は、身近に生じる様々な問題に、時には傷つきながら、一生懸命考え自分なりの考えをもとうとする。そんな息子に著者は大きな成長を感じながら、共に悩み自分の思いを伝える。意見の異なる配偶者に手を焼きながら・・・・。

著者と配偶者のやり取りを読みながら、思春期の子どもにとって、大人の異なった考えを聞くということは大切なことかもしれないと思う。感情的なケンカになるのは困るけれど。

読み終わると、自分の家族や子育てのことを考えずにはおられない。そして、自分が住んでいるこの国の在り様についても。


 

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