TVでとある文豪を紹介していた。私の好きな作家だ。TVを見ながら、ふと思った。「あの家はどうなっただろうか。」
あの家とは、その作家が住んでいた家のこと。地震の被害をかなり受けたとは聞いていたが、最近の様子は何も知らない。急に家を見てみたくなった。ネットで調べてみると、「開館中」とある。「よし、行こう」と自分でもびっくりするくらいの即断だった。
高速を使っても片道2時間はかかる。行くと決めたのは正午前。普段、出不精で、休日は部屋に籠りがちな私にはあり得ないことだ。ただその時には、何かが私の心を突き動かした。それが何かははっきりしないのだが、敢えて言うなら、窓から見えた真っ青な空だったかもしれない。
うろ覚えな道をナビを頼りになんとかと到着。その家はバス通から少し奥まった清閑な住宅街の一角にあった。歴史を感じさせる木々に囲まれて、落ち着いた佇まいを見せていた。中に入り縁側に座る。2月にしては暖かい陽射しが、手入れの行き届いた庭に柔らかく落ちている。
「その場所に行かないと感じられないことがあるなあ。」と、ゆったりとした気持ちで庭を眺めた。
あの家とは、その作家が住んでいた家のこと。地震の被害をかなり受けたとは聞いていたが、最近の様子は何も知らない。急に家を見てみたくなった。ネットで調べてみると、「開館中」とある。「よし、行こう」と自分でもびっくりするくらいの即断だった。
高速を使っても片道2時間はかかる。行くと決めたのは正午前。普段、出不精で、休日は部屋に籠りがちな私にはあり得ないことだ。ただその時には、何かが私の心を突き動かした。それが何かははっきりしないのだが、敢えて言うなら、窓から見えた真っ青な空だったかもしれない。
うろ覚えな道をナビを頼りになんとかと到着。その家はバス通から少し奥まった清閑な住宅街の一角にあった。歴史を感じさせる木々に囲まれて、落ち着いた佇まいを見せていた。中に入り縁側に座る。2月にしては暖かい陽射しが、手入れの行き届いた庭に柔らかく落ちている。
「その場所に行かないと感じられないことがあるなあ。」と、ゆったりとした気持ちで庭を眺めた。