算太郎日記

日々の日記を綴ります

思い立って

2023年02月27日 | 日記
TVでとある文豪を紹介していた。私の好きな作家だ。TVを見ながら、ふと思った。「あの家はどうなっただろうか。」

あの家とは、その作家が住んでいた家のこと。地震の被害をかなり受けたとは聞いていたが、最近の様子は何も知らない。急に家を見てみたくなった。ネットで調べてみると、「開館中」とある。「よし、行こう」と自分でもびっくりするくらいの即断だった。

高速を使っても片道2時間はかかる。行くと決めたのは正午前。普段、出不精で、休日は部屋に籠りがちな私にはあり得ないことだ。ただその時には、何かが私の心を突き動かした。それが何かははっきりしないのだが、敢えて言うなら、窓から見えた真っ青な空だったかもしれない。

うろ覚えな道をナビを頼りになんとかと到着。その家はバス通から少し奥まった清閑な住宅街の一角にあった。歴史を感じさせる木々に囲まれて、落ち着いた佇まいを見せていた。中に入り縁側に座る。2月にしては暖かい陽射しが、手入れの行き届いた庭に柔らかく落ちている。

「その場所に行かないと感じられないことがあるなあ。」と、ゆったりとした気持ちで庭を眺めた。

「100歳の流儀」(新藤兼人著)

2023年02月24日 | 日記
2012年に100歳で亡くなった映画監督新藤兼人氏のエッセイ「100歳の流儀」を読む。

脚本家・映画監督して生涯現役だった新藤兼人氏。遺作となった「一枚のハガキ」は、98歳で撮影した作品。これだけでも感嘆してしまうのに、この作品、作品としての評価が高く、多くの賞を受賞している。第35回日本アカデミー賞 優秀監督賞、第54回ブルーリボン賞 監督賞、第85回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベストワン 作品賞・・等

近代映画協会という大手の映画会社とは一線を画した映画会社を設立し、経営的には大変厳しい中で自分たちの撮りたい映画を追求していった新藤兼人氏。そんな氏の映画人生の中で育まれた珠玉の人生哲学が散りばめらている。

〈100歳の流儀より〉
・老後は人生の余白なんかじゃない。
・自分の表現の場を見つけることが生きる証である。

気持ち良い一日

2023年02月22日 | 日記
昨日は久しぶりに早く寝て、途中、目が覚めることもあったが、ゆっくり寝られた感があり目覚めも良かった。身も心も軽やかで、気持ちも自然と前向きになる。「この感覚久しぶりだなあ。」と気持ち良く一日を過ごすことができた。

特別なことは何もない平凡な一日だったが、気持ち良い一日として記憶される日となった。

人の感情というのは、よく寝られたかどうかなど、生理的肉体的な状況に大きく左右されることを改めて感じた日だった。年齢を重ねると、特にその比重が大きくなるような気がする。

「ラーゲリーより愛を込めて」

2023年02月20日 | 日記
戦時中の中国東北部には、日本の傀儡国家「満州国」が建設されていた。そこへ農業移民として派遣された「満蒙開拓団」。

また、戦後旧ソ連は、日本軍捕虜や民間人を極寒のシベリアなどで長期に渡る抑留生活と過酷な強制労働に従事させた。いわゆる「シベリア抑留」。

「満蒙開拓団」や「シベリア抑留」に関する記録などを最近目にする機会があり、強い関心を持っていた。その延長線上で、映画「ラーゲリーより愛を込めて」を観た。シベリア強制収容所に抑留されていた日本兵の過酷な抑留生活を描いていた。主人公の山本幡男さんは実在の人物で実話を元にしている。過酷な状況の中で、「人は希望があれば生きていける」と仲間を励まし続ける山本さんの優しい笑顔が胸を打つ。

館内を見渡すと、若い人ばかりで驚いた。若手人気俳優を起用した効果なのだろう。

どんな順番で読もう

2023年02月18日 | 日記
メールを開けると、図書館から予約していた本が届いたという連絡が入っていた。

それは、予約していたことさえ忘れていた本。いったいいつ予約したのかと考えていたら、新聞の書評欄で紹介されていたこと等をぼんやりと思い出した。

早速仕事を終えて図書館に向かった。カウンターでその旨伝えると、もう一冊予約していた本が届いているとのこと。その本は、ほんの2〜3日前に予約した本。長く待つことなく予約した本が手にできたことを一瞬喜んだが、すぐに複雑な思いに囚われた。何故なら、すでに借りている本がもう一冊ある。合計三冊の本を同時に借りていることになる。返却日までに三冊読了するのは無理だろうなあ。更に、読書会の課題本も読まなくてはならない。「う〜ん、どういう順番で読むべきか。」と悩んでしまう。

しかし、それは読んでみたい本に囲まれた幸せな悩みでもある。