岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

待ち遠しい 「はがき」

2017-08-17 17:14:38 | いなか暮し

  我が郷はかっての馬産地、馬、牛ともに消えて半世紀にもなるのに、お盆には、いまだに牛馬のお墓を人と同じに供養する。
     
       優しい郷である。

 彼女は同い年だから、もう70代も半ば、登山仲間の夫を亡くして6年、子供たちは立派に育て上げて、今はでっかい家に一人で住んでいる。
 訳あって30代で車の免許は返上、以来、どこへ行くにも自転車で出かける。
 話題が充分にたまった頃、天候の具合を確かめてから、いつもの愛用の帽子を被り、小さなリュックを背に10キロ余り自転車をこいでやってくる。
 リュックから取り出したお土産を「おばあちゃんを拝ませて」と仏前に供える。
 それからは、こちらも話好きな老妻と、持参したおにぎりを食べながら延々、子供の事、孫たちの成長・・・・・等々
 話はまだまだ尽きないが、夕方近くなって「そろ、そろ・・・」と帰るパターンが年に数回。

 数日後、携帯を持たない彼女からは決まってお礼のはがきが来る。
   「忙しい中、長居してごめんなさいい。」
   「とても楽しい一日でした」 達筆でお礼のはがきは欠かしたことがない。
 メールより何倍もうれしい。
 昨日も大分、話して帰ったから、多分、明日かあさってにはうれしいはがきが届く。

コメント
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