ミニバスケットを好きな児童が目指す春の大会
「シャンソンカップ県大会」の予選が25日にありました。
県西部、中部、東部の角地区大会を勝ち上がった各8チームの
計24チームが、3チームずつのリーグ戦を展開し、リーグ1位チームが
7月3日にある決勝トーナメントに進みます。
こんな大事な大会なのに、てるりんは試合会場に行きませんでした。
でもちゃーんとファルコンズは2勝して、
決勝トーナメントにこまを進めました。
選手のみなさん、よく頑張りました。
で、てるりんは何をしていたかと言うと、
長野県で約50人の小中学生を集めた1泊2日のキャンプをしてきました。
このうちの何人かは、あんまり学校に言っていない子たちです。
でも不思議なことに、このキャンプを過ぎると、学校へ行き始める子が増えるんですよね。
先日の料理「エッグプラント・テルリアーノ」も、このキャンプに備えて練習したものでした。
しかし。
披露する場面がありませんでした。
次回に期待です。
キャンプ中におかしかったのは、2日目の朝食です。
朝食のメニューは1日目の昼食時に考えます。
てるりんは今回は本部スタッフとして、大人7人のグループに入りました。
「朝はパンで軽く済ませよう。火をおこさなくてもいいし」
「いやいや、日本人なら朝食は白いご飯とみそ汁だ」
「2日目はおにぎりを持ってハイキングに行くわけだから
朝のうちにご飯を炊いておかなくちゃ」
などなど、さまざまな意見が出ます。
そんな中、教育委員会のX氏が
「和食と洋食の両方の意見が出ているから折衷案として
パンに納豆を挟んで食べよう」
と言いだしました。
X氏の部下のx氏が
「おいしいんですか?」
と恐る恐る聴きます。
X氏は「あん? 都会でブレーク中だよ」
と言いきってました。
なんだかんだで本部スタッフは「よし、食材調達係のSさんに一任しよう」
となりました。
40歳ながら30代前半にしか見えないSさんが、
こんなわがままな大人の意見を考えながら食材を買ってきて、
テントの横に袋に包んで置いておいてくれました。
「ごめんなさい。私は明日は、息子の高校の文化祭に行かなくてはいけないので、
みなさんの朝食を作れません。よろしくお願いします」
と、お手紙がついていました。
で、2日目の午前6時。
袋を開けたてるりんは… … …。
本部スタッフは7人。
袋の中の食材は
米12合、食パン16枚、納豆7パック、レタス1玉、カブ1玉、玉ねぎ2個、
ブロッコリー3個、ホウレンソウ1把、ベーコン1パック、
ブルーベリージャムとイチゴジャムが1個ずつ。
これに「ふえるワカメちゃん」と味噌があります。
食事係のてるりんは悩みます。
「昼食のおにぎりを朝食と一緒に炊くとしたら12合でいいだろうが、
そうすると、この食パンは一体どうすればいいんだろう。食パンを朝食とするなら、
米が多すぎる。しかし、パンを主食としたら、納豆7パックはなんだ。
ほんとにパンにはさんで食べるのか。飲み物は、パンにみそ汁なのか? 」
でも作るしかありません。朝食は7時からですから。
まずは鍋でお湯を沸かして、玉ねぎとカブを切って入れて、ワカメちゃんを入れてみそ汁に。
ブロッコリーとホウレンソウとベーコンを油でいためて、1品にしました。
レタスは…女性スタッフが「サラダにしようと」とちぎってくれたのですが、
マヨネーズもドレッシングもなく、大きなボールに山もりの「もろサラダ」
が、テーブルを飾ります。
朝食が始まりました。
X氏の部下のx氏が
「パンに納豆の組み合せって、ほんとに都会ではやっているんですか?
ねえ、てるりん。浜松でははやっています?」
てるりんは答えます。「初耳です」
x氏はX氏に聴きます。
「味はどんなんですかねえ?」
X氏は答えます。
「ん? 俺はまだ、食ったことがない」
サラダも問題になりました。
「塩をかけて食べるか」
「醤油でもいいでしょう」
それを聴いていた60代半ばのこのキャンプの総責任者ホーリーは
「なんでそんなものかけるの? 俺のうちじゃ、ジャムをつけて食べるよ」
一同
「え~!」
ホーリーはさらにたたみかけるように
「ジャムは豆腐につけてもうまいよな」
一同「… … …」
みんな、食べていたものを噴き出さなかっただけでも、大人の対応でした。
確かにホーリーは数年前、白内障だか緑内障だかの手術をして
目によく効く、とばかりにブルーベリーをよく食べていました。
だからと言って、ジャムを生レタスや豆腐に付けるとは。
子どもたちのテーブルを見て回ります。
コンポタージュにフレンチトーストの班がありました。レタスとトマトのサラダもあります。
みそ汁と目玉焼きとシャケの切り身の班がありました。
スクランブルエッグを、ホカホカの白いご飯に載せておいしそうに食べている班もありました。
冷たい水を利用してフルーチェに挑戦した班もありました。
こどもはみんなすごい。
大人はすごくない(逆の意味で、大人はすごい)。
そんなキャンプでした。