ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

9枚目「夏のFree&Easy」個別7次後分析、初動前作割れ濃厚も、初回盤の特典変更なら予測は困難 [28Jun14]

2014-06-28 05:00:00 | 芸能
市來玲奈さん、3年に渡る乃木坂での活動、お疲れさまでした。

デビューシングルから4枚目まで連続で選抜に入り、その後もアンダーとして、社交ダンスの世界大会にまで出た踊りのスキルとセンスで、乃木坂のパフォーマンスを支えていた姿は、目に焼き付いています。

とくに、「制服のマネキン」と「扇風機」のMVで見せたダンスは群を抜いた切れ味で、ぜひ中核メンバーとして、再び活躍して欲しいという思いを抱かずにいられないものでした。


5枚目以降は、大学受験のため乃木坂の活動になかなか参加出来ず、この春、見事合格したものの、自身のブログに書かれているように、大学は高校以上にハードで両立は難しく、学業に専念することを選ばれたようです。

学校によって、あるいは学科によって違いはあるけど、専門の教育研究機関である大学の勉強は、本気で取り組まないと簡単にこなせるものではなく、講義の予習復習にしても、出される課題にしても、すごく時間と集中力が要ることが多いんですね。

芸能人の中には、大学と仕事を両立させて、卒業を果たす人もいるようですが、そのためには、所属事務所が長いスパンで芸能活動を見てくれるなど、特別な配慮がないと、なかなか無理な面があると思います。

とくに、3年生以降は、本格的に専門課程が始まり、4年生になると「卒論」があるので、2年近く芸能活動をシビアに制限せざるを得ないでしょう。


乃木坂の現状を考えると、ジャニーズ事務所のように、長期的視野でタレントを見ることは不可能だろうから、芸能を仕事とするにしても、一度この世界を離れて、学業に専念することは賢明な選択だと思います。

大学を卒業してもまだ22歳、市來玲奈のルックスとスキルに、学問的学歴的なアドバンテージが加わるわけで、芸能活動を再開するなり、プロダクションやマスメディアに就職するなり、むしろ今より選択肢が広がるんじゃないでしょうか。

安藤美雲さんと同じく、市來玲奈の乃木坂卒業も、眩しい未来が待っている「輝ける卒業」であって、決断するのは苦しかったと思うけど、その光に向かって力強く進んでいかれることを願っています。

市來玲奈の2014/06/26_14:15ブログ

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さて、木曜日に9枚目「夏のFree&Easy」個別握手会第7次応募終了後の売り切れ状況が判明しました。

6月21日(土)パシフィコ横浜において、8枚目「気づいたら片想い」の個別握手会が、厳重警戒の中、「柵越し握手会」というスタイルで行われ、さらに、先日25日(水)に、9枚目初回限定盤の特典イベントが全国握手会ではなく「お話し会」になることが、乃木坂公式サイトで告知される。

AKB48メンバー襲撃事件以来、握手会を巡る状況は目まぐるしく変わり、CDセールスにどのような影響が出るか注目が集まっています。

そして、7月9日(水)に発売される乃木坂46の9枚目シングルは、AKB48方式グループによる、事件後初めてのCDリリースであり、その売り上げ枚数は、影響の程度を測る一つのバロメーターとなります。

ということで、発売まで2週間を切った今、乃木坂9枚目初動が前作を越えるのかどうか、その点を中心に、個別第7次応募終了時点のセールス状況を分析したいと思います。

まずは、完売を出しているメンバーを見てみましょう。

(表1) 9枚目個別第7次応募終了時点で1部以上完売を出しているメンバーの推定売り上げ枚数による順位

凡例
[順位] (完売部数/担当部数, 前次からの積み上げ完売部数) メンバー名

[1] (30/30, 0) 白石麻衣 西野七瀬
[1] (30/30, +1) 秋元真夏
[4] (28/30, 0) 深川麻衣
[4] (28/30, +4) 橋本奈々未
[6] (25/30, +3) 桜井玲香
[7] (23/30, +2) 松村沙友理
[8] (20/30, +3) 衛藤美彩
[9] (17/30, +3) 若月佑美
[10] (3/30, +2) 堀未央奈
[11] (2/30, +1) 高山一実
[12] (2/29, 0) 生駒里奈
[13] (2/21, 0) 永島聖羅
[24] (5/5, 0) 松井玲奈

# 完売部数ゼロのメンバーの順位部分は載せていない
# メンバー名の色は、「1期10」(白石、西野、秋元、深川、橋本、桜井、松村、衛藤、若月、生田)が黒字、それ以外の1期メンバーである「1期10以外」は緑色「2期」はオレンジ色


9枚目個別の総部数は、市來玲奈の7部を除いて781部で、第7次応募終了時点で、このうち245部が完売しています。

前次である第6次からの完売部数の積み上げは、上表でプラス記号が付いている数字を足しても分かるように19部ですが、第7次応募で初めて完売が出たメンバーはいませんでした。

生田絵梨花が一時休業中であるものの、握手会スターである「1期10」の9人が相変わらず上位を独占して、完売部数を伸ばしています。

一方、「1期10以外」で完売を出しているのは高山一実、生駒里奈、永島聖羅の3人だけで、完売数も2部と少なく、また「2期」も堀未央奈が一人完売を出しているだけです。

ん~、完売表がさっぱりしていますね(笑)。


では、「1期10」「1期10以外」「2期」の各グループについて、完売部数、完売率、推定売り上げ枚数を示します。

比較のため、8枚目と9枚目の両方を載せています。

(表2) 8枚目と9枚目の個別第7次応募終了時点でのグループ別の完売部数と推定売り上げ枚数

凡例
シングル番号第7次応募後「タイトル」
そのグループによる完売部数(前次からの積み上げ完売部数)/グループの担当部数 (グループ内での完売率):グループ名

推定累計売り上げ枚数:万枚単位で小数点以下2桁目を四捨五入 (前次からの積み上げ枚数)
[内訳]
そのグループの推定売り上げ枚数:グループ名 (グループの人数)

# 桁数を揃えるため、上位桁に「0」を挿入している数字がある


8枚目第7次応募後「気づいたら片想い」
254部(+15部)/294部 (86.4%):1期10
022部(+03部)/330部 (06.7%):1期10以外
005部(+00部)/135部 (03.7%, ):2期
281部(+18部)/759部 (37.0%):全体

推定累計売り上げ枚数:33.0万枚(+1.3万枚)
[内訳]
19.3万枚:1期10 (10人)
09.9万枚:1期10以外 (20人)
03.8万枚:2期 (12人)


9枚目第7次応募後「夏のFree&Easy」
231部(+16部)/270部 (85.6%):1期10
006部(+01部)/357部 (01.7%):1期10以外
003部(+02部)/149部 (02.0%):2期
005部(+00部)/005部 (100%):松井玲奈
245部(+19部)/781部 (31.4%):全体

推定累計売り上げ枚数:29.5万枚(+1.5万枚)
[内訳]
17.7万枚:1期10 (9人)
08.1万枚:1期10以外 (19人)
03.4万枚:2期 (12人)
00.3万枚:松井玲奈

# 生田絵梨花、市來玲奈、相楽伊織は除いている


8枚目第7次応募は、積み上げ完売数が18部で、9枚目の19部とあまり変わりません。

また、積み上げ枚数も、8枚目1万3千枚、9枚目は1万5千枚で、同じような増加ペースとなっています。

ところが、累計の売り上げ枚数は、8枚目33万枚に対して、9枚目は29万5千枚で、3万5千枚ほど少ない。

内訳を見ると、「1期10」が1万6千枚ほど減らしていますが、これは生田絵梨花が抜けたためで、彼女は1万5千枚以上の売り上げがあるので、ちょうどいくちゃん分が無くなっているだけで、他のメンバーはほぼ前作並みの成績と言えます。

一方、「1期10以外」が1万8千枚減、「2期」は4千枚減、市來玲奈の寄与は推定1千枚程度なので、やはり握手会スター以外の1期メンバーがとくに売り上げを減らしていることが分かります。


「1期10以外」が振るわないのは、次のデータからも明らかです。

(表3) 8枚目と9枚目の個別第7次応募後のグループ別の平均完売部数と完売メンバー数

凡例
シングル番号第7次応募後
そのグループ1人あたりの平均完売部数 (1部以上完売を出しているメンバーの数/グループ全員の人数):グループ名

# 桁数を揃えるため、上位桁に「0」を挿入している数字がある

8枚目第7次応募後
25.4部 (10人/10人):1期10
01.1部 (09人/20人):1期10以外
00.4部 (03人/12人):2期
06.7部 (22人/42人):全体

9枚目第7次応募後
25.7部 (09人/09人):1期10
00.3部 (03人/19人):1期10以外
00.3部 (01人/12人):2期
05.0部 (01人/01人):松井玲奈
06.0部 (14人/41人):全体

# 生田絵梨花、市來玲奈、相楽伊織は除いている


8枚目と9枚目を比べると、「1期10」の平均完売部数が、8枚目25.4部、9枚目25.7部とほとんど変わらないのに対して、「1期10以外」は8枚目1.1部、9枚目0.3部と大きく減らしています。

また1部以上完売を出しているメンバー数も、「1期10以外」は8枚目で9人だったのに、9枚目は3人となり、「2期」も8枚目3人から9枚目1人へ減少しています。

つまり、9枚目個別では、「1期10」が前作とほぼ同じペースで売り上げを伸ばしている一方、「1期10以外」と「2期」が振るわず、その結果、乃木坂全体として、生田絵梨花のおおよその寄与枚数である1万5千枚を大きく越える、3万5千枚の売り上げダウンとなっています。

まあ、率直に言って、チーム制などの底上げ策を行わず、アンダーや研究生を売り出してこなかったツケが、ここにきてシビアに響いているのだと思います。


今日28日(土)と明日29日(日)のアンダーライブには、研究生も参加することになって、大変に喜ばしいし、乃木坂の未来のために評価出来る話です。

しかし、アンダーや研究生によるライブは、一年前から出来たことで、もっと早く始めていれば、という思いを抱かずにはいられません。

また、シングル収録の6曲を誰が歌うのかは、相変わらず、選抜メンバー「総取り」が続いていて、この部分を変えないと、アンダーライブを効率よく人気上昇につなげていくのは難しいでしょう。

乃木坂には、対等な二つのグループがあるというスタンスを、シングルCDを通して明確に見せることが、新たなスターを誕生させる素地になると思います。

そして、新興勢力が出てこなければ、個別握手会のセールス動向から見て、乃木坂は7枚目「バレッタ」でピークを迎え、8枚目、9枚目と坂を下っている、つまりグループとして「ピークアウト」したと言わざるを得ない状況になりつつあります。

9枚目「夏のFree&Easy」個別6次後分析、格差拡大と襲撃事件で乃木坂初の初動前作割れの危険 [21Jun14]



次に、9枚目のオリコン初動が前作8枚目を越えるかどうか考えてみます。

(表4) 8枚目と9枚目に関する、個別握手会応募受付の次数と推定売り上げ枚数の推移

凡例
[個別握手会の応募受付次数] その応募での積み上げ完売部数 {その時点での推定累計売り上げ枚数} (受付時期、応募最終日から初動集計締め切り日までの日数)

# 積み上げ完売部数が赤色の数字で示されているものは、その全部がオリコン初動に確実に算入される、あるいは算入されたことを、ピンク色の数字は、その一部が算入される、あるいは算入された可能性が高いことを示す
# 売り上げ枚数は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入したもの
# オレンジ色は予想日程
#「-60d」は、集計締め切り日の60日前という意味

9枚目「夏のFree&Easy」
発売日 2014年7月9日(水)
オリコン初動集計締め切り 2014年7月13日(日)

[01次] +4 {0.8万枚} (2014/05/09~05/09, -65d)
[02次] +52 {9.1万枚} (2014/05/15~05/16, -58d)
[03次] +61 {17.8万枚} (2014/05/22~05/23, -51d)
[04次] +46 {22.6万枚} (2014/05/29~05/30, -44d)
[05次] +31 {25.4万枚} (2014/06/05~06/06, -37d)
[06次] +32 {28.1万枚} (2014/06/12~06/13, -30d)
[07次] +19 {29.5万枚} (2014/06/19~06/20, -23d)
[08次] +?? {??万枚} (2014/06/26~06/27, -16d)
[09次] +?? {??万枚} (2014/07/03~07/04, -9d)
[10次] +?? {??万枚} (2014/07/10~07/11, -2d)
[11次] +?? {??万枚} (2014/07/17~07/18, +5d)

8枚目「気づいたら片想い」
発売日 2014年4月2日(水)
オリコン初動集計締め切り 2014年4月6日(日)
特定流通CD第1週売り上げ(=初動個別分) 34.0万枚

[01次] 0 (2014/02/04~02/05, -60d)
[02次] +35 (2014/02/12~02/13, -52d)
[03次] +47 {13.0万枚} (2014/02/19~02/20, -45d)
[04次] +62 {20.8万枚} (2014/02/26~02/27, -38d)
[05次] +67 {27.7万枚} (2014/03/05~03/06, -31d)
[06次] +52 {31.7万枚} (2014/03/12~03/13, -24d)
[07次] +18 {33.0万枚} (2014/03/19~03/20, -17d)
[08次] +16 {34.2万枚} (2014/03/27~03/28, -9d)
[09次] +3 {34.6万枚} (2014/04/03~04/04, -2d)
[10次] +18 {35.8万枚} (2014/04/10~04/11, +5d)
[11次] +12 {36.8万枚} (2014/04/17~04/18, +12d)
[12次] +15 {38.1万枚} (2014/04/24~04/25, +19d)
[13次] +3 {38.3万枚} (2014/05/01~05/02, +26d)
[14次] +2 {38.5万枚} (2014/05/08~05/09, +33d)
[15次] +2 {38.7万枚} (2014/05/15~05/16, +40d)
[16次] +8 {39.4万枚} (2014/05/22~05/23, +47d)
[17次] +4 {39.7万枚} (2014/05/29~05/30, +54d)
[18次] +0 {39.7万枚} (2014/06/05~06/06, +61d)
[19次] +0 {39.7万枚} (2014/06/12~06/13, +68d)
[20次] +1 {39.8万枚} (2014/06/19~06/20, +75d)


9枚目の個別握手会による売り上げは、第7次応募終了時点で29万5千枚と推測されますが、オリコン初動に算入出来るのは、日程的に第8次分と第9次分までだと思われます。

積み上げ完売部数は、第3次の61部を頂点に低下傾向にあり、第6次応募の32部から、第7次は19部に落ちていて、申し込みの勢いはピークを過ぎたと見ていいでしょう。

さらに、6月21日(土)に8枚目個別握手会が「柵越し」で行われ、今後、厳重警備とセットで、このスタイルが続くらしいことが判明しました。

昨日終わった第8次と来週の第9次は、柵越し握手会直後の応募で、申し込み数が第7次から大きく増えるというのは、次数的にも、タイミング的にも、ちょっと考えづらいものがあります。

従って、8次と9次で、7次と同じ19部程度の積み上げがあるという予想は、強気の読みだと言えます。

6次から7次への積み上げ枚数は1万5千枚なので、強気に行って、8次と9次を合わせて3万枚のアップを期待すると、初動個別分は32万5千枚で、前作の初動個別分34万枚に1万5千枚ほど届きません。

となると、オリコン初動を前作と同じにするには、一般流通CD第1週売り上げが前作11万8千枚を1万5千枚上回る必要があって、結局、初回限定盤と通常盤を合わせて、13万3千枚でなければなりません。

その場合、初動(SS/OC)比は29%で、歴代シングルと比べても、かなり高いレベルが要求されることになります。


8次と9次で何枚ほど売れるのか、予想は予想でしかありませんが、上で述べたように、例えば3万枚だと仮定すれば、オリコン初動を前作レベルにするために必要な一般流通CDの第1週売り上げ枚数と初動(SS/OC)比を計算することが出来ます。

そこで、次のような表を作ってみました。

(表5) 9枚目個別第7次応募後の売り上げ枚数を29.5万枚とし、発売第1週までに積み上げる個別枚数を1万枚から5万枚まで1万枚刻みで動かしたとき、それぞれのケースで前作と同じオリコン初動を達成するために必要な初動(SS/OC)比と一般流通CDの第1週売り上げ枚数

凡例
積み上げる個別枚数:初動(SS/OC)比 (必要な一般流通CD第1週/目標とするオリコン初動)

+1.0万枚:33.4% (15.3万枚/45.8万枚)
+2.0万枚:31.2% (14.3万枚/45.8万枚)
+3.0万枚:29.0% (13.3万枚/45.8万枚)
+4.0万枚:26.8% (12.3万枚/45.8万枚)
+5.0万枚:24.6% (11.3万枚/45.8万枚)

参考資料として、これまでのシングルのデータを示しておきます。

(表6) 歴代シングルの初動(SS/OC)比

凡例
シングル番号:初動(SS/OC)比 (一般流通CD第1週/オリコン初動)「タイトル」

1枚目:61.2% (8.3万枚/13.6万枚)「ぐるぐるカーテン」
2枚目:47.2% (7.3万枚/15.6万枚)「おいでシャンプー」
3枚目:32.6% (6.1万枚/18.7万枚)「走れ!Bicycle」
4枚目:28.3% (6.6万枚/23.3万枚)「制服のマネキン」
5枚目:29.6% (7.2万枚/24.2万枚)「君の名は希望」
6枚目:28.9% (9.7万枚/33.7万枚)「ガールズルール」
7枚目:22.8% (9.0万枚/39.5万枚)「バレッタ」
8枚目:25.7% (11.8万枚/45.8万枚)「気づいたら片想い」

# サウンドスキャンTOP20に通常盤やアニメ盤の枚数が載っていないケースでは、初回限定盤合計のそれぞれ4%、4.5%として計算して、一般流通CDの全セールスを推測している


9枚目8次応募と9次応募で、合わせて1万枚ほどしか積み上げられなければ、オリコン初動の前作割れを防ぐ為には、一般流通CDを15万3千枚以上売らなければならず、その場合の初動(SS/OC)比33.4%を過去のシングルと比べても、ちょっと無理かな(笑)、という気がします。

一方、8次と9次で、5万枚積み上げれば、一般流通CDは前作より5千枚少ない11万3千枚で、前作割れを回避出来ますが、(表4)の8枚目第8次と第9次を見れば、5万枚はさすがに期待薄じゃないでしょうか。

個別分の積み上げで期待出来るのは、やはり3万枚が限度で、一方、一般流通CDも、初回限定盤の特典が厳重警備の「お話し会」であることを考えると、前作の11万8千枚を越えるのは、非常に厳しい情勢です。

つまり、前作並を維持する幾つかのケースには、いずれも無理があって、やはり9枚目のオリコン初動は、前作割れが濃厚という結論になります。


前作割れを回避する道があるとすれば、「1期10」に人気が集中している個別握手会はもう身動きが取れないので、初回限定盤が想像以上に売れるしかありません。

AKB48グループは、襲撃事件以来、握手会を次々に延期していて、AKBファンが、乃木坂の全国握手会に興味を持って、初回限定盤を買ってくれるという可能性はあるにはあります。

しかし、全国握手会ではなく「お話し」会になる上、延期された握手会に払ったお金が、今後どうなるのか分からない状況で、新たな出費をする気分になる人は少ないんじゃないでしょうか。

また、柵越し握手会のニュースから、とんでもなく厳重な警備体制が敷かれていて、よほど乃木坂が好きでないと、イベントに参加する意欲が湧かない気がします。


そんな中、唯一、ひょっとしてという場合があって、それは全国「お話し」会の日数を、従来の3日から増やすことです。

これまでは、関東1日、名古屋1日、京都1日でしたが、例えば、関東を3日にして、全部で5日にする。

日数を多くすれば、ファンから見た利便性は高まるので、初回限定盤の売り上げアップにつながるかもしれません。

もちろん、安全対策を考えると、運営は大変な費用を覚悟しなければなりませんが、それで前作割れを避けられるのなら、躊躇しないんじゃないかと。

加えて、ミニライブの観覧も、握手券1枚で良かったものを、例えば3枚必要に変更して、その代わり、より時間の長いロングライブにする案も、検討されているかもしれません。

もし、9枚目が前作割れとなったら、右肩上がり神話が崩壊して、「乃木坂もこれで終わり」という声が出てくる可能性がある。

乃木坂の運営は、本当に坂を上っているかどうかより、「上っている」という評判を重視し、逆に、「下っている」と見られることを一番嫌がっている風なので、「お話し」会の日程やミニライブの観覧枚数など、特典内容の変更で売り上げを伸ばせそうなものは、なりふり構わず試してきても、全然不思議ではありません。


個別握手会による売り上げが、人気格差の拡大で頭打ちとなり、7枚目以降、徐々に勢いを失いつつある中、突然起こったAKB48襲撃事件が、乃木坂のCDセールスにさらなる重荷となってのしかかっています。

どんな歌詞なのか、どんなメロディなのか、どんなダンスなのか。

新曲が発売されるとき、本来、一番注目されるはずの部分が、「厳重警備」「柵越し握手会」「お話し会」といった話に押し流されてしまっている。

そのこと自体が異常なことであって、乃木坂が坂を下り始めていることの、何よりの証拠だと思います。

「握手会の終わり」を「乃木坂の終わり」にしないよう、運営には意識を変えて欲しいのですが、大規模な特典イベントで大量にCDを売ることに、あくまでこだわる姿勢を見ていると、それは無理な期待なのだとしみじみ感じます。

CDを何枚売ったかではなく、自分たちの音楽を届けることを、乃木坂の誇りとして欲しい。

メンバーと握手することに興味を持たず、こういうことを考えるのは、ファンとして間違った発想なんでしょう、運営が夢見ている世界では(笑)。


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アレチの素敵な乃木坂業務連絡 10Jul13 ~ えくせれんとブログの目次

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Dec13 ~ 7枚目「バレッタ」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 6枚目「ガールズルール」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 和田まあやのコーナー

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 06Jun14 ~「16人のプリンシパル deux」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 19Jun14 ~「16人のプリンシパル trois」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Jun14 ~ シングル収録全曲の簡易ハンドブック


# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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