山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

グラフが描けないと大損する!?

2020-05-17 | 数学・物理嫌いを克服する部屋
 数学が苦手な人に多いのがグラフを描けないことです。極端な場合には一次関数のグラフも描けなかったりします。最近は学校でグラフを描く練習をしていないのでしょうかね。私達の時は、これでもかというぐらいにやらされたような記憶があります。先ずは方眼紙に点をプロットすることから始まり、正比例、反比例、一次関数とグラフを描かされました。
 次に方眼紙を使わず白紙にフリーハンドで描く練習です。ですから、何かというと直ぐにグラフを描く癖がついています。グダグダ考えている時間があったらグラフを描いた方が手っ取り早いのです。そして色んなことを考えるにもグラフ化した方が一目瞭然で見通しが良くなるからです。何でこんな便利なものを利用しないのか全く理解できません。

 そんなグラフが苦手な方でも数直線は大体分かっているようです。数直線上に整数値をプロットするのは殆どの方ができます。有理数であっても大体大丈夫です。無理数であっても小数値が分かっていれば大体の位置にプロットできます。ここまでできればグラフだって描けるはずなんですが・・・。
 最初に教わるグラフは2次元の直交座標です。これはかの有名なデカルトが考案したものとされております。要はxという実数の数直線とyという実数の数直線をゼロの位置を重ねて、それぞれが直交するようにしたものです。そしてそれでできる平面上の点をxとyの値のセット(x、y)で表すようにしたものです。デカルトさんのお陰で数学は格段に便利になりました。

 さすがにグラフが苦手な方でも、点の座標(x、y)が与えられれば、その点をプロットできます。もちろんグラフ上の点の座標も読み取ることができます。ここまでできるのに何故グラフが描けないのでしょうか。

 さて、ここにあるxに対するyの値の対応表があります。これらの関係は物理の実験で、あるxの値でのyの測定値であるかも知れません。この表からグラフ上に点をプロットするところは殆どの方ができると思います。xの値の間隔が1である場合には、まばらな点の並びで、この段階では何の関係性も見いだせないかも知れません。しかし、xの間隔を0.5⇒0.1⇒・・・と小刻みにしていけば、それが直線なのか放物線なのか、はたまた他の曲線なのか何らかの関係性が見えてくるかも知れません。
 このように実験データをグラフ化することにより、何らかの法則性を見出せるようになるかも知れません。

 また、xとyの関係式が予め分かっていれば、今は表計算ソフトを用いれば簡単にグラフを描くことができます。例えば、先ほどのxの値の間隔を1⇒0.5⇒0.1と狭めていった場合の折れ線グラフを描けば、段々とスムーズな線に近づいていくことが分かると思います。
 数値の一覧表だけだと単なる数字の羅列ですから、これを眺めているだけでは規則性を見抜くなどは至難の技でしょう。ですが、これをグラフ化することにより格段に見通しが良くなります。

 だからグラフは大変便利なものなんです。使わない手はありません。こんなに便利なものを何故使わないか。それは使えないからでしょう。使えるようになるには、それなりの訓練が必要です。ある意味、計算練習にも似ているのかも知れません。最初のうちは定規などを使ってできるだけ正確に描くようにしましょう。慣れてくるとフリーハンドで描けるようになります。
 そして直線、放物線、円、楕円、双曲線、指数、対数、sin、cos、tanなどの特徴を理解し、グラフをサラサラっと描けるようになりましょう。問題によってはある程度正確なグラフが必要になる場合がありますが、大抵の場合には、それぞれの特徴を掴んでいればラフなグラフで構いません。そんなグラフはものの数秒で描けるようになるはずです。

 今日のところはこれ位にしておきます。細かな点は個別のグラフを説明するときにやります。
とにかくグラフを描くことを億劫がらずに気楽な気持ちで描くようにしましょう。

 最後に、グラフの応用例を一つ。
 江戸時代の昔から米などの相場で使われていた日本発のグラフ(チャート)を一つご紹介します。ローソク足といわれるもので、取引の始まり値、高値、安値、終値を一個の記号に集約したものです。1日単位のものを日足、一週間単位のものを週足、月単位のものを月足と言ったりします。ご興味のある方はググってみてください。
例えば、日足だったら横軸に日にち、縦軸に価格を取ってローソク足を書き込んでいきますと日毎の値動きを単なる折れ線グラフより詳細に描けます。現代は取引のスピードが速いので、分足とか5分足とか言ったチャートもあります。これらのチャートに価格の移動平均とかボリンジャーバンドとか色々なチャートを重ね合わせて多くの情報を総合的に見ることができるようなチャートもあります。
 このようなチャートを駆使して投機取引をやっている方もいらっしゃいます。即ち彼らにとって、グラフを利用できるかどうかは、儲けるか損するかといった死活問題に通じるのです。さすがに今時、自分でグラフを描いている人はいないでしょうが、グラフを読み取る能力が利益が出せるかどうかを左右することになるのです。

 大人になったらどうせ数学なんか使わないのだからなんて言わずに、しっかりと数学を学んでください。いつ何時必要になるかも知れませんよ。そしてグラフを軽視すると将来大損することになるかも!?






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