山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

LED照明 VS 蛍光灯

2012-06-01 | 省エネ

 節電と言えばLED照明ばかりがもてはやされている感があります。しかし、どっこい蛍光灯も節電に重要な役割を担っていることを忘れてはいけません。

 古いタイプの蛍光灯(安定器に銅鉄型を使用しているもの)は、確かに省エネ性能に劣ります。しかしながら、Hf管タイプのインバータ型蛍光灯や電球型蛍光灯などはLED照明と遜色の無い省エネ性能があります。しかもLED照明に比べ格段に安価です。

 性能の良い製品同士をを比べればLED照明と蛍光灯はほぼ互角の戦いをしていると思います。将来的にはLED照明に軍配が挙がることでしょうが、現在は電力不足の真っ只中です。性能が同程度のものであれば、価格の安い方を導入する方が節電のためには良いのではないでしょうか?

 例えば、LED電球が2,000円で電球型蛍光灯が1,000円で、省エネ性能や明るさは同程度とすれば、電球型蛍光灯にすれば2倍の節電効果を生み出すことができます。正確を期すためには、発光効率/コストで比較すべきでしょう。この場合にはもっと価格差が大きくなるものと思われます。そして、LED照明が格段に寿命が長いのでライフサイクルコスト(LCC)も含めて計算しなければなりませんが・・・。

 しかし、短期的には蛍光灯を選択して節電効果を大きくした方が得策ではないかと考えます。蛍光灯はいわば枯れた技術です。これに比べLEDは進化途上の技術でもあります。従って、LEDの性能も時間経過とともに向上し、また価格も低減していきます。ですからある意味今は買い時ではないともいえます。

 LED電球の寿命は4万時間程度でしょうか。一日24時間点灯で1,666日(約4.5年)、一日1時間点灯で4万日(約109年)となります。現実的には10年程度のものでしょうが、5年、10年後にはどのような製品が出ているとも限りません。もっともっと良い製品になっていることでしょう。ちなみに電球型蛍光灯の寿命は8,000時間ほどです。蛍光灯は、入り切りの回数が多いと寿命が短くなりますので、そのような用途には不向きですが、その他の用途で使う場合には蛍光灯の優位さがお分かりいただけると思います。

 要は枯れた技術であれば、これ以上格段の進化は望めないものの価格は安くなっておりますし、更に安くなるかも知れません。短期的(ここ数年)で考えるならば、蛍光灯を選択した方が無難なのではないかと考える次第です。

 もっとも、LED照明が爆発的に売れることにより、量産効果で価格が低下することは否定しません。しかしながら、現状をみるに低価格のものは、それなりの製品であることを覚悟の上でご採用ください。

 更に付加えると、LED照明は複数のLEDチップが基板上に取り付けられておりますので、基本的に点発光の集合体みたいなもので、発光方向が一方向(片面)に限られます。蛍光灯はご存知の通り、ほぼ360°の全方向に発光します。従いまして、部屋全体を照らす用途には不向きです。(それなりの製品はありますが、高額になってしまいます。)

 量販店などの店頭で、LED照明を見ると眩しく感じると思います。これくらい明るいならば大丈夫だと思って購入し、いざ使用してみると「アレレ」と思うことがあると思います。スポットライトとして使用するには充分ですが・・・。

 それから、同じ電球型LEDでも発光効率を確かめて購入してください。価格が安いからと思って購入すると、ビックリする位の明るさ(暗すぎるという意味ですが・・・。)になってしまう場合もあります。

 LED照明を選ぶにしても蛍光灯を選ぶにしても、良く性能を調べ、比較検討してみることが重要です。そして、使用用途に適したものを選ぶことも重要です。宣伝に惑わされないような賢い消費行動を取るようにしていただきたいと思います。

<参考> 「電球型蛍光灯による省エネルギー」 「LED照明による省エネルギー

 


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