議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

電子マニフェストの導入は進むのか

2007年04月17日 05時29分31秒 | コンサル日誌
 「電子マニフェストについては、普及度合いを見ながら対応を考えたいと思います。もし導入する場合は全ての廃棄物を一度に対応させたいと思っております。」

 とある排出事業者-処理業者との交流会における、排出事業者の責任者のコメントです。この会社に限らず、電子マニフェスト導入に関する、一般的な姿勢のようです。

 一方、環境省から以下のような通知が出ています。

産業廃棄物管理票に関する報告書及び電子マニフェストの普及について(通知)
環廃産発第061227006号
平成18年12月27日


 この中で、例の交付等状況報告書の復活と、関連して電子マニフェストの普及促進について説明がしてあります。特に、「電子マニフェストを導入すると交付等状況報告書を行政に提出する手間がなくなる」というメリットをアピールしたいようです。(この通知の 「第三 電子マニフェストの普及について」 より)

 しかし、このメリットは全てのマニフェストが切り替わらないと意味がありません。1件でも紙マニフェストがあったらその報告は必要なのですから。先の排出事業者のコメントもうなずけます。
 全員いっぺんにゴロっと切り替わらないといけない、というのは、前々からのテーマでした。そもそも報告書があってもなくても、紙と電子を並行で管理するのは、かえって手間ですから。

 ということで、電子化を進めるのはかなり難しいと思っています。皆さん、どう思われますか?
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