議論 de 廃棄物

環境・廃棄物問題の個別課題から問題の深層に至るまで、新進気鋭の廃棄物コンサルタントが解説、持論を展開する。

行政の混乱[2]

2006年01月12日 21時57分23秒 | コンサル日誌
 行政の(現場)認識不足の例で、過去にあった例をいくつかご紹介したいと思います。行政の混乱というより、ほとんど愚痴に近いかも知れませんが・・・。


■□下取りを知らない□■
 下取りについて話をしようとしたのですが、「あれは買取なので、廃棄物ではないでしょう」という回答がありました。つまり、販売店が新製品の販売に際して、古い製品を安価で買い取るサービス(最近あまりありませんが)のことです。
 これは、廃棄物の仕事に関わっていない方の回答ですよね。ぜひとも通知をごらん頂きたいものです。
 →【産業廃棄物処理業及び特別管理産業廃棄物処理業並びに産業廃棄物処理施設の許可事務の取扱いについて(平成12.9.29 衛産79)】の、10その他(2)を参照してください。通知の本文は、ブックマークの「法令・告示・通達」から探せます。

 [下取り=新しい製品を販売する際に商慣習として同種の製品で使用済みのものを無償で引き取り、収集運搬する下取り行為については、産業廃棄物収集運搬業の許可は不要であること。]


■□ビニールに個包装された紙を分別して出すようにという指導□■
 これを総体として産業廃棄物の廃プラ扱いしたい、という相談に伺ったときのことです。すると、段ボールに20箱もあるにも関わらず、これら全てをプラと紙に分別して、それぞれ産業廃棄物、一般廃棄物として扱うようにということでした。それ以外の方法は認めないということでした。
 これでは現場が回りません。個々の排出事業者の事情を考え、RPF化などの方法を取ることが最も妥当と思いますが、皆さんいかがでしょう。

 このように、経済的にありえない現実離れした指導がされることがあります。法を愚直に解釈すると無理な運用となりそうなところを、行政に相談して柔軟な解釈をさせてもらう、という方法が事業者として求めたいところなのですが。


 指導に納得がいかない場合は、他の担当者や県でも同様の相談をしてみてください。特に、柔軟で常識的な判断をしてくださる行政官と仲良くなっておいて、その方の見解を聞いたうえで、他の行政官に相談されるとよいかもしれません。「ある県では~~と言われたのですが」と付け加えるだけでも、結果はよくなると思います。


皆さん、何か行政との相談で困ったケースがあれば、是非コメントで共有させてください。

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