奈良県高取町「第１４回 高取かかし祭り・２０２２」

奈良県高取町土佐町一帯において、２０２２年１０月１日(土) ～１０月３１日(月) の期間に、「高取かかし祭り」が行われています。

今回は、奈良県高取町「第１４回 高取かかし祭り・２０２２」を紹介したいと思います。

日本一の山城「高取城」の城下町として栄えた高取町は、昔からの町家が多く現存しその当時の佇まいを残しています。明日香村のお隣の町で、古代では高取町の一部も飛鳥地域の範囲でした。この町並の佇まいをひとつのテーマパークに見立てて、開催されるイベントが「町家の案山子（かかし）めぐり」です。

城下町の風情が残る土佐街なみ一帯に、案山子がお出迎えしてくれます。

残念ながらコロナ禍のせいか、年々案山子の数が少なくなってきています。

少ないながらも、心温まる佇まいの案山子を見ることができます。

私の一押しは、メイン会場内にある案山子です。おじいちゃんとおばあちゃんが孫の祝いをしているシーンです。なんと言えない、心温まる案山子さんですよ・・・

「高取かかし祭り」は、明日香村の稲渕で行われた「案山子祭り」とは、趣の違った町家の「案山子祭り」です。

秋の一日のんびりと、明日香村（稲渕）や高取町の「案山子」巡りをされてはいかがですか！

　　　　　　　　　　　　　　　 　   　      

明日香村の稲渕「かかしコンテスト・２０２２」

奈良県明日香村稲渕の棚田において、「かかしコンテスト」が9月24日(土)・9月25日(日)に開催され、彼岸花祭りの来場者の投票等により決定されました。

今回は、明日香村の稲渕「かかしコンテスト・２０２２」を紹介したいと思います。

2022年のテーマは「世界平和」でした。今年も、どの作品も力作揃いでした。

ここでは、最優秀賞・優秀賞・佳作に入賞されたいくつかの案山子を中心に紹介したいと思います。

最優秀賞には、「世界一小さな合唱団」でした。奥飛鳥の棚田の風景に溶け込むようなとても可愛い案山子さんでした。
ところで入選作品の賞は、村長賞1本と優秀賞4本、佳作10本で、それぞれ稲渕棚田新米が贈られるそうです。

案山子の展示期間は、8月28日(日)から11月中旬までで、稲渕の「かかしロード」で展示されます。

秋の一日、案山子さんを見ながら奥飛鳥の秋の景色を楽しんでみませんか！

来年は、どのような案山子さんに出会えるか楽しみです・・・

　 　　　 　 　　　　　　　 　　　

「後飛鳥岡本宮や飛鳥浄御原宮の痕跡をめぐる」（最終回）

奈良県明日香村にある、明日香村文化協会主催の歴史のフィールドワークに参加してきましたので、その様子を紹介したいと思います。

テーマは「今に残る道、畦畔から飛鳥時代の宮殿の痕跡をたどる」です。

※明日香村文化協会「今に残る道、畦畔から飛鳥時代の宮殿の痕跡をたどる」より紹介

前回は、「飛鳥宮跡の外郭」でした。

最終回は、「飛鳥時代の木簡の出土場所」を紹介したいと思います。

〇木簡の出土場所

東限塀の痕跡がある、幅約1メートルの小径のすぐ東側の二か所から木簡が出土しました。

1か所目は、民家の入り口付近です。ここからは、「大津皇」・「太来」「大友」などの皇子たちの名を記したとみられるものや、「辛巳年」（681年）等の重要な資料が多く発見されました。

　　　

２か所目は、1か所目の場所から南に約３０メートル位の所です。現在、空き地になっています。ここからは、「大花下」や「小山上」等の冠位の名称を記した木簡が発見されました。特に「大花下」は、６４９年に定められた１９階制の冠位のひとつで、６６４年までの１５年間のみ存在したものです。この発見は、飛鳥京跡の遺構の年代決定のうえで非常に重要な発見でした。

木簡の出土場所は、普段の生活道路沿いにある場所です。このような、貴重な木簡が埋まっているとは思いもよりませんでした。

今回の「今に残る道、畦畔から飛鳥時代の宮殿の痕跡をたどる」のフィールドワークにさんかしてみて、知らないことが多くありあらためて「飛鳥」の奥深さを感じました。とても有意義な時間でした！