いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

パーリアのスティグマ

2010年01月05日 20時47分02秒 | 日本事情


■パーリアのスティグマ

NHKの大河ドラマをたまたまみる。写りの悪いテレビで、ネットをしながら。

◆いいのか!? 山内旧家臣会。山内旧家臣会、あるいは土佐藩士会とかってないのだろう? 仙台の伊達家家臣は仙台藩志会ってのがあるらしい。何が言いたいかというと、あんなに山内高級家臣が人倫に悖るものとして描かれて、誰も文句を言わないんだろうか?"国民的文学"だからしかたがないんだろうとあきらめているのだろうか?もっとも、司馬遼太郎は、自身の著作を、「フィクションである」とはっきり言明しているらしい。NHKこそ、ドラマの前後で登場の団体、人物はすべてフィクションですと注意書きすべきだ。#1

◆パーリアのスティグマ。もうひとつ目をひいたのが、岩崎弥太郎親子の演出。大きな"しょいこ"を担いで不自由そうに地べたを這いつくばるようにしている演技。今ネット調べると、鳥かごだとわかった。そして、岩崎弥太郎は郷士以下の地下(じげ) ざむらい 浪人とわかる。浪人の上に地下だ。パーリアだ。あの、大きな"しょいこ"を担いで不自由そうに地べたを這いつくばるようにしている演出での"しょいこ"(鳥かご)はスティグマにほかならない。あの膨大な鳥かごを背負う岩崎親子はスティグマを刻印されたパーリアなのだ。そして、こうなった;

最初に弥太郎が巨利を得るのは、維新政府が樹立され全国統一貨幣制度に乗り出した時のことで、各藩が発行していた藩札を新政府が買い上げることを事前にキャッチした弥太郎は、十万両の資金を都合して藩札を大量に買占め、それを新政府に買い取らせて莫大な利益を得る。この情報を流したのは新政府の高官となっていた後藤象二郎であり、今でいうインサイダー取引である。弥太郎は最初から政商として暗躍した。 wiki 岩崎弥太郎

やっぱり、パーリア資本主義だったのである。恐るべし、岩崎弥太郎。


#1
もっとも、山内の子孫が土佐で「おまえは、あの殿様の山内の子孫か!?」と糾され、そうだと答えると殴られたと、司馬は報告している。やっぱり、山内家臣団は世間に顔向けできない集団だったのであろうか?


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。