いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

セイタカアワダチソウをなめんなよ!

2009年10月16日 19時13分21秒 | 日本事情


2m (3m?)超えの最近めずらしい正嫡的セイタカアワダチソウ なめんなよ!

なめちゃってください、ちっぽけな...

日米同盟の正体~迷走する安全保障 (講談社現代新書) の出版を受けて(?)、講談社でもない中央公論新社の『中央公論』7月号にて、我らが"アメリカ真理教"の尊師であらせられる岡崎久彦と孫崎亨の対談、「漂流前夜、日米同盟の運命を徹底検証する」が掲載。

"アメリカ真理教"の教義のエッセンスは以下のごとくきわめてコンパクトにそしてインパクトをもって語られている。岡崎尊師がいつもとなえているマントラにほかならない。おいらもいつもとなえている。

岡崎: 孫崎さんが最近出版した『日米同盟の正体』を読んだが、感動しました。日本の国際情勢判断がここまで進歩したかと思って。必要な材料を全部ちゃんとよく読んでいる。その読み方も深い。外国の一流論文に匹敵すると思った。
 ここから先は批判です。最大の批判は戦略がないこと。これは別に孫崎さんに限らないけどね。日本の外交論は得てして戦略の欠如を批判しながら、自分の戦略がない。
 かつて僕がある会議で若泉敬と衝突したのもこの点だ。
(中略)
 それでは「おまえの戦略はいったい何だ?」と僕が聞かれたら何とこたえるか。それを最初に申しあげておく。
 僕の戦略の目的は単純だ。日本の安全と繁栄だ。どんなことがあろうとも、日本の安全と繁栄を犠牲にはできない。政治家や国際政治学者である以上は、国民の安全と繁栄が損なわれてもいいという理論は成立しようがない。安全の中には自由と独立が入る。ちょっとアメリカに肩を張って独立などとという甘っちょろい話ではない。たとえば、冷戦時代、ソ連に占領されていたら自由も独立も何もない。そういう国家の根源的安全が守られなければならない。
 そのための戦略は何か。七つの海を支配しているアングロ・アメリカン世界との協調、明治開国以来これ以外に絶対ない。日英同盟とその前後三十年間、それから日米同盟の半世紀以上、これが日本が全く安全で繁栄した時代だった。約四百年間も世界の海洋を支配しているアングロ・アメリカン世界と同盟しないかぎり日本の生命はない。 
 僕の戦略はそれだけ。


アングロアメリカンとかまだ言ってんだね。もっとも20年前はアングロサクソンだったような気がするが...。

    
アングロ・アメリカン   アフロ・アメリカン
はんかくさい。      反核。 祭り(核のから騒ぎ)で終わる!!!??? 

▼日本人は"まぬけ"なので米国は相手にしない!

孫崎の岡崎へのつっこみでおもしろい点:

孫崎 日米が米英関係のような形になる。これが望ましいというのは論理的にはそうだろう。問題は、アメリカから見て決して日米が米英同盟のレベルにはならないこと。
岡崎 そんなこと今からわからない。
孫崎 岡崎さんならば、アメリカは、日本にも、こういうインテリがいるのかと大事にしてきたと思う。しかし岡崎さんの目から見て、日本の官庁で安全保障を担当している人びとがイギリスのレベルに達していると思うか?。達していない。向こうから見て、こいつらは安全保障がわからない人間だと。安全保障の分野で手を握るような人たちではないと思っているはずだ。
 ごく最近、アメリカのある当局者からこういう言い方を聞いた。「これから一年かけて、アメリカは中国と戦略とファイナンスの問題をものすごいハイレベルでディスカッションします」と。それで問題は日本。一体どのレベルがそれを受けて立てますか。そんな能力ないでしょう。
岡崎 ない。独裁国家なら一応カリスマもあり個人で話しあえる人間を出してこられるが。


まずは、最後の岡崎の応答がずれている、つまり権力の集中の問題と能力の問題をすりかえてしまっている。

それはそうと、孫崎の指摘の重要な点は、日本人の担当者(日本政府の外交・安全保障担当のエリート)が自国の安全保障を議論できなくなったこと、そして孫崎は明言していないが、おいらが忖度するにその原因は米国に自国の安全保障を依存して自分の目で生の世界を見ることができなくなったこと。もちろん、日本エリートの知的能力が生物学的資質で劣等なわけではない。状況が日本エリートにものを考えなくしている(現実を見えなくしている)、考えなくてもいいようにしている(現実を見なくてもいいようにしている)、あるいは考えてもしかたがない(現実を見てもしかたがないと)と思わせているということだ。

(参照拙記事:「一万人の殺人犯がいても国は滅びないが、一万人のエリートがいないと国は滅びる。」 )by チェブラーシカ・藤原正彦@元祖日帝侵略赤ちゃん

その証拠に冒頭の岡崎の孫崎へのおべんちゃらではからずも露呈している。すなわち「必要な材料を全部ちゃんとよく読んでいる。その読み方も深い。」と言っているが、おかしい。なぜなら、なぜ岡崎は”必要な材料を全部”リストアップできるのだ?つまり、それら材料は英語文献だということだ。孫崎が指摘する米国は今後中東に一番足を取られるという点からみれば、アラブやイランの生の情勢をどうやって英語文献だけで知るのだろう?結論を言おう。岡崎は米英・英語世界が全世界なのだ。米英・英語の媒介(メディア)なしには世界を見ること、知ることができないのだ。

つまり、つまらない比喩でいうと、ツアコンに連れられて、世界見物をするようなもので、それも「世界」をみるのではなく行く先々でツアコンの持っている小旗だけを見ているようなものなのだ。旅行のお土産話を聞くと、名所旧跡ではなくツアコンの小旗について語るようなもんだ。

あと、繁栄と自由ってなんだべ。なぜ、戦後の"保守"政治家は靖国神社に参拝するのに不自由なのか? なぜ、テレビ、ラジオで軍歌が流れない? ソ連に占領されているからか? アホも休み休み言え。(閉された言語空間―占領軍の検閲と戦後日本

とはいっても、おいらも実はツアコンの小旗が大好きです。今夜も、林檎コンダクターの小旗を見つめて、寝ます。おやすみなさい。

東京事変【 丸の内サディスティック】



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