日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

堂場瞬一・箱根駅伝

2011-01-21 | 読書
昨夜読み終えた1冊
堂場瞬一著「チーム」実業之日本社文庫
年末に買いだめた本
パトリシア・コーンウエル著「核心」上下
堂場瞬一著「長き雨の烙印」
を読み終え(後日書きます)本年4冊目



堂場瞬一はスポーツ小説もスゴい!!
帯びにでかでかと文字が踊る。
堂場瞬一の警察小説は出る度に(文庫本)読む作家の一人。
スポーツは苦手、テレビ観戦もなし、のわたしが作者に惹かれて読んでしまう。

スポーツ音痴のわたしでも知っている「箱根駅伝」
兄の出身大学の応援でついつい見てしまうが
選手達より知った道に興味を引きつけられてしまう。

PICK-UP-TEAMの通り、学校選抜に漏れた個人成績優秀者だけを集めた
“学連選抜チーム”
現役最後の監督/やる気満々
4年生の昨年失速してしまったキャプテン
実力未知数の1年生
ずば抜けた実力の勝手気侭な嫌われ者
クロスカントリーをやっていた4年生・・などなど
やる気のある者、無い者ごった混ぜで人数だけはそろった。

第1部 敗れし者
第2部 敗れざる者 の二部構成で進み
エピローグの後のアナウンサー中村秀昭との対談がミソ
読み進みながら
「あれ?以前読んだ『水を打つ』と似ている」などの感じを代弁している。

それはともかく、
1人だけの実力では成り立たない駅伝
エネルギー切れ、水分切れ、体力限界そして、
天候荒れが何時起こるか分からない箱根駅伝
失速してふらふらになる選手、時間切れで襷を渡せない選手
涙無くしては見られない側面をもつ。

そんな、外面しか知らない世界を物語にして読ませてくれる。
走りながら考えること
快調に歓喜を隠しては知ること
瞬間的に記憶が飛ぶこと
それ以前にチームの成り立ち。

失敗がトラウマになり次へ進めそうも無いキャプテン
しらけたチームメイトに次第に信頼を寄せられて
どうにかまとまる試合当日。
以外な結果と、さりありなんな結果

駅伝と同じく、淡々とリズムを持って読み進み
一歩も立ち止まること無く「満足な」1冊。

次からは駅伝を見る目が違ってくるだろう・・と思わせる本でした。




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