鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

荘内病院主催 合同懇談会

2023-12-21 16:42:28 | 日記

12月9日、東京第一ホテル 鳳凰の間

荘内病院が主催して、地域医療連携推進協議会・鶴岡地区医師会・登録医・荘内病院 合同懇談会が開催されました。

病院、医師会、歯科医師会、薬剤師会から70名程の出席がありました。

第一部の話題提供として

1「当院腹腔鏡手術の現状と展望」

 荘内病院産婦人科主任医長兼婦人科医長 矢野亮氏

 腹腔鏡手術は、開腹手術に比較して圧倒的に患者にメリットがあり、今後進めていくべき手技、

 一方で、山形県の産婦人科内視鏡技術認定医は7名(荘内病院2名)、腹腔鏡認定研修施設は3施設のみであり、他県に比し非常に少ないのが現状である。2020年に荘内病院は山形大学に次いで県内2施設目である認定研修医となった。2022年では子宮全摘の9割以上が腹腔鏡で行われ、全体の腹腔鏡手術件数は73件であった。2023年んからは、国立がん研究センター東病院との連携のもと、全国でも先駆的な取り組みである遠隔アシスト手術が開始された。一方で、糸球体癌に対する腹腔鏡手術は施設基準を満たしておらず、今後の課題である。今後、荘内病院が婦人科領域の県内における腹腔鏡手術の指導的役割を担っていきたい。

2「当院における骨粗鬆症遅漏の現状と課題」

 荘内病院整形外科副主任医長 土屋潤平氏

 骨粗鬆症は放置することで、骨折のリスクとなる。高齢者の骨折は寝たきりへのきっかけとなることが多く、予防すべきである。

 予防薬の第一選択はビスホスホネート製剤であり、閉経~70歳までの比較的若年者には選択的エストロゲン受容体作動薬を、重症骨粗鬆症と判断した場合には、副甲状腺ホルモン製剤や抗スクレロチン抗体製剤を推奨している。

骨粗鬆症と骨折予防を継続していくためには、整形外科医師単独では限界がある。そのためFLS(Fracture Liasion Service、骨折リエゾンサービス)を立ち上げ、多職種連携による治療、服薬、説活指導を行う取り組みを開始している。

3「MRONJ(薬剤関連顎骨壊死)予防に向けて医歯薬連携の取り組みについて」

荘内病院歯科口腔外科副主任医長 武石 越郎 氏

 MRONJを年間数例経験する。

 ビスホスホネート製剤内服+抜歯で顎壊死へ至る例が典型であるが、それ程多い疾患ではない。

 歯槽膿漏~歯周病など感染病変が契機になるので、十分な観察が重要である。

 そのためには、ビスホスホネート製剤を内服しているという注意喚起が必要であり、

 ビスホスホネート製剤内服患者には、それと分かるようなシールをお薬手帳に薬局で貼布する取り組みを開始した。

<懇親会~二次会>

 病院の先生たちを交えて、楽しい時間を共有しました。

 

付記

荘内病院は地域医療支援病院には、地域の連携を推進するための協議会設置が義務付けられています。この会は、連携推進協議会の活動の一環として行われいます。

地域医療支援病院とは、

患者に身近な地域で医療が提供されることが望ましいという観点から、紹介患者に対する医療提供、医療機器等の共同利用の実施等を行い、かかりつけ医等への支援を通じて地域医療の確保を図る病院として、平成9年の医療法改正において創設(都道府県知事が個別に承認)。※承認を受けている病院(令和5年9月現在) … 700

趣 旨
• 紹介患者に対する医療の提供(かかりつけ医等への患者の逆紹介も含む)
• 医療機器の共同利用の実施
• 救急医療の提供
• 地域の医療従事者に対する研修の実施

主な機能
• 開設主体:原則として国、都道府県、市町村、社会医療法人、医療法人等
• 紹介患者中心の医療を提供していること。具体的には、次のいずれかの場合に該当すること。
ア)紹介率が80%以上であること
イ)紹介率が65%以上であり、かつ、逆紹介率が40%以上であること
ウ)紹介率が50%以上であり、かつ、逆紹介率が70%以上であること
• 救急医療を提供する能力を有すること
• 建物、設備、機器等を地域の医師等が利用できる体制を確保していること
• 地域医療従事者に対する研修を行っていること
• 原則として200床以上の病床、及び地域医療支援病院としてふさわしい施設を有すること 等


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合同ミーティング(令和5年度 第5回)

2023-12-19 11:28:09 | 日記

医師会、歯科医師会、薬剤師会、荘内病院、鶴岡市、三川町、庄内保健所、ほたる による定例合同ミーティング。

歯科医師会
  11月20日、交流会の振り返り会を開催
  次回も交流会を開催の方向、9月に予定している
  テーマ、認知症、口腔ケアの実習などの意見があった。
  話し合いの時間を十分とりたい、
薬剤師会
 薬剤師の在宅訪問の現状を調査予定
 次回、報告する。
 
庄内保健所
 10月21日、食支援フォーラムを開催
  138名参加
   荒金先生、長谷先生による、基調講演後、
   各地の取り組みの現状を報告した。
   来年度も開催できるよう前向きに検討したい
 第8次保健医療計画、1月17日県全体で審議予定
   パブリックコメントを経て、3月策定、
 
鶴岡市
  まるっと地域医療 
   今年8月から始め、今日が最終回(5回目)
   関係者が多いが、高校生の参加もあり、素直な意見が聞かれる、
   市民が医療・介護のしくみを知ることができる良い機会
   来年度も継続予定、
 
三川町
  在宅医療・介護を知る研修 43名参加
    あい庄内DRの講演、在宅医療の現場、看取り、家族のきもち、
    市民を交えたグループワークも行った
    在宅看取り、エンディングノート、
    きめ細かな相談、
    住民参加に意義あり、一方、男性の参加が少ないのが課題
 
荘内病院
  つるおか健康
   30-40人  
 
ほたる
  医療と介護の連携研修会
  Net4Uユーザー会について
  南庄内・食べるを支援し隊
   今年は少ない!→分析が必要 
   周知活動の強化が必要
 
ミニレクチャー
 荘内病院 地域医療連携室について
  梶谷まゆみ氏
 
 地域連携室の主な業務
 ・緩和ケアサポートセンター
 ・入院サポートセンター
 ・地域医療連携室
  医療福祉の相談
  外来予約業務
  退院調整
  院内・院外の連携・相談
 ・地域連携パス事務局
 ・がん相談支援センター
 最近のトピック
 ・鶴岡・田川3病院 地域包括ケアパス
 ・国立がん研究センター東病院医師によるがん相談外来
 
 
最近参加したイベント
 
11月23日 第19回在宅医療推進フォーラム(東京)
 テーマ「近未来の地域創り~在宅医療の役割~」
 先進事例・好事例報告で
 「Net4Uで広がる食支援」というタイトルでプレゼン
 
11月29日 鶴岡市医療と看護の連携研修会
 70名、おもにケアマネと病院看護師・MSW・保健師
 病院と在宅との連携を模索
 
12月1日 Net4Uユーザー会
 ストローハット社長からの講演
  他地域での活用事例や新機能のご紹介
   ケアマネと病院と連携にNet4Uを活用して欲しい
 
12月7日 庄内地域保健医療協議会 在宅医療専門部会
 第8次保健医療計画策定へ向けての意見調整
 
12月12日 5者懇談会
 荘内病院から、鶴岡田川3病院地域包括ケアパスについての講演
 荘内病院→庄内余目病院、協立病院→施設、在宅
 対象疾患:肺炎、尿路感染症、心不全
 南庄内在宅医療を考える会 の活動について報告した。
 
 

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週刊医学会新聞:第23回日本クリニカルパス学会学術集会開催

2023-12-15 11:01:00 | 日記

医学書院から発刊されている「週刊医学会新聞」に、先日埼玉で開催された第23回日本クリニカルパス学会学術集会の模様が報告された(添付画像)。内容は、当地区の地域連携パス推進協議会のパスマネジャである三原美雪氏も登壇したパネルディスカッション「うちでは、これもパスです!」の報告であった。

以下、新聞からの抜粋。

 最後に登壇した三原美雪氏(三原皮膚科)は、山形県鶴岡地区の地域共通電子カルテシステム(Net4U)を活用した地域一体型NST「たべるを支援し隊」の活動を紹介。「たべるを支援し隊」は医療系専門職のほか、保健所職員から構成されており、電子カルテを地域で共有して最終アウトカムをめざし活動している。氏は、「パス表という形式をとっていないが、まさしくパスの概念に則った活動であり、これもパスの一つのかちである」と述べ講演を締めた。 

 


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五者懇談会

2023-12-14 16:10:01 | 日記

12月12日、第43回 市町長・部課長、庄内保健所、荘内病院、こころの医療センター、医師会役員懇談会が開催されました。鶴岡地区医師会からは「南庄内在宅医療を考える会」の紹介をさせて頂きました。

M

以下、在宅医療を考える会MLへの投稿、

12日に開催された五者懇談会での在宅医療を考える会の報告ですが、遠藤さんがプレゼン予定でしたが、発熱とのことで私から急遽発表させて頂きました。冒頭に、在宅医療が必要な背景を鶴岡市の今後の人口推移予測をデータで示し解説しました。その後、遠藤さんがつくってくれたパワポで、在宅医療考える会の歴史、理念、取り組んできたテーマ(とくに在宅看取り相互支援システム)、最後に先日行った訪問看護師との意見交換会でのトピックを示しながら、在宅医療現場での困難感や課題などについて説明させて頂きました。結構反応は良かったと思います。 


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庄内地域保健医療協議会 在宅医療専門部会

2023-12-08 10:11:42 | 日記

昨日(12月7日)、表記会議がオンラインで開催されました。

来年、地域保健医療計画が見直されますが、そのなかの在宅医療関連部門を議論検討する会議です。参加者は、鶴岡市、酒田市、三川町、庄内町、遊佐町など医療、看護、介護などの関係者と山形県、保健所など行政側から30名程参加しての会議でした。

次期計画策定での主な追加項目

・在宅医療のおいて積極的役割を担う医療機関

・在宅医療に必要な連携を担う拠点

 

 

 

 


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Net4Uユーザー会

2023-12-02 10:10:46 | 日記
 
昨日、Net4U会を2回開催しました。Net4Uの周知、普及活動として従来講習会などを行ってきましたが、ユーザー会というかたちでの開催は初となります。
今回は、ストローハット社の鈴木社長から、Net4Uの他地域での活用の事例とNet4Uのあらたな機能というテーマで講演頂き、参加者同士でグループワーク的なディスカッションを行いました。
 
参加者 
13:00~15:00
 23名(ケアマネジャー14名、看護師3名、保健師2名、クリニック事務2名他)
18:30~20:30
 22名(医師8名、看護師6名、ケアマネ4名、事務3名他)
 
内容
まず、あいさつとして、Net4Uの歴史、運用の現状などについて話をさせて頂きました。
 
次いで、話題提供として、ストローハット社社長鈴木さんから、
 Net4Uの他地域での活用の事例やNet4Uのあらたな機能について解説頂きました。
 
○病院がNet4Uを利用することへのニーズが高まっている
 
ケアマネと病院との情報連携は、対面、電話、FAXが利用されているが、かなり面倒であり、ケアマネ、病院事務双方の負担となっている。
 
Net4Uを利用することで、送りたいときに送り、見たときに見ることができ、ケアマネジャー、連携事務者、病院の医師・看護師との連携がよりスムーズにとなり、省力化できることで病院の負担軽減につながる。また、より安全で正確に情報をやり取りできるようになる。
 
FAXでの運用は、コストや手間がかかることから、医療介護連携におけるFAXは百害あって一利なし
 
○病院側からよく言われる懸念
 
●Net4Uの導入で病院側の負担が増えるのでは
→対面、電話、FAXでの業務負担が改善され、トータルでは負担軽減につながる
 
●常にNet4Uを確認しないとならないではないか、
→確認する必要がある場合のみメール通知が届くし、朝1回、昼1回などタイミングを決めてNet4Uを確認する運用でも、連絡手段として十分に安心して利用することができる。
 
○救急搬送時・災害発生時の情報参照 Net4U QQ
 
Net4Uに蓄積されている医療や介護情報を救急搬送時に例外的に閲覧可能とするシステム
宇和島では、居宅介護支援センター、地域包括支援センターが初回契約時に同意を取得積極的な同意取得 で、救急や災害での情報共有を可能としている
 
●BCP連携協定に基づく情報共有
災害時に連携協定に基づく施設のグループを作成し、災害時にBCPモードを発動することで連携協定を締結したグループ内で被災事業所がNet4U上に登録している利用者情報を参照できる機能
 
○新機能
●Net4Umeet
  Net4Uから簡単な手順でオンラインミーティングやオンライン診療などが可能。
 
●Net4Unote、
  バージョンアップされブラウザでの運用が可能となった。
   
 
 

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