鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.235 (山形県医師会産業医研修会)

2013-11-29 18:12:03 | 日記
昨晩(27日)は、山形県医師会産業医研修会でした。

講師は庄内保健所長の松田徹先生で、がん検診、入浴死亡事故、自殺に3つの話
題についての講演を聴講しました。

がん検診については、受診率、精検率を上げるために、多様なメディアを利用し
た広報、無料化、クーポンの配布、待ち時間の短縮、土日検診、レディース専用
検診、事業所訪問などさまざまな活動が各地で行われているとのことでしたが、
それでも日本のがん検診受診率は先進国に比べると格段に低いとのこと。根本的
に制度が異なるためなのでしょう。

入浴死亡事故については、北海道で圧倒的に少ないとのことで、住宅環境による
風呂場との温度差が大きな因子のひとつとのことでした。また、早期発見が重要
とのことで、入浴時の声かえが重要だし、飲酒後の入浴は控えるべきとのことで
した。

自殺に関しては、飲酒との関連性が高いとのことは意外でした。松田先生の話で
は、気が大きくなるからではとのこと。 自殺の基本認識、・自殺は追い込まれ
た末の死、 ・自殺は防ぐことができる、 ・自殺を考えている人はサインを発し
ているは、とても重要なコンセプトです。自殺予防には、医師のゲートキーパー
としての役割が重要で、それは・気づき、・声かけ、・傾聴、・つなぎ、・見守
りだそうです。

また、こころの支援「りはあさる」
り:リスク評価
は:はんだん・批評せず聴く
あ:あんしん・情報を与える
さ:サポートを得るようすすめる
る:セルフヘルプ

も、覚えておきたいものです。

以下、講演のメモ書き。

◇働く世代のがん検診

検診へ向かわせる行動変容
 関心 → 関心→ 準備→ 行動→ 維持期(定期的)

山形県各地域でのがん検診受診率向上へ向けての取り組み

・酒田
  胃がん検診の無料クーポン配布
  リピーター化には効果ない
・遊佐
 大腸がん検診、 無条件に検査キット(大腸がん)送付
 受診率が15%あがった、
 また、精密検査受診率も下がらなかった
・鶴岡市、地域から職域への受診勧奨
 保健師が職場訪問し、事業所でのがん検診を勧める、
 一方で、無理であるなら、市の検診を勧奨した
 コールアンドリコール
 検診は、放置すると28%程度
 人的勧奨で44%、電話勧奨で:37%へ
・庄内町 (がん検診向上モデル事業)
 職場のがん検診の機会がない方へ、がん検診の無料化、
 クイック検診(待ち時間を少なく、土日受診可など)、
 レディース検診(女性だけの検診)、
 子どもから家族への受診勧奨
 増加率、5-18% とくに大腸がん、胃がんで 成果
 リーフレットなど広報活動を充実を
 受診のきっかけ、
クイック、:土日だから、
レディース:無料だから、 女性には無料化は重要なファクター
それでも、日本がん検診の受診率、諸外国から比較するとかなり低い
職域のがん検診における産業医の役割
 組長教育、体制のチェック、成績のチェック、精検準備、衛生委員会での役割、
 講演、 産業保健センターの場での活動
 衛生委員会の活動に積極関与

・庄内の地域・職域検診の動き
胃がん検診:職域検診は増加、地域検診は足踏み
 職域は2年前に比し、10%の増加
 胃がん検診:山形県では90%程度を把握している

・鶴岡の大腸がん検診成績
 地域
   鶴岡市 68.8% (県内3位、全県平均50%) 精検受診率:70%(12位/13)
   受診率が高いのに、精検率が低いのが課題
 職域
  鶴岡:59.4%(3位/6検診機関)
  全県平均:57.8%
 大腸がん精検受診率向上のための取り組みを開始
 医師の心得
  便潜血反応の再検はダメ →内視鏡検査へ誘導
  紹介先は診診連携で(急性期病院ではなく)
  精検の方法(大腸内視鏡)をきちんと説明
  がん検診受診勧奨に尽力する

◇健康課題としての入浴事故対策
血圧の変化と入浴事故
発汗、粘度上昇、脳血流低下、冠血流低下、起立性低血圧が要因か
一方、熱中症との意見もある
入浴事故: 死因、3/4は病死、1/4:溺死
東京都観察医務院:56%病死、34%溺死
入浴事故:日本海側に多い
年間:18000人、 交通事故:4000人、
世界レベルでも、日本の溺死は多い
山形県入浴事故死:年間:40-70、4年間で220人程度
交通事故の4.7倍、お年寄りに多い、寒い日に多い、病気とは関連ない、死亡率が高い(1/4)
12月に多い、
入浴事故抑制活動の経緯
浴槽温度、 42度:35%、41度:24%、40度:10%
行動変容
早期発見により重症化を免れた事例:147人、33%
北海道では極めて少ない
エコハウス、1月2-3日の実験(山形市)で、暖房をすべて切っても、15度以下に
は下がらない

◇自殺対策と職場でのメンタル管理の共通性
アルコールは自殺に関連性が高い
飲む機会が少ないと、自殺が減る
酒の販売を日本ほど大ぴらにやっている国はない
○自殺の基本認識
・自殺は追い込まれた末の死
・自殺は防ぐことができる
・自殺を考えている人はサインを発している
庄内での自殺
 多い、秋田と同程度、最上はさらに多い
 庄内人の酒は長い、最上は(量が)多い、
 酒の文化と自殺は関連ある?
男性は女性の3倍
自殺の原因
健康問題、経済的問題、精神疾患、などが複雑に連鎖
自殺予防に関する科学的根拠
かかりつけ医への教育>ゲートキーパーの育成、適切な認知行動療法、地域のス
クリーニング検査
自殺対策支援センター ライフリンク
4つのメンタルケア:ゲートキーパーの役割:
 ・気づき、・声かけ、・傾聴、・つなぎ、・見守り
こころの支援「りはあさる」
り:リスク評価
は:はんだん・批評せず聴く
あ:あんしん・情報を与える
さ:サポートを得るようすすめる
る:セルフヘルプ

生命先端研究所のエタノールアミンリン酸、
  エビデンスがあるのであれば、地域で活用したい
NPO法人:ぼらんたす
一般医から精神科医への紹介状(庄内統一) を作成した。加算もある。利用して
欲しい。


No.234 (南庄内在宅医療を考える会 第2回)

2013-11-27 09:05:24 | 日記


昨晩(11月26日)、本年度2回目の南庄内在宅医療を考える会を行いました。

本年度は、在宅医と他職種連携をテーマに活動を行っていますが、今回は「ケアマネと仲良くなろう」ということで、在宅医とアマネジャーの皆さんとの意見交換の場を設定しました。参加者は、医師13名、ケアマネ34名、事務方5名の計52名でした。

石橋先生の司会進行のもと、鶴岡市介護保険事業者連絡協議会 居宅介護支援事業者部会 会長の今野さんから「ケアマネジャーはこんな仕事をしています」というタイトルでケアマナジャーの仕事内容を事例を示しながら説明してもらいました。

次いで、地域包括支援センター連絡会の清和さんから、主治医との連携に関するアンケート調査の結果報告がありました。以下、アンケート結果の一部です。

○主治医連携 助かったこと、良かったこと、
顔の見える関係が以前より進んだ
医療的助言がもらえた
主治医からの情報提供があった
主治医から適切な患者・家族への説明があった

○苦労したこと、課題と思うこと
利用確認書の返答が遅くサービス利用が遅れた
 制度やケアマネの役割について、理解度に温度差がある
 在宅主治医をお願いしたが、断られた

○望むこと
リアルタイムに情報共有や相談に応じて欲しい
必要時には助言が欲しい
Net4Uを利用して欲しい

ついで4班に分かれて、グループディスカッションを行いました。
以下、話し合った内容です。
(私の聞き取りメモですので、誤解もあるかも知れません)

A班
・認知症抱えた家族の対応での困難感
 家族と医師との板挟み
・介護保険申請時、医師の字が読めない
・サービス利用における医師とケアマネとの認識の差
 例えば少し熱がある場合、医師とケアマネとで判断に差がある

B班
・積極的な情報開示は進めた方がよい
・小規模多機能
往診ができる? できない? 制度のこと、医師が知らないことが多い
・複数科受診患者
医師間の連携で病院へ搬送(受診)しなくても在宅で診れる体制を構築して欲しい

C班
・医師が生活を知ることは難しい、とくに認知症
・医師は、情報収集する必要がある
・Net4Uで繋がることが大事
・サービス担当者会議、医師の参加で方針が変更になることもあり、
 むしろ、医師がいない方が良いのでは
・担当者会議では、司会としてのケアマネの力量が問われる
・サービス確認書、医療連携室に働きかけることがポイント
・主治医が介護度を勝手に決めてしまう
・退院時の主治医に受け入れを断れれる場合がある

D班
・サービス担当者会議
 日程調整ができればでたいという医師も少なくない
 →積極的にケアマネからの働きかけが必要
・介護認定
1.5か月以上もかかっていることが多い
医師:申請書をもらっても、患者、家族が来ないので書けない
→ケアマネからの医療機関受診勧奨が必要では
 医師からの生活の背景などが分からないという指摘
→更新時に、ケアマネから必要事項を書式化した情報提供を行ってはどうか
地域でのニーズ調査(どうしたいのか)が必要
浣腸ができる、できない施設にばらつきがる
施設入所に記載する書類に、必要ではない項目も多い→見直しが必要

最後に中目先生から情報提供がありました。

1)社会福祉法プログラム法案関連
要支援:市町村に委ねられ、現在のサービスの7割に縮小
年収280万以上、介護負担が2割へ
背景:
   ケアマネがサービスをつけ過ぎる利益誘導型プランが目立つ
自立支援型がプランが求められる
地域ケア会議へのケアマネの出席が義務付けられる
介護職に医療知識が求められる → システム化
社会システムとしての在宅医療
医療側が介護を知る 介護保険を精通する医療者の育成

2)県医師会では在宅医療部門の立ち上げ
アンケート調査を行った、その速報報告

3) 足繁く訪問するケアマネを期待




No.233 (在宅医療推進フォーラム)

2013-11-26 11:16:32 | 日記


11月23日、東京商工会議所 東商ホールで行われた第9回目となる在宅医療推進フォーラムに参加してきました。先日、鶴岡で開催した東北在宅推進フォーラムを報告せよとの依頼に応じて、参加してきたものです。

在宅推進フォーラムは、勇美記念財団の助成により運営されています。勇美財団は、株式会社オートバックスセブン創業者のひとりである住野勇氏が株式上場で得た資産を社会に還元するために設立された財団法人です。総助成金額は約9億7700万(2013年9月末現在)で、在宅医療を始め医療・福祉・介護に関する各種地域サービスの提供を推進するため、先駆的かつモデル的な在宅医療に関する事業に対して助成等を全国規模で行っています。なお、財団名の「勇美」は、住野勇氏の「勇」、妻美代子氏の「美」に由来するそうです。住野夫妻は、最前列で、最初から最後まで熱心に聴講しておられました。

なお、11月23日を在宅医療の日と定め、毎年この日にフォーラムを開催しています。今年で9回目となります。

フォーラムはおもに一般市民へ向けたもので、600名を越える参加者がありました。

第一部は、あいさつの後、日本医師会作製の「かかりつけ医が行う在宅医療」というDVDが上映されました。在宅医療に無関心だったかかりつけ医が患者家族の要望もあり在宅医療を始めるが、在宅医療を実践する中でその必要性に目覚めるという内容で、在宅医療はかかりつけ医機能の延長にあること、在宅医療を行う際のポイントなどが分かりやすく解説されています。

そのあとは、全国11のブロックからの活動報告がありました。各ブロックともさまざまな切り口で在宅医療の普及に取り組んでいるようです。東北の代表として私が、先日鶴岡で行った東北在宅医療推進フォーラムの内容についてプレゼンしてきました。

私の報告ファイル(PDF)

私の報告ファイル(パワーポイント)

昼食をはさんでの第二部では、まず、厚労省の神田氏から「在宅医療の制度面の課題について」という基調講演があり、次いで 「在宅医療の今後の進め方」 ~各職種はどのように取り組むのか~という座談会がありました。内容は、医師会、歯科医師会、看護協会、、薬剤師会介護専門医協会からの在宅医療への取り組みの現状報告とその後のディスカッションでした。

特筆すべきは、在宅推進フォーラムの9年間の歴史の中、日本医師会の代表が初めて登壇したことです。歴史的な出来事だと言っていましたが、私は、遅すぎるのではないかなという感覚を持ちました。遅すぎたとしても、日本医師会が在宅医療はかかりつけ医機能の必須の要件だと公言したことは、在宅医療の推進にとって大きな出来事だと思います。

そのあとに、「かかりつけ医とともに在宅医療を進めるには?」というタイトルでのシンポジウムがありました。まず、国立長寿医療センター 三浦氏からの在宅医療連携拠点事業の現状分析という基調講演があり、地区医師会から3題、在宅療養支援診療所から2題の報告がありました。三浦氏の話は、在宅医療連携拠点事業の総括でしたが、本事業で地域での顔の見える関係は進んだが、医師会や市町村のかかわりが大きな課題であるとの指摘がありました。また、東京都北区医師会、粕屋医師会、柏市医師会からは、在宅ネットワークの構築、包括支援センターの医療面でバックアップシステム、在宅での医療や介護情報をかかりつけ医や病院間で共有するしくみの構築など、さまざまな工夫をして取り組んでいる様子が報告されました。

在宅療養支援診療所からの報告では、神経難病などの希少疾患を在宅で診ている専門医集団による在宅療養支援診療所と医師ひとりでやっている在宅療養診療所からそれぞれの講演がありました。「できることをできるだけ」、「在宅見取り、必要なのは心配り(支援)」、「ミッションからアクションへ」などのフレーズが心に残りました。

閉会の辞として、大島伸一国立長寿医療研究センター総長から、人と人との触れ合いは、病院ではつくりにくい。在宅にはそれがある。それこそが地域を変える力である。これからは、医療ががらりと変わる。今はその転換期にある。来年度は名古屋で開催予定であるという話があり、閉会となりました。

今回のテーマは、「新しい地域社会の創造へ向けて」


プログラム
第一部

開会の辞
 在宅医療助成勇美記念財団 住野 勇 氏
 全国在宅療養支援診療所連絡会 会長 新田國夫氏

上映会
かかりつけ医が行う在宅医療

11ブロックからの活動報告

第二部

基調講演
 「在宅医療の制度面の課題について」
 神田 祐二 氏 (厚生労働省)

座談会
 「在宅医療の今後の進め方」
 ~各職種はどのように取り組むのか~
 座長:大島伸一、辻哲夫

演者
・日本医師会 介護保険担当 高杉氏
・日本歯科医師会 常務理事 佐藤氏
・日本看護協会 常任理事 斎藤氏
・日本薬剤師会 常務理事 安部氏
・日本介護支援癬も人協会会長 鷲見氏

シンポジウム
「かかりつけ医とともに在宅医療を進めるには?」
座長:新田國男氏 (北多摩 医師会)

1、在宅医療連携拠点事業の現状分析
  国立長寿医療センター 三浦久幸氏

2、地区医師会から、
 東京都北区医師会
 粕屋医師会
 柏市医師

3、在宅療養支援診療所
 専門医集団による在宅療養支援診療所
  秦平会 理事長 石垣氏
 医師ひとりの在宅療養診療所
  東京都大田区鈴木内科医院 鈴木氏

閉会の辞 国立長寿医療研究センター総長 大島氏

No.231  (丙申堂~釈迦堂)

2013-11-25 17:10:39 | 日記


恥ずかしながら、医師会の隣にあるにも関わらず、丙申堂~釈迦堂には、一度も
足を踏み入れたことはありませんでした。日曜日、紅葉が見頃との記事をみて、
また、晴れてきたので、写真を撮りに訪れてみました。こんな綺麗なところが、
こんな身近にあったなんて、もったいないことをしました。これからは、四季折
々訪れてみたいと思います。

写真

旧風間家住宅 「丙申堂」

風間家旧別邸 「無量光苑 釈迦堂」
l


No.229 (佐久からの視察)

2013-11-25 15:11:31 | 日記


11月22日、佐久市(高齢者福祉課)、佐久医師会(在宅医療推進委員会)、佐久総合病院(在宅医療連携拠点事業)から総勢7名が視察に来ました。

佐久といえば、“農民とともに”を旗印に地域医療の最前線を切り開いてきた、
まさに在宅医療の原点となった地域、そのようなところから視察に来ていただい
たことに、大変恐縮するとともに光栄に思いました。

視察のおもな目的は、当地区で運用されている地域電子カルテ「Net4U」を佐久地区でも導入できなかということのようでしたが、4時間にも及ぶ意見交換会では、Net4Uのほかにも、当地区医師会のさまざまな事業展開、ほたるの活動、OPTIM、地域連携パス、鶴岡みらい健康調査など、鶴岡における多面的な取り組みが話題となり、楽しくも活発な談義となりました。

Net4Uについては、大変感銘を受けた様子で、佐久地区でのNet4U導入を検討したいとのことでした。近い時期に私どもが、佐久へお邪魔し、Net4Uの講演や実演を通して、その有用性をアピールすることになりそうです。

また、小松先生は武林先生と懇意で(今回の視察は武林先生が仲介してくれました)専門は公衆衛生だそうです。当地区の脳卒中パスのデータ解析には大変驚いており、今後の展開についてさまざまな意見を頂きました。

以下、武林先生への報告から

ご存知かもしれませんが、鶴岡地区の脳卒中連携パスの取り組みには
驚きました。鶴岡地区のほぼ全例脳卒中が登録されており、
その後のフォローで再発も評価でき、半分程度は維持期パスで
フォローできているようです。地域住民の理解や協力があってだと思いますが、
コホート研究のアウトカム評価として、これほど精度高く、データ収集も
容易にできる地域の価値は非常に大きいのではないかと思いました。
鶴岡みらいコホートの今後が楽しみです。

以下、小松先生と北澤先生からのお礼メールを許可を得て転載します。

佐久総合病院の小松です。
先日はお忙しい中、佐久地域から6名の視察対応をいただき、
本当にありがとうございました。

13時から17時まで白熱した意見交換では、鶴岡地区医師会の歴史、
これまでの取り組みについて理解できただけでなく、三原先生や
遠藤さん、渡邊さん、美雪さんのお人柄にすっかり引き込まれて
しまいました。みなさまのようなお人があっての鶴岡地区の取り組み
であること、人と人とのつながりを大切にしてきた活動、
フラット会など医師会の介護側への理解が大きく進んでいることなど、
我々にとってはたくさんの気付きや課題を確認することができました。

また、懇親会では鶴岡のお料理・お酒も美味しかったのですが、
鶴岡地区医師会のみなさまのお人柄もあってか、私たちも
初めてお会いしたとは思えないくらい、楽しんでしまいました。
同じ思いを大切にされている印象を受け、勝手ながらこれからも
このご縁を大切にさせていただきたいと感じています。

2次会では三原先生宅で遅くまでありがとうございました。
ギター演奏や歌もあり、満喫してしまいました。
翌日の東京での在宅医療推進フォーラム、お声がかれていたと
伺いましたが、大丈夫でしたでしょうか。

これから佐久医師会の金沢会長に視察報告を行う予定です。
今後の在宅医療のバックアップ体制構築のために、
Net4U利用の可能性について北澤先生と相馬先生と
提言をしたいと思います。

今後、佐久市とも相談を進めながら来年度以降の事業計画に
乗せることができるかなど、詰めていきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

追伸
秋山美紀先生の著作「コミュニティーヘルスのある社会へ」を
昨日改めて拝読いたしました。三原先生、遠藤様のお話しを
思い出しながら、改めてこれまでの活動がつながって
現在の鶴岡地区医師会の取り組みがあることがわかりました。
慶応大学の取り組みも含めて、これまでの活動がよく
まとまっていて、私たちにはとても参考になりました。

三原先生、
佐久病院の北澤です。

先日は本当に有り難う御座いました。
翌日は空港まで便乗させて頂き助かりました。
有り難う御座いました。

早速ですがNet4Uに関してですが
当佐久医師会の金沢会長もネット等ですでにご存じで
有用なツールと思っていたとのことでした。

それなので早い目に医師会長に相馬先生、小松医師三人で説明をし
早期に先生方を佐久にお呼びして佐久地域での導入を積極的に
進めて参りたいと考えております。

これからも、色々とお世話になる事が多いと思いますが
宜しくお願い致します。

佐久地域もお米が美味しく美味しいお酒が結構いっぱいあります。
その上、「美味しいお米が獲れる地域は悪い人はあまりいない」の法則が
当てはまっている地域のようにも感じますので安心してお越しください。

本当に今回は有り難う御座いました。
蛍の皆様、中村副会長、土田副会長、美雪奥様はじめ皆様に
宜しくお伝えください。

簡単では御座いますが御報告とお礼まで。

北澤 拝

荘内病院創立100周年記念祝賀会

2013-11-25 11:32:55 | 日記


昨日(11月24日)、東京第一ホテルで荘内病院創立100周年の記念行事が行われました。

記念式典のあと、慶應義塾大学先端生命科学研究所の富田勝所長より、「慶応鶴岡キャンパスの挑戦」と題した記念講演がありました。最先端の技術や人財育成で、鶴岡から世界へ挑戦する富田先生のすばらしい講演でした。鶴岡という小さな地方都市での成功事例が、日本を、世界を変えることができる!勇気を頂きました。

講演のあとは祝賀会では、荘内病院の創立100周年をお祝いするとともに、こらからの増々の発展を祈念しました。

以下、私からの祝辞を載せておきます。

鶴岡市立荘内病院の創立100周年記念にあたり、鶴岡地区医師会を代表して、心からお喜び申し上げます。

荘内病院は、100年の長きにわたり、鶴岡地区の唯一の基幹病院として、市民の健康を守るためその役割を十分に果たしてきました。綿々と尽力されてきた歴代の院長、多くの医療者、コメディカルスタッフほか多くの関係者の努力に敬意を表するとともに、心から感謝申し上げたいと思います。

地域の医療は、救急や高度医療などを担う急性期病院、リハビリテーションを主体とした回復期病院、慢性期~療養型病院、かかりつけ医機能を担う診療所、専門診療所などがそれぞれが機能や役割を分担し成り立っています。そのなかにあり、荘内病院は、地域のすべての医療の中核となる唯一の基幹病院として機能しています。

平成15年には、最先端の機能もつ、近代的な病院へ新築移転したことは、記憶に新しいところですが、その他にも、災害拠点病院としてのヘリポートの設置、電子カルテの導入、DPC対象病院、地域医療支援病院、山形県がん診療連携指定病院、看護師の7対1配置など、基幹病院としてふさわしい機能の充実を図ってきました。

一方で、全国的な医師、看護師不足は、荘内病院でも例外ではなく、近年、その影響が顕在化していますが、関係者のまさに不眠不休の努力により、その機能を維持していることには敬服するものであります。

鶴岡地区医師会としても、荘内病院の負担軽減を目指して、平日夜間診療所の開設、休日診療所における小児科医の常駐、さらには、がん末期患者の在宅への積極的な受け入れ、地域連携パスによる二人主治医制の推進など、荘内病院と一体となりながら、地域の医療の質の向上とその維持に取り組んできました。

病院完結型から地域完結型へという言葉は、使い古された感がありますが、超高齢社会が進行する中、医療に求められる姿も大きく変わりつつあります。すなわち、われわれ医療者には、質の高い医療を提供していればよいということだけではなく、介護・福祉に携わる人たちや行政とも連携しながら、その人がその人らしく生き抜けることを支えるという視点も必要になってきています。医療とは、単に病気を治すだけではなく、人と人との触れ合いを通して、人を診る、さらには地域を診るという医療の根本が見直される時代になってきたともいえます。

荘内病院におかれましては、今後とも高度医療を担いつつ、地域の医療・介護を担うさまざまな職種を支え、また指導的な役割を期待したいと思います。 今後も市民に満足と安心を与える基幹病院として大いに発展されることを強く念願し、祝辞とします。


No.228  (医療と介護の連携研修会)

2013-11-22 10:52:57 | 日記


昨晩(21日)、出羽庄内国際村で、200人超の出席を得て、平成25年第回目の鶴
岡市医療と介護の連携研修会を開催しました。

今回は、医療依存度の高い利用者の支援についてをテーマに、デイサービスきら
りと、担当のケアマネジャーからの事例報告があり、32のグループに分かれてグ
ループワークを行いました。

高齢者人口は、2025-30年(12-17年後)をピークに減少に転じますが、一方で、
85歳以上は、その後10年、2040年(これから27年)まで増加し続けます。85歳以
上の高齢者というのは、要介護認定率が高く、また医療依存度が高い、いわゆる
手間のかかる人たちです。少ない医療・介護資源で、この人たちをどう支えてい
くか、今後地域での重要な課題になってきます。

病院などの医療施設での入院適応がない医療依存度の高い高齢者は、こ
れからは介護側でもみてもらう必要があります。そのためには、医療サイドから
の介護系の人たちとへ支援~バックアップが不可欠です。今回の研修会を通して、
より具体的な医療・介護連携のしくみを構築する必要性を感じました。

そのために、「医療と介護の顔の見える関係づくり」、ということで懇親会で医療介護連携を深めました。

No.227  (鶴岡市介護保険運営協議会、地域包括支援センター運営協議会)

2013-11-22 09:30:14 | 日記
20日、9:30~、鶴岡市介護保険運営協議会、地域包括支援センター運営協議会が
行われ、出席してきましたので報告します。

鶴岡市介護保険運営協議会

介護保険運営状況報告
・鶴岡市人口推移
  1,34,909(平成9年末)
  高齢化率:29.8% 3ポイント上昇
  過去7年間で、総人口は8,228人減少、高齢者は1,873人増加
  年間、1000人づつ減少

・被保険者数の推移
  平成24-26年度に、第一号被保険者(65歳以上)が、大幅に増加

・要介護認定者の推移
  要介護認定者:8,552人(平成25年9月末)、7年間で1.2倍
  軽度認定者の増加が目立つ

・サービス受給者数の推移
  1か月の平均サービス受給者総数(7,305人):7年前の1.2倍

・保険給付費の推移
  年々増加、24年度は130億を突破

・居宅、地域密着、施設別給付費の推移
  サービス構成比 居宅:54.8%、地域密着型:13.5%、施設:31.7%
  地域密着型サービスの増が大きい

・第1号被保険者1人あたり給付費
  約 318,000円、 平成18年の約1.3倍、73,000円増

・給付分析(カッコ内は全国平均、県平均)
  保険料:5,833円 (4,972円、4,784円)
  受給者数:7,441人
  75歳以上の認定率:32.3%(31.3%、29.5%)
  鶴岡の特徴、要介護5の居宅サービス利用率が高い(鶴岡:12.2%、全国、
  県:7%程度)

・今後の介護保険をとりまく状況
  75歳以上の人口増加は2025年まで継続、
  2030年頃から75歳以上人口の伸びはとまるが、85歳以上人口は、
  その後10年程度増加が続く
  他方、40歳以上の人口は減少していく

・2025年までの高齢化の状況
  山形県の高齢化の伸び率(108.8)は全国(132.4)でもっとも低い
  鶴岡の伸び率:106.5
  伸び率=平成27年の人口を100としたときの指数

・年齢層別の要介護認定率
  認定率:平均20%、85歳以上で50%以上となり急速に上昇

・第5期介護保険事業計画の位置付け
  5期は、3-4期の延長線上にあり、仕上げ時期であり、
  6期から本格化する地域包括ケアシステムへの準備期間
  第6期はあたらな視点による計画を策定
  25年度中に、市民を対象にニーズ調査を行う

鶴岡市地域包括支援センター運営協議会

地域包括支援センター運営状況

・職種:保健師、社会福祉士、主任ケアマネ
・特徴:即時性、困難性、専門性
・相談数増加、
  要因:周知、高齢人口の増加、認知症増加、互助システムの低下、
・来年度から9地域に展開
・事業
  介護予防ケアマネジメント
  総合相談支援
  権利擁護  虐待
   ケアマネからの通報が多い
  包括的・継続的ケアマネジメント支援
  24年度から、ケアマネが主体に解決した事例は統計から外した
  ネットワーク構築
   地域ケアネットワーク会議
   地域ケア推進担当者会議
   民生委員会との連携会議

平成25年地域包括支援センター運営活動計画

運営方針
 1、地域包括ケアネットワーク体制の推進強化
 2、介護予防
 3、相談窓口
 4、権利擁護
 5、ケアマネジメントの質の向上と平準化
 6、潜在的要援護高齢者の実態把握
 7、災害時対策
 8、要支援者の自立支援

 各事業所毎の評価

鶴岡市における地域ケア会議の取り組み
スケジュール
 25年度:ルール化、検討プロジェクトの立ち上げ
 26年度:全包括が個別地域ケア会議を実施→課題の集積
 27年度:生活圏域での地域ケア会議の実施、
     市レベルの地域ケア推進会議開催
     地域ケア会議実施要綱の整備

No.226  (地域緩和ケア症例検討会)

2013-11-19 12:24:05 | 日記
13日に開催された地域緩和ケア症例検討会の報告を引用します。
茅原クリニックからの初報告とのことで、地域での緩和ケアの広がりが感じます。

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庄内PJメンバーの皆様、こんにちは。
鶴岡協立病院の高橋美香子です。

11月13日に開催されました第7回、地域緩和ケア症例検討会の報告をさせていた
だきます。

今回の症例提供は、訪問看護ステーションきずなと茅原クリニックでした。
参加者は29名です。内訳は医師4名、看護師15名、MSW2名、ケアマネ4
名、OT2名、PT1名、事務1名でした。

初プレゼンとなる茅原クリニックからは、尾形先生を始めとして、のぞみの園の
看護師、ケアマネを加え、総勢6名で参加いただきました。

きずなの症例は化学療法を繰り返す中で徐々にADLが低下しているケースで、関
わり始めて間もないこともあり、ご本人やご家族の病状理解や、性格の把握、今
後の意向など、スタッフ間での情報共有と方向性の共有がまだ充分ではないケー
スでした。退院カンファレンスでの訪問看護師サイドからの情報収集の要求と、
おくりだす病院側の情報提供の姿勢が求められます。

茅原クリニックからは通所利用者が末期がんとなり在宅療養を行うに当たって、
関連施設を挙げてサポートした取り組みを報告いただきました。初めての在宅ホ
スピスとしてのみとり症例ということでしたが、10日間程度の短い療養期間に
OPTIM配布ツール「これからの過ごし方」等を利用し、タイムリーなケアを提供
されていました。今後さらに発展した活動につなげていただければと思います。


次回、12/11(水)第8回症例検討会は「ハローナース」と「山王フジック
ス」の担当になります。天気が心配されますが皆様のご参加・ご協力をお待ちし
ております。

No.225  (行政とのミーティング)

2013-11-19 12:20:21 | 日記
昨日(18日)昼、第5回目となるほたると行政とのミーティングを行いました。
以下、報告します。

1、医療と介護の連携研修会(鶴岡市)
10月21日( 木)18:30~、出羽庄内国際村

当地区の医療介護連携を支える重要な研修会のひとつ。
現在申し込み数が200名を越えている。
今回は、事業者側からの参加が多い。
テーマ:「施設における医療依存度の高い入所者の受け入れ」
事業所と担当したケアマネからの事例報告
多職種によるグループワークを予定

2、看取りに関する研修など(保健所)

施設での看取りが課題となっているが、その要因として、現場の不安、負担感が
ある、その解決のため施設の人たちの 不安や負担軽減のための研修会を予定し
ている。
講師は、荘内病院の 認定看護師、事例報告:ひまわり
来年の1-2月頃、2回に分けて開催予定
対象:有料老人りホーム、小規模多機能、・・など

地域医療再生基金を活用した庄内地域在宅医療推進事業
 実施期間25年度~27年度、
 専門性の向上、他職種との連携強化、住民啓発を目的に各種事業を行う

住民啓発では、 庄内地域医療連携の会を実施団体に、 公益文化大学と連携し、
学生とともに「老い方」、「最期の過ごし方」を考えながら市民へ発信していく。

3、南庄内在宅医療を考える会
26日 医師会講堂で開催予定
今回のテーマは「ケアマネと仲良くなろう」
ケアマネの仕事紹介や事例報告のあと、グループワークを予定
現在の参加予定者は 医師:8名、 ケアマネ:26名、

 医師の参加表明が極めて少ない
  → 在宅ケアの中心となるのはケアマネジャー
  真の意味での「在宅医療」は、ケアマネとの連携なくしてはできません。
  在宅医療を担う医師の参加を期待します。

4、鶴岡市の来年度の取り組みについて
鶴岡市の課題
 2025年をピークに高齢者は減少に転じるが、85歳以上は2040年まで増え続ける
 85歳以上は、介護、医療依存度が高い、
 今後、施設は増えず、独居高齢者の増加が著しい
 在宅死・在宅看取り体制の整備が必要

超高齢社会に備えての地域包括ケア体制整備の推進
1、日常生活圏域ごとの地域ケアネットワークの構築
2、地域ケア個別会議 (地域哺勝支援センターが主体的に取り組む)
  27年度から、地域ケア推進会議を設置し、鶴岡市全体の課題を検討
3、在宅医療連携拠点事業
 26年度から人件費1名分を市が負担する方向で予算要求
 27年度からは鶴岡市が事業化し、医師会へ委託(予定)

次回、1月20日(月)に予定