ひーず のーと

旅、食、落語・・・と日々思うこと、思い出したことの備忘録

鈴木眞哉・藤本正行著 洋泉社新書y 信長は謀略で殺されたのか

2007-02-23 22:15:01 | マイ ブック
鈴木眞哉・藤本正行共著の洋泉社新書y140、「信長は謀略で殺されたのか 本能寺の変・謀略説を追う」(2006年2月)。最近、テレビで、本能寺の変物(フジテレビの光秀のドラマ、TBSが信長コードとか言ってやった特番)のを続けて見たので、本屋で見つけて、読みました。
謀略説~足利将軍説、イエズス会説、羽柴秀吉説、毛利輝元説、徳川家康説、明智光秀無罪説等~を次々に反駁していく。多くが、小説家が小説として、想像したことを描くというよりも、裏付け資料もなく、自分が見つけた本当の歴史を小説として書いているところが問題なのだと。確かに、ウソとして描くのならいいけど、それを真説として描くのはよくないよね。さらに、それを支えるのが、こじ付けをしてでも正しいことを描こうとするNHKの歴史番組とも。そうかもなあ。
ところで、著者は本能寺の変は、やはり明智光秀が偶然のチャンスを生かしての謀反と。そして、その原因は、怨恨説と野心説とがあるが二者択一は適当でなく、人の心理だから複雑なのだから、一方でなく、それらが相俟ってと考えるとのこと。確かに、人の心のあやで動く歴史を、一つだけの心理に帰着・単純化してしまうのは間違いだろうと思われます。それにしても、フロイスの日本史によると、光秀は裏切りや謀略を好み、刑を科するに残酷で、独裁的だったということで、びっくり。知らなかった。
というわけで、なかなか、興味深く読み進める歴史研究書でした。

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