浅田次郎の壬生義士伝。週間文春に1998年から2000年に連載された小説。
新選組ものだけど、新選組ものの長編小説には珍しく、主人公が吉村貫一郎。吉村貫一郎と吉村が守りたかったその子供達~二男一女~の物語を、彼らを取り巻く、新選組の斉藤一、池田七三郎、或いは吉村がかつていた、南部藩の幼なじみ大野次郎左衛門の息子などの話をとおして、描いたもの。関係者の話のあいまに、吉村貫一郎の最後の一晩の自身の口による語りや、息子の語りもいれ、重層的に吉村とその子どもについて描いていく小説。でも、何で、吉村貫一郎なのかな、そして、なぜ、新選組なのかな。作者が描きたかったものが、妻子を思う武士だったら、何も、新選組であまり知られていない隊士を使うよりも、全く架空の武士を使ってもいいしなあ。読みやすい小説だったけれど、そこらへんが良くわからない。
新選組というと、試衛館グループの男の絆の物語を期待してしまうのだけど…。
新選組ものだけど、新選組ものの長編小説には珍しく、主人公が吉村貫一郎。吉村貫一郎と吉村が守りたかったその子供達~二男一女~の物語を、彼らを取り巻く、新選組の斉藤一、池田七三郎、或いは吉村がかつていた、南部藩の幼なじみ大野次郎左衛門の息子などの話をとおして、描いたもの。関係者の話のあいまに、吉村貫一郎の最後の一晩の自身の口による語りや、息子の語りもいれ、重層的に吉村とその子どもについて描いていく小説。でも、何で、吉村貫一郎なのかな、そして、なぜ、新選組なのかな。作者が描きたかったものが、妻子を思う武士だったら、何も、新選組であまり知られていない隊士を使うよりも、全く架空の武士を使ってもいいしなあ。読みやすい小説だったけれど、そこらへんが良くわからない。
新選組というと、試衛館グループの男の絆の物語を期待してしまうのだけど…。