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連日、暑い日が続いています。区長定例記者会見も就任後、20回を数えます。今回も発表事項が多い会見となりました。
また動画でもご紹介しています。http://www.ustream.tv/recorded/24350781

[引用開始]

みなさんこんにちは。
 今年度6回目の記者会見となります。連日大変暑い日が続いています。記録的な猛暑ともいわれていますが、東京電力管内の本日の電力需要の予測が90パーセントでやや厳しいという予測がされているようですが、原発稼働ゼロでこれだけの猛暑で、しかもオリンピックが始まっている中でも電力供給がもっているということには注目をしておきたいと思います。

 まず、「節電について」です。
 世田谷区のホームページのトップページの「節電対策・電力使用状況」から「東京電力管内の電力使用状況と23区の電力使用実績」を見ていただくと、グラフが載っています。去年の7月27日のグラフには、平成22年度、つまり一昨年は7月23日が電力需要のピークで、東電管内の東京23区エリアで1336万キロワットの電力需要があったと書いてあります。


 昨年は電力使用制限令が出ていたこともあって、1135万キロワットという削減目標値をかなり下回りました。昨年の7月27日の最高気温は31度で、今年の7月27日はその気温を少し上回っていましたが、一昨年のピークや15パーセント削減目標値を下回っている状態だということがおわかりになると思います。


 大飯原発再稼働をめぐる議論でも、最後まで関西電力の供給能力がどのくらいなのかということについて二転三転したということはご記憶にあると思います。エネルギー問題で重要な「供給能力はこれだけである」というデータは一つだと思います。ところが、それがブラックボックスの中に入ってしまっていて見てとれない。世田谷区としては、昨年からかなりそこにこだわって、どれだけの電力が供給できるのか、区内で電力をどのくらい使っているのかという情報をしっかり開示するよう求めてきました。


 これは、簡単にいえば、今日のような暑い日に、あらかじめこのエリアの供給限界はここだとグラフの上のほうに棒をひいて示して、需要がどんどん供給力の限界に迫って、90パーセントを超えたところで注意喚起し、95パーセントを超えたら一斉に制限をかける。これはそれぞれ区からメールでやってもいいわけで、事業者や一般の区民、つまり電気を使う側の人たちが需要を控えることでブラックアウト(停電)を回避するという考え方です。


 経済産業省の中で電力供給システム改革委員会というものができていますが、ここの文章を見ても、3月11日以前は、需要側のコントロールということについて気がついてこなかったということをしきりと反省しています。現在のところ、東京電力管内は原発が止まっていてもまだ余力があるということですが、こういった取り組みは今後、非常に大事になってくるのではないかということで続けていることをご紹介しておきます。

 次に、前回の記者会見でご紹介した「せたがや涼風マップ」についてです。
 これについて、5つの総合支所の地域別に地図を入れて、その中に「お休み処」ということで、冷房が効いて水が飲める銭湯とか薬局などを紹介していますということで発表したところ、テレビや新聞等でも報道していただいて、1地域につき概算2万部、全部で10万部作成しましたが、8割がもう既になくなってしまったということです。置くとなくなるということで、区民からは大変好評をいただいています。

 クールシェアという取組みも全国に広がってきて、先ほどチェックしたところ、27自治体で何らかのクールシェアの取組み、つまり暑い時に涼しいところを一人占めしないで、街の中の公共施設などで暑さをしのごうという取組みが行われています。個人個人のご家庭で一人ひとつエアコンを使うのではなく、例えばイベントに50人が参加すれば、地域電力消費自体は大幅に下がるわけです。各家庭にエアコンがあると仮定すればの話ですが、そういう意味では49台分の電力はカットされるので、これも今お話ししたような電気を使う側のコントロールという発想です。

 世田谷区では、「ふじみ荘でクールシェア」、「老人会館、厚生会館でクールシェア」という取組みをしています。これはクールシェアの高齢者版ということで、60歳を超えた方に無料でお部屋を提供したり、どうぞ来てくださいと呼びかけているものです。甲子園やオリンピックも始まっているので、そこで大いに観戦して盛り上がってくださいということで、お仲間で来てもいいし、お隣り同士仲良くなって盛り上がってもいいですよという呼びかけを始めています。そういう意味では、先ほどお話ししたお休み処は「ひととき寄る」というイメージですが、こちらの高齢者版は、夏の一番暑い盛り、特に午後だと思いますが、そういった時間帯にどうぞじっくりとお過ごしくださいという取組みです。

 世界各国でこの10年間熱波、異常高温で、例えばフランスでは2003年に1万5000人の方が亡くなるという悲惨なことが起きています。ヨーロッパは暑さに慣れていない、エアコンなどがないということもあると思いますが、異常高温ということが今後起こらないとも限らないので、こうした取組みを強めながら、早め早めに対策なども考えていきたいと思っています。

 続いて、「せたがやソーラーさんさんプラン」についてです。
 「せたがやヤネルギー」というコピーは屋根に太陽光発電をつけるからヤネルギーということです。6月の記者会見で、「せたがやソーラーさんさんプラン」ということで、太陽光発電設備を大量一括発注することでコストダウンしますとご案内したところ、報道していただいたこともあり、7月17日に募集をスタートして、7月30日午前10時現在で、問い合わせの総数が1072件、見積もりの申込は377件となっています。これは6月からの累積ということで、そういう意味では、目標が1000なので、十分な手ごたえがあって、まずまず好調な滑り出しを見せたと事業主体である世田谷サービス公社は言っています。

 すでに見積もりということで、家屋の屋根の形状などの調査が始まっていると聞いており、8月になれば契約成立という場面も出てくるだろうと言われています。8月4、5日に行われるふるさと区民まつりには、毎年30万人を超える人出があり、多くの区民の方が参加されているので、そういったところでも相談コーナーや窓口をつくってさらにPRしたいと世田谷サービス公社は話していました。
 昨年の3月11日、特に東日本大震災とそれに伴う原発事故によって、エネルギーの地産地消についても、昨年私が就任した時から関心の高まり方がだんだん大きくなっていると感じています。そういう意味で、今回の大量に一括して発注するということは一つの始まりですが、世田谷区にはマンションなどの集合住宅も大変多くあります。集合住宅に住んでいる区民がとても多いので、太陽熱やさまざまなツールを使った自然エネルギーの拡大をさらに広げていきたいと思っています。 

 ところで、このふるさと区民まつりの会場には、北は北海道の中川町、南は沖縄の宮古島市まで、全国から36自治体が特産物、名産物を販売するブースを出展するということで、多くの方が訪れ、非常に賑わいます。区民の方も毎年ここで何を買おうと非常に楽しみにしています。

 実は、以前から行われていたようですが、私が区長になって初めて経験したのは、この区民まつりの時に開催されている「首長懇談会」というものです。まつり期間中、交流自治体の市長さんや町長さん、村長さんが世田谷に来て、それぞれのブースでPRしたり、様子を見たりします。今年も副市長、副町長、副村長を含めて16、7人の方がいらっしゃるということです。このふるさと区民まつりは長く続いているので、自治体によっては20年、25年出ているというところも多くあります。これまでも交流はしてきましたが、この際、先ほどの自然エネルギーの活用も含めた産業や雇用の交流、観光の分野での付き合いを進めて、さらに災害時に連携していけるよう、「世田谷がやがやサミット」というような形で、自治体間連携について、8月4日の首長懇談会で私から提案しながらご意見を伺っていきたいと思います。

 次に、「老人会館の愛称について」です。
 先ほどのクールシェアの話で出てきましたが、世田谷区には老人会館という施設があります。この老人会館には生涯大学というものがありますが、この老人会館の利用対象は60歳以上です。かつて60歳以上を老人という区分けで呼んでいた時代があるので老人会館という名称なのですが、61歳の生涯大学の受講生の方から、老人会館という名称がとても嫌なのでどうにかならないかという声があり、愛称を公募しました。その結果、「ひだまり友遊(ゆうゆう)会館」という名前に決定しました。9月1日から変更します。

次に、「都市農地を守ろう!アグリフェスタ2012」についてです。
 先週、都市農地を守ろうということで、杉並区と世田谷区、JA東京中央、これは農業協同組合ですが、この3者で昨年に引き続き「都市農地を守ろう!」ということで、「アグリフェスタ2012」というキャンペーンを杉並区の柏の宮公園で行い、大変多くの方に来ていただきました。トークセッションでは、東京都市大学の涌井史郎先生と、JA、杉並、世田谷で語り合い、都市農地保全について私からは、「一般論としての都市農地を論じているだけでは保全はなかなか進まない。税制上の問題がさまざまあるわけで、むしろ都市農地保全に的を絞った法整備をこういったつながりの中からプッシュしていこうではないか」という提案をしています。
 以上がご挨拶で、次に2点ほどおしらせがあります。

 一つは、「世田谷区平和都市宣言記念事業について」です。
 世田谷区は、昭和60年8月15日に平和都市宣言をしています。このことを記念して、今年は8月13日の月曜日に平和映画祭ということで、映画の上映などをします。また、戦争を知らない世代に戦争体験を直接語っていただくような場も持ちます。そして、あまり知られてないかもしれませんが、世田谷公園に「平和の祈り像」という、世田谷区が平和都市宣言をしたことを記念してつくられた像があります。さらに、「平和の灯」というモニュメントもつくられています。ここに写真がありますが、この2つの木はアオギリと柿の木で、それぞれ広島と長崎の原爆の惨禍をくぐりぬけて生きながらえた苗木を当時「平和の木」ということで植樹しました。このプレートや表示がわかりにくかったので、今年になってから新しくわかりやすいプレートをつけました。
 さらには、本日7月30日から第2庁舎ロビーで、熊本前区長の時から加盟している平和市長会議主催の「原爆被害の実態に関するポスター展」を開催しています。ポスター展の会場では、核兵器禁止条約の早期実現に向けた市民署名活動の紹介と署名の受付も行っています。8月に被爆の日を迎えるということで、こういった取組みも紹介させていただきました。

 最後に、「世田谷246ハーフマラソンの開催について」です。
 毎年規模が大きくなり、区民の中にも浸透してきた246ハーフマラソンを今年も11月11日に開催することになりました。7回目ということで、まだ歴史は浅いながらも、公式記録を刻める大会ということで、昨年もたくさんの方が応募されました。出場できるランナーの数が限られているということもあって、また抽選になると思います。7月25日から募集を開始し、8月15日で締め切る予定なので、ご紹介いただけたら幸いです。

 原発事故以来、福島のお母さんたちは、子どもが外で遊ぶ環境に非常に気をつかいながら暮らしています。4月の春休みに、20数人を2回、区の大蔵第二運動場の施設に呼んで、リフレッシュしてもらおうという企画をしたところ、大変好評だったことに加え、世田谷区の中でもこういった企画を応援したいという声が大変高まって、「ふくしまっ子リフレッシュin世田谷」ということで、8月12日から50人、8月20日から50人を今度はふじみ荘という、先ほどのクールシェアの話で出た高齢者施設も使って迎え入れることになっています。また、なるべく早く再生可能エネルギーを使う社会へということで、先日、世田谷区の民間保育園、これは認可保育園ですが、その園長さんたちから「エネルギー転換を早く行ってほしい、そして原発依存社会から早く転換したい」という申し入れを受けたりしています。
 
 私からは以上です。

[引用終了] →区ホームページ



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